自動車業界の仕事内容と志望動機を内定者から聞く就活生

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「大手自動車メーカーってどんな仕事をするの?」

「大手自動車メーカーの志望動機ってどんな風に作れば良いの?」

「大手自動車メーカーから内定が取れる人ってどんな事をしているの?」

 など自動車業界は日本を代表とする業界の1つである為、是非とも就職したいと思っている就活生は沢山いると思います。しかし自動車業界の仕事というのは正直なところ、不透明な事が多く、技術職が中心である為、文系の人は具体的にどんな風に働けば良いのか?説明会に参加しても分からない人は大勢いると思います。

 その為、ここでは自動車業界を志望する後輩就活生と、自動車業界から内定を取り、現在働いている先輩の2人の会話形式で自動車業界の仕事内容と志望動機の作り方について説明したいと思います。

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自動車業界の仕事内容とは?

 先輩、じつはこの間、大手自動車メーカーの会社説明会に参加したのですが、正直営業が具体的にどんな仕事をしているのか全く分かりませんでした。説明会では社会を切り開く仕事とは、会社概要のパンフレットには未来を切り開く、グローバル事業とは、と曖昧な表現ばかりで正直どんな仕事かイメージ出来ません。せっかく大手自動車業界の選考が始まったので内定を取りたいと思っているのですが、どんな風にアピールすれば良いですか?

 大手自動車メーカー、特に文系なら営業職を志望するのだろうけれど、志望動機やアピール要素を組むためにも自動車メーカーの営業職の仕事について心得ないといけない。先ず、自動車業界を志望する人の中には「車を沢山販売出来るディーラーになりたいです。」なんて答える人がいるけど、正直これは間違いだ。何故なら大手自動車メーカーの営業職は確かに車を売る仕事をしているけど、ディーラーではない。そもそもディーラーというのは自動車販売店で車を売る人であり、俺のような営業職はそのディーラーに車を販売する業務を行っている。

 先輩、正直違いが良く分からないのですが、営業職とディーラーって違うモノなのですか?

 全く持って違う。そもそもディーラーというのは、俺達の大手自動車メーカーの子会社である販売株式会社に所属している職員と言っても良い。ネットで大手自動車の名前を検索するとメーカー以外にも販売店の企業2種類が現れるだろ?つまり自動車業界には大きく分けて「車を作る企業」と「作った車を販売する販売専門の会社」が存在しているわけだ。そしてその販売店で働いている職員を主にディーラーと言って、俺達のような営業職の職員はそのディーラーに対して自動車を販売するような事をしているんだ。

 先輩、なら自動車メーカーの営業職って具体的にどんな仕事をしているのでしょうか?

 俺のケースだけど、まず入社3年目までは自動車販売所で働く。現場で車の性能や客からのニーズ、そしてその応え方などを学び、今後車を売る上で必要な経験を積んでいく。その後は販売所への販売戦略の立案、または法人向けの自動車販売、もしくは資材調達の部署に配属されて、自動車販売の要と言える仕事を受け持つ事になるだろう。

 自動車の販売戦略についてだけど、主に一般消費者向けの販売戦略の立案を行う。例えば少し前までは低燃費を売りにミニバンなどを一般主婦向けに販売し、低価格路線を打ち出した事がある。当時は京都議定書で温暖化対策が話題沸騰だったからエコカー減税などの制度を全面的に打ち出すキャンペーンをやっていたな。その際、制度の仕組みや、なぜエコカー、なぜ主婦層など市場分析やマーケティングなどを行い、その資料を直下の販売所に向けて配布した事があるし、実際に俺もそのキャンペーンに参加して現場で販売した事がある。要は車の実演販売のような企画を行ったよ。

法人向けの自動車販売の仕事内容

 まぁ、それは大抵販売所の3年目の業務と言っても良いのだけど、その後は法人向けの自動車販売を中心に行う。法人向けの自動車と言ってもイメージつかないかもしれないが、主にタクシー、レンタカー、トラック、バス、工事用運搬車が該当する。主に法人向けに提案する内容としてはカーリース、つまり車を貸し出して月々の支払方法や、メンテナンス費用、一般購入との違いについて提案し、複数の車を所有する企業向けにリース契約を結ぶ業務を行っている。一般購入との違いとして、車を所有して営業をかける場合、点検費用や自動車税、車検など税金や車検などの手続きや出費の対応があって手間がある事がだけど、リース契約の場合、月々の支払額は定額の為、手間がかからないメリットがある。主に会計などの自己処理が十分に備わっていない企業向けのビジネスと言っても良いだろう。

 まぁ、この手の手続きの簡素化以外にもドライバーへの研修制度や、事故防止への保険対策へのサポート、燃費コストがどのくらい優れているのか専門的なサポートをするなどの業務もあるから、もしお前がこの部署に勤める事になったら、安全運転や、自動車保険、そして燃費の良さ、制度など自動車を運転する上で必要な知識を人に教えるような仕事をする事になるから、運転のサポートをしたい人がこの業務に向いているかもしれない。

 あ、あと最近自動車業界で話題となっている話だけど、「準中型免許」って言葉を知っているか?今まで自動車免許と言えば普通、中型、大型の3段階で分かれていたんだけど、これが平成29年3月21日から準中型自動車免許という新しいカテゴリーが追加されたんだ。今までトラックやバスなどの中型車を運転する為には18歳で普通免許を取得した後、2年の経験をつんで、20歳になってからやっと運転出来るような仕組みになっていた。つまり高校を卒業しても2年の経験を積まないといけないし、大学に通いながら中型車の免許を取る人なんてあまりいないから、中型・大型の運転手があまり育成されず、運転手が年々減少傾向にあった。バスやトラックって長時間労働や過労死、居眠り運転などブラックというイメージが強いから、人があまり来ないし、でも今の日本ってインターネット通販が結構利用されているから中型車の運転手の需要は増々伸びてくるから、この現状をどうにか打開する必要があった。

 この準中型免許は主に3.5トン~7.5トンのトラック、つまり宅配便やコンビニ配送、介護施設で利用される軽トラックや送迎バスなどが当てはまり、普通免許がなくても18歳から取得する事が可能になった事から、今では運送会社や介護施設から中型車のトラック・バスの注文が増えている。だからもしお前がトラックやバスなどの専門に扱う自動車メーカーに勤めたら、恐らく準中型免許による新たな需要の対応をするかもしれないから、まぁ、「社会インフラの一部である宅配便やコンビニ配送などの労働環境を改善する為に、準中型免許の認知度を高めつつ、中型車を多く販売出来る営業マンになりたいです。」なんて言えば、案外通じたりするかもな。

自動車業界の「資材調達」の仕事内容

 さて今まで自動車メーカーなんだから、車を如何に売るか?その手の業務について説明したけど、他に目立つ部門としては資材調達部門というのがある。

 この部署は主に車の新しい部品を見つけたり、安定供給する為のインフラ作りを行う業務を行っている。なにせ車の部品には約3万個も使われているから、日が経つごとに市場に魅力的な商品や技術が自然と出てくる。その為、今まで以上に良い車を作る為にもこの手の新技術を取り入れる専門部署が各自動車メーカーに存在する。

 まぁ、本来ならこの手の部門は技術出身者が中心となって行う業務だったんだが、最近EV自動車、つまり電気で動く自動車が世界的に見て勢いよく普及している。例えばノルウェーにおいては、購入の際に25%の消費税と100万円の購入税が免除されて、電気自動車であれば、高速道路は無料で使用でき、更にバス専用レーンも使えるようにするなど電気自動車の普及に力を入れている。更にイギリスやフランスではガソリン車やディーゼル車を原則として禁止にする方針を打ち出したから、日本が今まで主体として売ってきたガソリンエンジンは徐々にニーズが少なくなっていると言わざる得ない。つまりガソリンから電気にシフトする為に、今まで使っていた部品を大幅に変更せざる得ない状態になっている。

 だからこそ新しい時代に対抗する為にこの資材関連系の部署は大きな転換期を迎えていて技術職も当然動員されているけど、EV自動車に使われている部品がどういうモノなのか?その手の知識も営業面でも必要になっているから、営業職の人達も今後多く動員されるだろうと見込まれている。その根拠として採用する人材においても今までは機械系が主流だったのに、今では電子系の人材を多く採用するようになっているから、電子系の知識は今後より多く求められるようになるだろうから、その手の知識は身に着けておいた方が良いぞ。

自動車業界の志望動機の作り方

 さて長々と自動車業界の営業の仕事について話したけれど、やっぱり肝心なのは自動車業界の志望動機の作り方だよな。

 お前も自動車業界を志望しているのであれば、エントリーシートの質問項目のほとんどが

「あなたが仕事を通じて成し遂げたい事は何ですか?」

「モノづくりを通して実現したい事を述べてください。」

「学生時代で頑張った事で何かを創造し、問題を解決した事はなんでしょうか?」

 など創造して何の役に立ったのか?などを触れるような質問ばかりだというのに気づくよな。自動車メーカーというのは確かに車を作る仕事をしているけど、単なる車を売る仕事ではなく、社会の何かしらの役に立つから車を販売するという感覚で仕事をしている。つまり売っているのは自動車であれど、本質的には車で客の悩みを解決するような仕事をしている。そんな認識で仕事をし、そして世の中から必要とされる車を何時までも作り続けています。なんて言う風に皆働いているんだ。だからこそ自動車業界を志望する上では、

1、世の中にはこんな問題があり、

2、私はそれをこんな風に解決したいと思っており、

3、そして自動車を販売する事でそれが実現出来ると思います。

 なんてそんなテンポで志望動機を書いた方が良い。ちなみに俺が書いた志望動機だけど、

私が普段使用している宅配サービスは今の私の生活に必要不可欠な存在になっています。しかし現在は人手不足が深刻でそれが原因で長時間の運転、または過労による事故が多発し、便利さの裏でリスクが高まっている事に危機感を感じています。

その為、私は事故防止を防ぐユニットの開発に関わったり、安全に運転する為にどんな事を利用者に伝え、サポートするべきなのか考えたり、そして現在では自動運転による運転手の負担軽減も行われている為、自動車業界に勤める事で世の中の便利と安全を両立するような仕事をしたいと思い、この度御社を志望しました。

 とこんな風に書いたね。

 先輩、これって本心ですか?

 んな事はさておき、ここで大事なのは俺はさっき自動車業界には販売企画、法人営業、資材調達など様々な部門があるって説明したけど、そのどれかの部門に所属したいという言い方は避けた方が良い。何故ならもし特定の部門で働きたいと言えば「では別の部門に所属したら君はどうするの?」と言われてしまう。自動車業界というのはローテーションが激しく、始めは販売店で自動車販売のノウハウについて学ぶけど、次の部門では希望の部署で働けても、時が過ぎればまた別の部門、もしかしたら海外に転勤する場合だってあり得る。だから自動車業界を志望する上では特定の部門だけに興味がある言い方よりは、車を通してどんな風に社会を良くしたいか?そんな風に言えるようにしておいた方が良いぞ。

 なるほど、あ、ちなみに先輩。先輩の今の便利で安全を目標にした志望動機についても何となく納得しているのですが、「環境問題の改善」や、「自動運転をサポートしたい」という志望動機というのは通じるものなのでしょうか?

 正直なところ、その志望動機は弱い。というのも確かに車というのは排気ガスを出すから環境問題を悪化させる一因になっているけど、それを志望動機として言うと「ではエコカー減税を全面的にアピールする販売会社に行けばよいのでは?」と言われてしまう。要は環境問題への対策は確かに自動車業界が抱えている問題ではあるけど、一営業マンが主体となって行う取り組みではない。もし本当に環境問題解決に取り組みたいのであれば、エコカー減税などの新しい制度を導入する行政関連系の職務に就くべきだし、リサイクル業界や、電機の使用量を減らすなど自動車以外にも環境対策に貢献出来る仕事がある。だから環境問題解決の為に自動車業界を志望すると言っても「では何故他の環境問題解決の仕事に就かないの?」と他業種に行かない理由について述べられるから、その手の疑問を解消する回答が必要になってくる。

 あと自動運転についてだけど、確かに今自動運転は話題が沸騰しているけど、俺の感覚的に今の自動車業界は先ずは動かす、実用化する事がメインになっているから、自動運転をしてその後具体的にどうするのかについてはまだ模索している状態だから、自動運転のサポートと言っても「では具体的にどういう風にサポートするの?」と訊かれて、恐らくだが答える事が難しい話を面接でする事になる。

 それに確かに車の技術的なサポートや知識は必要だけど、自動運転を実現する為にはIT技術が必要でC++や、AIに使われるJavaやPythonなどを理解しているプログラマーを今積極採用していて、営業マンというよりプログラマーとして入社した方が自動運転に貢献出来ると思うぞ。要は自動運転はまだ発展途上の段階だから、サポートしたいと言っても曖昧な回答で終わるリスクが高いから、あまりお勧めはしない。もし答えるのであれば、ITの知識を身に着けた後、その後自動運転に関する仕事を何か一つ上げて、将来その仕事を行いたいと言わないと説得力は出ないと思うぞ。

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