広告業界の志望動機を内定者から教わる就活生の例

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「広告業界の志望動機ってどう書けば良いの?」

「どんな志望動機が広告業界で通じるのか?」

「広告業界の面接でアピールするべきモノとは?」

 などこれから広告業界を志望する人からすれば、広告業界はどんな仕事で、かつどんな風に志望動機を書けば内定が取れやすくなるのか?その手の知識やノウハウを知りたいと思う人は沢山いると思います。

 しかし広告業界の説明会に参加しても、事業内容や商品の説明ばかりで肝心の働きたいと思わせる内容に触れていない為、一体どうやって志望動機を作り、そして面接対策を取れば良いのか分からないと思います。

 就活生の中には広告業界の仕事内容を踏まえた上で志望動機を作る人もおり、志望先の仕事内容を理解していると有利になります。その為、ここではこれから広告業界を志望する就活生と、広告業界から内定を取った先輩の2人の会話形式で、広告業界から内定を取る方法について説明したいと思います。

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広告業界の仕事内容から見る志望動機の作り方

 先輩、現在広告業界の募集が開始されたので、志望してみようかな~って思っているのですが、広告業界って具体的にどんな仕事をしているのですか?

 本質的な部分を言えば、広告の仕事というのは紹介する商品や場所の魅力を伝える仕事をしている。例えばある日、メーカーがお前に『新商品を開発したから広告を出してほしい』と頼まれたとする。するとお前は『これなら大勢の人が目にして買ってくれるだろう』と企画を考え、そして観光客が何人増えたとか、広告を出してから商品がどのくらい売れるようになったのか?またフォロワーで何人ファンを作ったとか広告成果をあげないといけない。

 要は知名度上げてクライアントを如何に喜ばせるのか?それが問われる業務だと言える。だからこの仕事の醍醐味として”自分の作った広告で商品が売れるようになった”と『自分が考えた企画などで客が喜んでもらえるような仕事をしたい』というのが1つの志望動機になる。

 なるほど、ただそれですと普通の企画業務と何が違うんですか?例えば面接で『商品企画と広告企画、どっちの仕事をやりたいの?』と訊かれたら、どう応えればよいのですか?

 俺なりの答えとして広告はストーリーを元に作成されている。つまりたまたまこの広告を見かけたお客さんが『この商品をこう利用すれば、あなたはこんな風に良くなる』と伝わり、広告というのは正にお客さんが幸せになる物語を作っていると言っても良い。だから商品企画の差別化として『商品企画はただ良い商品を作れれば終わりですが、私の場合、その商品でお客さんが喜ぶ所まで考えたいので、商品の魅力からお客さんが喜ぶまでの過程すべてに携わる仕事をしたいと思い、広告業界を志望しています』と言うのが俺なりの答えだ。

 なるほどつまり広告業界の志望動機を書くとしたらこんな風にすれば良いのですね?

私にとって広告とは商品の魅力をお伝えし、より豊かな社会生活に実現する仕事だと思っております。世の中には社会から必要とされているのに、知名度の低さから社会から認知されず埋もれている商品が沢山あります。私はそんな魅力的な商品を発掘出来る仕事がしたいと思っており、そして更にそれをどう使えばお客さんに喜んでもらえるのか?川上から川下までのイメージをお届け出来る仕事もしたいと思っております。その為、広告業界は商品の魅力を調べ、かつそれをどのように使えば良いのか宣伝する仕事だと思っており、御社の仕事を通じて、社会に魅力ある商品を伝えていく発信者になりたいと思い、この度に志望しました。(289文字)

 正に俺が言いたい事を書いてくれたな。

広告業界の職種ごとの志望動機

 ただ広告と言っても仕事によって求めるスキルや志望動機が変わってくる。大手広告代理店の新卒採用のホームページを見てみると分かるが、職種名が長いカタカナばかりでどんな職種なのか分かりづらい。ただ俺から言わせれば大手広告代理店の仕事というのは大きく分けて3つに分かれている。

① 宣伝する商品を探す仕事

② 宣伝する内容を決める仕事

③ 宣伝効果を上げる仕事

 仮にお前が何処かの大手広告代理店に勤めるのであれば、恐らくこの3つのいずれかに該当する部署に配属される。だからお前が今後どういう方針を取るのかは知らんが、①~③の志望動機を各々作る必要がある。

宣伝する商品を探す仕事の志望動機の例

 分かりやすい例で言うのであれば、眠っている魅力的な商品を探し出して宣伝する仕事になるのかな?地方には都会にはない名産品が沢山ある。しかし知名度が低くて世間からの目に当てられず、また商品の良さを伝える事が出来ずに売れないなど、採算が取れない場合が多くある。場合によっては歴史ある伝統工芸品であっても時代の変化で注目を浴びれず、歴史そのものが失われてしまう事だってあり得る。

 最近では東京オリンピックの影響なのか、日本の文芸品に関心のある外国人が増えたおかげで外国人向けに伝統工芸品を宣伝する事が増えている。まぁ、文化の違いに対し、どんな表現で外国人ウケの宣伝するか一種の課題となっている。

 だからこの手の仕事に楽しみを見出す人というのは自分達の知らない商品の良さを知る楽しさ、またはそれが世の中に伝わり、歴史ある財産を守る事に繋がる使命感などが主な働き甲斐だと言えて、つまり志望動機としては

地方に眠っている商品に光を当てる楽しさ。または地方で廃れそうな名産品に光を当て、伝統を守っていきたい

という言い方が妥当になってくるだろう。

宣伝する内容を決める仕事の志望動機の例

 さて続いては宣伝内容を決める仕事について説明しようと思うが、ここで1つポイントなのが、この広告企画というのはただ商品を紹介するのが仕事ではない。

 分かりづらかったかもしれないが、例えば毎年行われるイベントであれば、宣伝せずとも毎年恒例の行事という事で、知らない人はどちらかと言えば少ない方と言える。しかしそのイベントでも広告を出す企業が沢山ある。それは何故か?その理由としてスポーツのファンから自社製品のファンを作るのも1つの手だが、もう1つの理由として今後、企業やスポーツ団体が打ち出す新方針、その宣伝が1つの理由になっている。どういう意味かというと、企業というのは毎年同じ事をしていれば安泰というわけではない。時代のニーズに合わせ自分達を変えていく必要があって、今後どのように戦略を打っていくつもりなのか?世間に知らせないといけない。

 要は新しい時代に対し、今後どのようなサービスを提供していくつもりなのか?その意思表示の意味で宣伝するケースがある。例えば働き方改革に伴い、労働環境の整備や、ワークライフバランスの社会的関心が高まり、その手のサービスで勝負に出る企業が増えている。では具体的にどんなサービスを展開するのか?AIの技術を借りて作業の効率化を図るのか?女性、外国人、高齢者の人材活用術を教え、企業の生産性を上げる事をするのか?など色々ある。そして宣伝している企業は『こんな方法でサポート出来ますよ』と来訪者に宣伝する。

 だからスポーツなどのビックイベントを通じて自社サービスの魅力を宣伝したり、また新しい時代にあったコンセプトを打ち出す為に宣伝するから、どのように新しい時代を切り開いていくのか?それを考える必要がある。だから広告業界でこの手の仕事に携わる場合

『新しい時代を切り開く仕事に携わりたい』

と言うのも1つの志望動機になる。

宣伝効果を上げる仕事の志望動機の例

 さて最後の宣伝効果を上げる仕事というのは、広告というのは宣伝を出せば終わり、というわけではない。広告を打ち出したのに、思ったより効果が出なかった場合や、宣伝途中でクライアントから方針を変わる場合もあるからその対応をしないといけない。つまり広告を打ち出した後の対応業務がこの仕事だ。

 例えば化粧品の新商品に関する広告を打ち出してみたけど売れ筋が悪く、思っていたよりも売れていない。その原因を探る為にネットやアンケートを使ったり、またそれでも原因が分からないのであれば、街中でサンプルを配ってみるとか、実際に商品を利用してもらう体験型のイベントを作るなど、利用者の口コミや評判を作る事もする。そしてその結果、特定の層に需要があると分かれば、その手の需要の人達が利用する、または分かりやすくした宣伝に代えて、その特定層に特化した広告戦略に練り直す事もする。

 このように効果が出なければ広告戦略を練り直したり、また売れていても『もっと効果を出す為にはどうしたら良いのか?』と売れている筋に絞り込んだ戦略を行う場合もある。今ではインターネット広告による分析も充実しているから、ネット閲覧者の特徴を元に戦略を打つ場合もあるから、この手の仕事は広告の効果を一番学べる仕事とも言える。

 以上のように広告業界には『調査』『企画』『促進』の3工程が存在する。事業によってはその3つ全てを担当したり、または他の会社の企画に参加する形で手伝う場合もある。だからもしお前が大手広告代理店に勤める事になったら、この3つの業務に携わる事になる。だから志望動機としては『まだ知らないモノを世の中に広めていきたい』『今後新しい時代を切り開く土台作りのような仕事をしたい』というのが広告業界ならではの志望動機になってくるだろう。

広告業界の面接では具体的にどんな事を訊かれるのか?

 さてあらかた広告業界の志望動機の作り方について説明したと思うが、残念な事に妥当な志望動機の作り方を心得ても、面接では『本当にこの子は広告業界で働きたいのだろうか?』と疑いの目で見られたり『この子は広告業界で働いていけるのだろうか?』とやる気はあっても仕事としての成果を上げられる素養があるのかどうか、それを見てくるはずだ。

 だから広告業界から内定が欲しいのであれば面接官に『この子は広告業界に向いている』と思わせるような言い方をしないといけない。その為にも広告業界で働いていく上での素養について紹介したい。

 まず広告業界で働く為には以下のノウハウが必要だと思っている

・ チーム活動の1人として制作活動に貢献出来るか?

・ 答えのない課題に対し、クライアント説得出来るか?

・ 商品の特徴を理解し、大勢の人に覚えてもらう事が出来るか?

 広告の製作というのは1人ではやらず、大抵はチームを組んで行われる。まぁ、大抵は要望について話す『お客さん』、その手の要望について『市場を調べる人』『広告の内容を決める人』『デザインする人』『現場で実際に宣伝する人』が主なチームメンバーとなる。お前が仮に大手広告代理店に勤める事になったら、そんな専門性の違う沢山の人達とチームを組んで仕事をしないといけない。果たして皆と同じ目的を持って活動する事が出来るのか?お前自身の協調性を見てくるだろう。

 世の中には勝手な判断でチームの場を乱す人もいるし、クライアントの指摘を正しく理解出来ない人もいる。場合によって適当な事を言ってクライアントの信頼を失う結果にもなりかねないわけだから、仕事が出来つつ、周りからの信頼を獲得できるかどうかを恐らくだが見てくるだろう。

 だからもし可能なのであればバイト先でチームを組んで売上を上げたとか、サークルの団体戦でプレゼンをして1位になったとか、自分がどのように団体行動において好成績を出す為に貢献したのか?それを面接で言えれば評価されるだろう。

 また広告というのはコンテンツだから、この仕事はある意味、どうやったら面白いアニメが作れるのだろうか?という課題に挑戦しているのと等しい。いきなりアニメという言葉を使って混乱させてしまったかもしれないが、俺が言いたいのは広告というのは客ウケが良くないと効果を発揮しない。つまりほとんどの人達が面白いと思えるモノを作らないといけないわけだ。

 言い方を変えれば答えがない課題を扱っている以上、その上でクライアントを説得して予算を取り、そしてチームメンバーを説得し、客ウケが良い企画をしないといけない。最早、空を掴むような仕事と言ってもよくて、だから面接ではお前が答えのない課題に対し、どのような解決策を取ってくるのか?とそんな審査してくるかもしれん。

 先輩、先ほどから話を聞いていましたが、そんな答えのない広告企画に対し、クライアントを説得出来そうだと思える学生時代の体験なんて何かあるのでしょうか?

 この手の広告提案の方法としてお客さんの視点で語られる場合が多い。例えば大手ショッピングモールの宣伝であれば『クライアントからは子連れのお客様を対象としたサービスを打ち出すと言っている。だから子連れのお母さんの視点でショッピングモールを利用したいと思える宣伝が必要だ』と広告担当者は考えるわけだ。となると買い物の途中で子供を預けられる広場があるとか、子供と遊べるスペースがあるなど、子連れの買い物での悩み解消や家とは違った子供との触れあい方が出来るなど、子連れのお母さんが利用したいと思える広告を作り、クライアントの説得する。要はお客様の視点で相手を共感させた経験を面接で語れれば良いかもしれないな。

 例えば俺の場合、居酒屋のバイトをしていた経験があってな。この店の雰囲気を良くする為にはどうするべきか?または従業員のやる気を引き出す為にはどうするべきか?など、店の雰囲気づくりに関する質問をされた事がある。その質問に対し、俺なりに考えた答えが『この店に来ているお客さんの会話を訊く』だった。お客さんが何を目的にこの店に来ているのか?そのニーズを知る事で自分の店の良さを知り、改善点を探る。実際『ここは何時でもビールが飲める』『仕事が終わった後、社員全員が座れるスペースがある』など、どうやら仕事帰りのサラリーマンの利用客が多い為、彼らのほとんどが仕事上がりに軽く食事を済ませたいという要望が多かった事から、ビールと軽い食事を勧める戦略を取りました。

 ビールに合うおつまみは何なのか調べたり、時折お客さんから『おすすめは?』と訊かれるので『サラリーマンに人気なのが』と言って、疲労回復か、酒のつまみに合うモノか、それとも快適に眠れそうな食材など、用途別におつまみの魅力を紹介したりした。要はお客さんから『へぇ~』と言われるような豆知識を身に着けて、また店に来てくれる人が増やす試みをしたんだ。実際、リピーターが増えて嬉しかった事もあり、自分のアイデアが客に喜んでもらえるのがすごく楽しかったと言って『自分は広告業界に向いてます』とアピールをしたけどね。

 なるほど要は客に自分の考えたサービスを提供して喜んでもらう、それが大好き、みたいにアピールする事が大事なんですね。

 それも1つのアピールポイントだ。あと他にアピール出来るモノとして自分の知らない分野に対し、どのように理解を深めていくのか?宣伝する対象商品の理解力も広告業界では求められる。広告で扱う商品というのはファッションだったり、旅行だったり、アニメだったりなど自分が興味のないモノに対しても宣伝しないといけない。それにさっきのAIで働き方改革と言ったけど、どうやったら自分達の仕事が楽になるのか?AIの知識も勿論、提供候補の職場の仕事についても詳しくないといけない。しかも業務改善を謳う以上、その手の業種についてある程度心得ておかないと客からの信頼も得られないから、クライアントと対等に話せるくらい業務知識を磨き、信頼を得るくらいの事を成し遂げないといけない。

 だから企業や市場などを調べて、それを発表したプレゼン経験があると良い。実際、広告業界では商品の良さや市場の動きについて分析しないといけない。例えばアニメにおいては腐女子という言葉があって、女性1人当たりどのくらいの金額を使うのか?また現在どんな流行があって、何人利用者がいるのか?マーケティングをする上で必要な知識や経験が備わっていると面接官からすれば嬉しいだろう。

 広告業界では発表のほとんどがグラフや画像を使って説明する。だからパワポの使用経験があって、かつプレゼンで優勝した経験があれば良いね。サークル活動とか自分達のチームが調べたものを発表するモノがあるから、それに所属していて、何度もプレゼン発表を繰り返したことで、このくらいプレゼン力があります。なんて言えれば良いかもな。

 だからもし広告業界の面接でアピールするのであれば

・ グループ活動で成果を上げるのに貢献した経験

・ 答えのない課題に対し、お客様視点で結果を出した経験

・ プレゼンで優勝した事がある経験

 この3つが広告業界から内定を取る為に有利になる経験だと思うから、もしあるのであれば、是非面接でアピールした方が良いと思うぞ。

広告業界はブラックか?

 先輩、ちなみに広告業界って仕事として魅力はあるんですかね?

 大手広告代理店だとそれなりにな。給料は平均より高いって言われているし。それに仕事内容も映画1つ分の宣伝、または企業の新商品の宣伝の企画を全て任される場合が多いから、この作品の魅力をどうやって伝えていこうかと考えていける上で非常に魅力のある仕事と言われているから、川上から川下まで参加したいのであれば良いかもな。

 ただ中小の広告代理店となると話が変わってくる。中企業の場合、今言った大手の仕事の下請けか、自分達でテレアポをして仕事を取ってくる働き方になってくるだろう。つまり上の人の言い分に振り回されるか、自分達で広告を出してくれそうなお客さんを探す仕事がメインになる。これがかなり大変だ。

 大手からの下請けも良い人が指揮を取ってくれれば悪くはならないが、大抵は無理難題を押し付けられる。というのも広告の仕事は答えがないから、大抵は納期ギリギリまで企画が練られ、下っ端はギリギリまで働かされてしまう。もしこれがメーカーであればある程度完成近づけば『この後の続きは明日やるか』みたいになるけど、広告だと『まだ時間に余裕があるし、更に表現に工夫を凝らしてみるか』と更なる仕事が生まれる。つまりギリギリ働く事が必然となってしまう仕事だと言えて、そのアイデアに見合う資料作成や見積もりを再度作らせられたり、余計な事をしたが為に修正せざる得ない状態が生まれ、やり直しってパターンもある。それだけ納期が迫ると忙しくなる職業だと言える。

 実際、広告業界というのはお客さんの要望があってこそ仕事が成り立つ。つまり長時間労働の環境を是正したくても、お客さんが何時連絡するか分からないし、『今、働き方改革の雰囲気なので定時まで返事を下さい』なんてお客さんに頼めるわけがないから、長時間労働を是正するのが難しい業界と言われている。

 なるほど大手の下請けの立場の仕事の大変さというのは分かりました。ちなみに自分で広告を取ってくる中小広告代理店ってどうなんですか?

 それは扱う広告によって変わってくる。広告でも雑誌や新聞など媒体が違ったり、ファッションだったり、バイト求人など、扱う商品によって働き方が変わってくる。例えばお前が仮にバイトのフリーペーパーを扱う広告代理店に入社したとしよう。となるとバイト雑誌の場合、大手人材斡旋会社の広告枠を、お前が勤めている広告代理店が借りて、商売をする事になる。

 つまりお前は毎日テレアポで求人広告を出してくれそうな企業に電話して『広告を出す予定はありませんか?』と広告の打診をする。すると『広告を出す予定だから頼もうかしら』と言ってくれて、お前はその会社に向かう。大抵は何人採用で、給料はいくらで、そして勤務地は何処か?など、広告に載せる為に必要な情報を訊く。あとは雑誌に載せる写真を撮って、それを会社に戻って求人広告を作成する。

 先輩、広告を作るという事は実際に絵を描いたり、絵を描く為のツールを使えるようにならないといけないのでしょうか?

 それはデザイナーの仕事だから、営業をしているお前はやらなくても良い。どちらかと言えばクライアントから『こんなのを載せたいから加工してほしい』と依頼された場合、お前がその画像を持って、デザイナーに依頼し、そして必要な画像を作る為の手続きや段取りを整えたりはするだろう。あと採用の広告に関しては大手人材会社が用意した広告を作る為のツールがあるから、お前は必要な情報を入力するだけで良いはずだ。

 先輩、ではこの中小企業の、特に自分で広告を出してくれる企業を探すビジネスって何が大変なのでしょうか?

 一番印象的なのはテレアポの数だ。仮にお前がバイトの求人広告を出す広告代理店に勤めた場合、まぁ、大抵は200件に1件の確率で企業が訪問を許してくれる。そして20件くらい訪問して広告を出す事を許してくれる。つまり4000件に1件の確率でようやく広告を出してくれるわけだ?

 先輩、それって4000×1分と考えても67時間かかる計算ですよ?3日間くらい電話して1件しかないって広告の報酬ってそんなに高いのでしょうか?

 いいや、一番安いので2万円くらい、ただしこれは広告の掲載料で、8割はフリー雑誌を発行している元請けの会社に支払わないといけない。だからお前の手元に残るのは2割の4000円くらいになるって計算だ。

 先輩、正直何で広告業界はブラックだと言われるのかが分かりましたよ。

 更にそれだけで終わらない。バイトの求人広告の場合、一度採用してしまえば『もう広告を出す必要がありませんね』と言ってお前の収入源がなくなってしまう。つまりまたお前は4000件ものテレアポを始めないといけない。このように求人広告の場合、一度採用すると用済みになってしまうから継続的に収入を得る事が難しい職業と言える。そしてこの手の業種のベテランの人達は継続的に広告を出してくれる企業を契約して専属の広告代理店として頑張っていかないと収入が得られない。俺の知っている例では5年かかったと言う人もいるけど。だからこの手の業界は働いている割に収入が少ない薄利多売のビジネスと言われているんだ。

 ちなみに先輩、では花形の広告ビジネスの商品って一体何なのでしょうか?

 テレビCMになるのかな?テレビCMも自分でCMを出したい企業を探すシステムになっているんだけど、費用が1000万と言われているから、報酬が200万になって一番収入源が高い商品と言える。ただこれにも難しい部分があってな、当たり前だけどCMを作る以上、撮影をしないといけない。となれば決められた予算内で、撮影タレントとの契約、撮影場所の確保、そして撮影スタッフ(カメラマン、美術スタッフ、照明、ヘアメイクなど)の様々なスタッフを動かして撮影しないといけない。果たしてそこまでの人脈を作り上げるのにどのくらいの月日がかかるか正直分からない。それに今はインターネットの普及によりテレビ離れが起きているから、予算も年々と少なくなっている。だから正直将来性があるかと言われると難しいから、もし広告業界を目指すのであれば、育ち盛りのインターネットの分野の方がまだ良いと俺は思っているぞ。

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