IT業界やIT職種の違いが分からない就活生向けのコンテンツ

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「俺はどんなIT業界で働きたいんだ?」

 今後、働きたい業界としてIT業界がある。しかしIT業界にはインターネット、通信、情報処理、ソフトウェア、ハードウェアなど様々な業態があり、一体自分に向いている業界はどれだ?とそんな悩みを抱える就活生は沢山いると思います。

 IT業界について調べても専門用語が多すぎて理解出来ず、各々に一体どんな違いがあるのか判断出来ない。その結果、いざIT業界を志望しようと思っても『なぜこのIT業界で働きたいと思ったの?』『それなら別の業態の方が良いのでは?』とそんな質問をされそうで、IT業界について必要な知識がないせいで、IT業界に就職するのは無理なのでは?とそんな不安を抱くかもしれません。

自分はどんなIT業界に向いていて、どんな風にアピールすれば良いのか知りたい。

 そんな就活生向けに各IT業界の仕事についてまとめ、かつどんな風に志望動機を練れば良いのかを、これからIT業界を志望する就活生と、IT業界で働く先輩社員の2人の会話形式で説明しております。

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IT業界の各仕事にはどんな違いがあるのか?

 先輩、就活が始まったので、今IT業界を中心に志望しているのですが、説明会の内容が全く理解出来ません。どうしたら良いのでしょうか?

 すまん、一体、IT業界の何が分からないんだ?

 IT業界について調べたんですが、普通にプログラムを覚えて働く仕事なのかと思いきや、インターネットだったり、通信、情報処理、ソフトウェア、ハードウェアと様々な業態がある事を知りました。これだと『なぜこのITを志望したの?』と訊かれても答える事が出来ません。もっと言えば、運よく何処かのIT業界に入れたとしても『思っていたのと違う』って事になり、働きづらいみたいな事が起こってもおかしくありません。ですので出来ればちゃんと仕事内容を理解した上で就職したいのですが、その知識がありません。ですので先輩、申し訳ないのですが、インターネット、通信、情報処理、ソフトウェア、ハードウェア業界って具体的にどんな違いがあるのでしょうか?

インターネット業界と通信業界の違い

 では先ずインターネットと通信の違いについて説明してみよう。俺なりにインターネットと通信の違いについて説明すると、インターネット業界っていうのは、例えば楽天のショッピングサイトや、アマゾンの通販サイト、そしてお前が使っているであろうリクナビやマイナビなどの求人サイトのように特定分野に特化した専門サイトを運営する業界を指している。

 どんな風にビジネスをしているのかと言うと、まぁ、ショッピングサイトや通販サイトの場合、お客さんが買った商品の何パーセントかを仲介料として貰い、稼いでいる。例えばお前が仮にネットで1000円の商品を買えば、1%の仲介料、つまり10円がサイト運営者の所に報酬として入る仕組みになっている。たかが10円と思うかもしれないが、1日に1万件のやり取りがあれば、1万×10円で10万円の報酬をサイト運営者は手に入る事になる。つまりそれだけ取引が多ければ多いほど儲かるわけだから、インターネット業界で働くのであれば、それだけビジネスのやり取りを増やすような仕事をする事になるだろう。

 先輩、ショッピングサイトなどは仲介料で稼ぐって事は何となく知っていたのですが、ではリクナビなどの求人サイトって一体どうやって稼いでいるのですか?ウチはお金なんて払っていないので、リクナビにお金など入りませんよ。

 求人サイトの場合、広告を掲載している会社からお金を取っている。つまり仮にお前が何処かの会社の人事部で人を雇いたいと思っていたとする。そしてお前はリクナビにその事を話し、『人を採用したいのであれば求人広告を出さないといけません。ウチのサイトなら仕事を求めている人達が見ると思いますので、そのサイトに御社の求人を載せる事が出来ます。ただ1週間の掲載の場合、10万の料金を頂きます』みたいに、サイトに情報を載せる掲載料で稼いでいる。

 このようにインターネット業界というのはユーザーが見たいと思っている情報を元手にその利害にマッチする会社や利用者からお金を取るビジネスをしている。更に細かい例ではカーナビビジネスの場合、カーナビに表示された近くの店を表示し、お客がそのカーナビに表示されるクーポン券を利用する事で、紹介料が発生し、カーナビ会社はその紹介料で稼ぐビジネスをしている。稼ぎ方は色々とあるけど、サイトを見て稼ぐビジネス全般をインターネット業界と見て考えても良いかもしれない。

 一方で通信業界というのはスマホや携帯を売ったり、家からサーバーまでの回線をつなげたり、最適な通信インフラを提供する業界を指している。まぁ、つまりさっきの仲介料や掲載料とは違い、主に通信業界は通信料から収益を稼いでいる業界と言えば分かりやすいかな。

 今までのインターネット業界の話はサイトに特化したビジネスの話だった。しかしネット上にサイトが存在してもそれを見れる環境がないと誰も見てくれない。その為、通信業界というのはスマホや家から回線を繋げて、見れるようにするそんなビジネスをしているんだ。

 先輩、少し訊きたいのですが、回線を繋げる程度なら誰でも出来そうな気がするんですけど通信業界って将来性があるんですか?

 確かに物理的に回線をつなげるという意味ではスキルさえあれば誰でも出来そうだ。しかしそれを全国規模でつなげないといけないとなるとどうだろうか?例えば北海道の端にいる人が、鹿児島の先にいる人に連絡を取る場合、その間に電波などを繋げる基地局というモノを作らないといけない。大手通信業界は実際に自社の基地局を全国各地に作っていて、他の通信業界はその基地局を借りるという形でビジネスをしている。だから大手通信業界は他社の参入が難し業界と言われていて、将来性のある業界と見られているんだ。

 それに実は通信業界の中にもプロバイダ事業と回線接続事業という2種類の業態がある。まぁ、分かりやすく言えばパソコンにネット接続する為に物理的な回線をひくのが回線接続事業で、プロバイダ事業というのが、その繋げた回線を使えるようにする事業を言っている。要は電子空間への接続業務と言えば良いだろう。だからもしお前が通信業界で働く事になったらプロバイダと回線接続の2つの手続きが必要になるだろうな。

 通信業界の働き方についてもう少し補足すると、通信業界というのは自社の通信端末や、回線設備を作るって設けるビジネスもしているのだが、1つの特徴として通信料を意識して稼いでいる。何が言いたいかと言うと、利用者がそれだけデータ送信の多いサービスを利用してくれれば通信料が高くなって収益を上げられる。だから通信業界がやっているビジネスの中にはデータ送信料が多い、アニメやドラマ、そして企業のテレビ会議など動画サービスも展開している。だから通信業界の業務の中には、それだけ多くの人達が自分達のサービスを利用する為にはどうするべきか考える企画作りもある。

 だからもしお前が通信業界で働きたいと思うのであれば『世の中に便利な情報をお届けしたい』そんな事が言えるようになる必要があるだろう。ただここでやっかいとなるのは日本にはソフトバンク、NTTドコモ、KDDIなどの大手通信会社がある。だから志望する上では『何でウチで働きたいの?』と質問された場合の対策を取る必要があるから、この大手3社を差別化した志望動機を作る必要があるだろうな。

「ソフトバンク」「KDDI」「NTTドコモ」の違いによる通信業界の志望動機の例
「ソフトバンク、KDDI、NTTドコモの違いって何?」「ソフトバンク、KDDI、NTTドコモなどの志望動機はどう書けば良い?」「『他社は受け...

ソフトウェア業界とハードウェア業界の違い

 なるほど、今の先輩の話でインターネットと通信業界の違いは何となく分かりました。ただIT業界には色々な業態があります。特にもう1つ分からないのが、ソフトウェアとハードウェアってありますよね?あれは一体何が違うのでしょうか?

 この2つの業界の違いについてだが、ソフトウェアというのは、パソコンの目に見えない部分のシステム、つまりパソコンやスマホの電子空間を手掛ける業界と言える。

 分かりづらいかもしれないが、パソコンというのはただ部品を組み立てても動かない。パソコンにスイッチを入れて、そしてその内部でお前向けに設定されている情報の反映や、画面にそれを表示する為の様々な電子的な処理が必要になってくる。

 ただビジネス的に言えば、企業独自のシステム、例えば文書管理や経理システム、勤怠管理、最近ではマイナンバーなどの管理システムもソフトウェア業界の仕事だ。もしお前がソフトウェア業界で働く事になったら、そんな企業が抱える独自のシステムを提案、そして開発し、そしてちゃんと毎日使えるよう、メンテナンスもするようになるだろう。

 一方でハードウェアというのは目に見えている部分、つまりパソコンの外枠、キーボード、マウスなど物理的な機械を手掛けている業界と言える。まぁ、言い方を変えればパソコンなどの電子空間を手掛けるのがソフトウェアで、パソコン関連の物理的な部品を扱っているのがハードウェアと考えれば良いかな。

 ただ最近のハードウェア業界は事情が変わり始めている。というのも今までのハードウェアの概念というのはパソコンや周辺機器だったんだが、今なんてスマホで様々な家電製品を動かせたり、将来は車まで動かせるようになると言われている。ソフトウェアによって動かす代物としてハードウェアと呼ばれていたのが、今はその枠の概念の枠組みが無くなりかけていて、実際、自動運転によって各大手自動車メーカーはエンジニアを雇っているから『じゃあ、自動車業界はハードウェア業界?』なんて言われるようになっている。だからハードウェア業界はある意味概念自体が無くなるんじゃないかと思っている。

 では先輩、今までハードウェアを手掛けていた会社は今、何をやっているのですか?

 ソフトウェアを手掛けている。というのもソフトウェアとハードウェアって一心同体だ。だからハードウェアがないとソフトウェアが売れないから、ソフトウェア業界がハードウェアを製造し、そして販売する事もしている。だからソフトウェア業界で働く事になれば、ハードウェアもついでに覚える仕事するんじゃないかな。

情報処理業界とソフトウェア業界の違い

 さてここでいよいよ最後の情報処理業界の話が出てくる。パソコンやネットの普及により各IT会社は多くの利用者を得た。しかし一方で大量のデータを扱う事になり、まぁ、個人情報の管理だったり、大量データを速く処理する事が課題となった。実際、個人情報の流出で会社運営が滞ったり、大量データを処理する時間がかかり過ぎて表示速度が遅くなり、客離れが起きるなどの問題が実際に起こっている。そんな中、ある企業ではデータを管理したい、またはサイト運営を高速化するシステムを提供したりして企業が抱えている問題を解決したりしている。このように情報処理業界というのはそんな企業や市民が抱えている技術的な何かを解決するサービスを展開している業界と言える。

 まぁ、今の話を聞くとセキュリティや、データ処理を効率化させるシステム開発が主な仕事なのかなと思うが、実際、情報処理業界の定義というのはあまり固められていない。実際、今のセキュリティやデータ処理以外にも、大量データを管理するデータセンタービジネスというのがあって、これも情報処理業界の一部だ。また最近ではビッグデータやAIの登場により顧客情報をもとに市場の動向や、犯罪、医療などの予防を意識したビジネスも登場した。結局のところ、情報処理というのは今言ったIT技術やデータなどを駆使した役立つサービス全般を指していると言っても良い。

 ただここでややこしいのが、この情報処理サービスというのはWebサイトから利用したり、ソフトウェアを活用したりなど、インターネットとソフトウェア業界のやり方と重なっている部分が多い。経理システムを例に言えば、社員の金銭管理をしつつも、どのようにコスト削減するべきかデータベースの情報を元に無駄を見つけるシステムがある。こうなってくると社員が使っている金銭の情報分析は情報処理業界の仕事だが、その手の処理内容を表示される画面の部分はソフトウェアになるから、正直、情報処理とソフトウェアの複合と言える。だから就活生の中には情報処理とソフトウェア業界と何が違うの?と質問する人がいるのだが、正直なところ違いは無くなりつつあって『あまり考えない方が良いのでは?』と思っている。

 だからインターネット業界の中には自社のサービスを更に分かりやすくする為、Webサイトを専門としたWebサイト業界、システム業界、そしてデータベース業界と区別している所がある。そして今も尚、その枠組みはIT技術の発展によって変わってくる。だから俺が今説明した内容も近い将来変わっていく可能性もあるから、無責任だが俺の今話した内容もあくまで参考程度にとどめておいた方が良いかもしれないな。

IT業界の職種の違い

 先輩、何となくですが、IT業界の各業態の違いについて分かりました。ただやっぱりビジネスの違いが分かってもどんな風に働くのかが見えづらいですね?一体、各業態ではどのように働き方に違いが出るのでしょうか?

 確かにIT業界の違いが見えるようになっても肝心の働き方の違いが分からなければ志望動機も練りづらいよな。だから1つ提案なんだが、今までは業態ごとに各IT業界の違いについて説明したけど、今度は職種毎に各IT業界の働き方の違いについて言ってみようと思うのだが、それで良いか?

 是非、お願い致します。

 じゃあ、俺が思いつく限り、IT業界にはプログラマー、システムエンジニア、Webデザイナー、Webエンジニア、サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、制御系エンジニア、組み込み系エンジニアという職種がある。だからこれらの違いについて説明してみよう。

プログラマーとシステムエンジニアの違い

 IT業界でよく聞く職種にプログラマーとシステムエンジニアがある。どちらもITシステムを作る事には変わりはないのだが、違いをあえて言うのであれば、設計書通りにシステムを作るのがプログラマーで、システムエンジニアはお客さんの要望を訊いて、どんなシステムを作るのか考え、プログラマーに命令する、そんな業務的な違いがある。

 お前はIT業界で働いた事がないから分からないと思うが、大抵のシステムというのは顧客から要望を訊き、どんな風に作るか決め、そしてその後、実際に開発し、開発したモノが正しく動くかどうかテストをする。なんか当たり前の事を言っているように聞こえるが、お前に意識してほしいのは大抵のシステム開発は『要望を訊く』⇒『設計書を作る』⇒『開発する』⇒『テストする』の4段階形式で進められるという事だ。

 そしてこの4段階の作業は全員同じチームで行うのではなく、4つの専門チーム、つまり窓口、設計、開発、テスト専門のチームに分かれて進められる。何であえて分けているのかと言うと、設計書を作るのはエクセルが分かれば十分に作れるし、開発には専門的なプログラミングスキルが必要だから、エクセルの知識しかない人が開発チームに加わっても役に立ちづらい。だからその手の経験豊富な人が集中出来るようにする為にチームが分かれている。そしてそうなってくると4つのチームを統括する人が必要なってくる。それを行うのがシステムエンジニアだ。

 プログラマーというのはただ単にプログラムを書いているだけで良いけど、システムエンジニアとなるとシステムその物を管理する立場になってくる。要は作る人はプログラマーで、作り、かつグループを管理するのがシステムエンジニアと考えれば良い。

 また蛇足になるかもしれないが、プロジェクトマネージャーという職種もあって、これはシステムというのは、画面担当、データベース担当、テスト担当など、様々なチームに分かれて開発を行う。

 だからシステムエンジニアは大規模システムの一部のグループを率いて、そしてそのシステムエンジニアすら管理する人をプロジェクトマネージャーと言われている。だからIT業界の昇進の流れで言うのであれば『プログラマー』⇒『システムエンジニア』⇒『プロジェクトマネージャ―』が基本的な流れになる。だからもしお前がこの職種を目指すのであれば『将来はプロジェクトを管理するプロジェクトマネージャーになりたいです』と言えれば良いかもしれないな。

WebデザイナーとWebエンジニアの違い

 続いてWebデザイナーとWebエンジニアの違いについてだが、実はプログラムの関係上、サイトのデザインのプログラミング言語と、サイトを動くようにするプログラミング言語は分かれている。

 分かりにくいかもしれないが、例えばお前がホームページを作ろうとした場合、HTMLとCSSというプログラミング言語が必要になってくる。そのHTMLやCSSというのは画面の大きさや色、そして表示させる画像などを設定する事ができ、これだけでネットに載せるホームページを作る事が可能だ。

 しかし残念ながらHTMLとCSSでは出来ない事があり、それがサイトを動かす機能だ。例えばお前がゲームをクリアしたら成績によってポイントが表示されたり、別の例では税金を申請する際、個人情報や収入情報を入力して納める税金額などを自動算出するなどのサイトがある。このようにサイトにはユーザーの操作によって表示される内容が変わるモノがある。このようにユーザーの操作によって求める情報を表示させる事はさっき言ったHTMLやCSSでは出来ない。

 HTMLやCSSはあくまでも動かない画面を表示させる事に適している。だからWebデザイナーとWebエンジニアの違いとして、動かないサイトを作るのがWebデザイナーで、サイトを動くように設計するのがWebエンジニアという風にイメージすれば分かりやすい。

 ちなみに先輩、ではWebエンジニアって具体的にどんな言語を学ぶのでしょうか?

 それが中々難しい。何故ならサイトを動かせる事が出来る言語は沢山あるからだ。俺が思いつくのはJavaScript、PHP、C言語、Javaになる。まぁ、画面を動かせるようになるだけでなく、データベースと紐づけて動かす場合、OracleやMySQLなどのデータベース専用言語を別途で覚えないといけない。だからデータベースエンジニアの知識というのも必要になってくるんだ。

 ひえ~、結構覚えるのが沢山ありますね。それくらい覚えないとやっていけないのでしょうか?

 語弊があったかもしれないが、何も全部覚える必要はない。というのはサイトというのは必ず全部の言語を使っているわけではなく、一部の言語さえあれば作る事が可能だ。だからその手の言語を専門としている会社で働けば十分に働く事が出来る。実際、俺が働いている会社ではサイトをJavaで動くようにしているのだが、俺の知り合いの会社ではPHPで動かしていると言っていた。プログラマー自身も1つの言語を極めるわけで十分に食べていけるから、複数の言語全て覚えないといけないというわけではない。

 だからもしお前がこの職種を目指すのであれば、Webデザイナーで基本的なサイト構成スキルを磨いて、そして今度はWebエンジニアになって利用者が便利だと思えるサイトを作って利用者を増やしていくビジネスに貢献したいと言えれば良いと思う。

 就活生の中には『自分のサイトを作りたい』とアピールする人がいるけど『じゃあ、ウチのサイトは作らず、途中で退職して自分のビジネスをするのか?』みたいに思われてしまうからあくまでも自分のサイト作りにこだわらず、利用者が便利だと思えるサービスに携わってみたいという意志を持ってアピールする事が大事だから、その辺は注意してアピール内容を練った方が良いだろう。

サーバーエンジニアとネットワークエンジニアの違い

 さて今度はサーバーエンジニアとネットワークエンジニアの違いについて説明しようと思う。だが先ず話を分かりやすくする為に『サーバーとネットワークの違い』について触れておきたい。

 先ずサーバーというのはサイトやソフトウェアなど様々な計算や動作を処理する役割を担っている。さっきゲームをクリアしたら正しい報酬金額が表示されると言ったけど、ゲームの中の処理ってほとんどがサーバーで行われている。モンスターのこの部分を攻撃した場合、急所扱いにしてダメージを大きくするとか、モンスターのHPがこのくらいになったら戦い方を変えるなどサーバーとは正にそんな様々な計算処理を一瞬でやってくれる機械と考えても良い。

 凄い例で言うのならスーパーコンピューター『京』のようなモノで電子空間の中に風や波などを作って、分子レベルの動きを計算する事が出来る。実際、スーパーコンピューター『京』では、新型のジェット機の空気抵抗を計算する為に風1つ1つを作り、シミュレーションしたりした。また他にも地震が起きた際、街にどんな風に津波が押し寄せるのか波のデータを町のデータを作り、この街だとどんな風に津波が押し寄せてくるのか算出したりして避難路の設計に役立てたりした。まぁ、今の例は規模が大きかったけど、一般業務においてはサイトを速く動かせるようにしたり、セキュリティ保護の為に複雑にした暗号を一瞬で送れるようにしたりなどサーバーは様々な用途で使われる。

 だからもしお前がサーバーエンジニアとして働く事になればサーバーの目の前で、データの転送先の設定が正しいか、正しくファイルが作られているか、エラー時に顧客が要望した対処法になっているかなどをログを見て判断し、修正する業務をする。まぁ、サーバーエンジニアというのはコンピューターの処理を24時間安定して続けられるようにするのが主な仕事になるから、ちゃんと正しい処理が出来ているかどうか小まめに確認する仕事をしていく事になるだろう。

 一方でネットワークの役割というのは大量のデータを安定して送れるようにする事が主な役割になっている。分かりやすい例を言えば、俺達がよくネットで見ている動画は大量のデータを送信している。だから大量データを安定して、かつ安全にお届けする為にはネットワークの設定が必要になってくる。

 主にネットワークエンジニアはどんな事をするかというと、どのようにネット回線の行先の割り当てるか、ネット経路の最適化、悪質なデータのフィルターなど、データの転送に関する設定を行う。まぁ、ここでも24時間安定してデータを送れるようにする為に、正しい処理が出来ているかどうか確認する仕事と言えるだろう。

 最近では世界規模のビジネス展開をする企業が増えているから国を跨いだネットワークの設計が求められている。俺の知っている例ではEdTechと言って、世界中の授業を見れるようにする為のインフラ設計を手掛けるビジネスが進んでいる。授業となると動画になるからデータの中で一番容量の多いデータを扱う事になる。それを安定して長時間送れるようにする為にはどうしたら良いのか?その辺の工夫が求められる。

 更に別の例ではクラウドシステムというのがあって、言わば自分のビジネスの企画や、製造した大規模なシステムデータをネット上にあげて管理するサービスだ。ネットワークエンジニアはそんな貴重な、かつ種類の違う大量のデータを如何にネット上にあげるのか考える仕事を最近するようになっているから、もしお前がネットワークエンジニアとして働くのであれば、データ送信やクラウドなどのネットワーク設計を手掛ける事をするかもしれないな。

 先輩、ちなみにサーバーエンジニアとネットワークエンジニアって、どちらが将来性のある職種なのでしょうか?

 その点についてだが、逆にお前を混乱させるかもしれない。というのもサーバーとネットワークというのはお互いなくてはならない存在で、プロジェクトを動かす上ではサーバーとネットワーク、2つの知識がないといけない。だからサーバーとネットワーク、2つを設計・開発するインフラエンジニアというのがあって、もしお前がこの手の職種を目指すのであれば『インフラエンジニアになりたい』という目標を立てた方が良いのでは?と思ったりしている。

 ただ1つ魅力的な話をするのであれば、サーバーエンジニアでも、ネットワークエンジニアでも継続的に仕事は続くだろうと思われる。というのもシステムというのは技術の進歩によって変更が求められる。バージョンアップとかな。だからシステムの構成が変わるという事はサーバーもネットワークも変えないといけない。つまり半永久的に仕事が舞い込む業務と言えて、始めのうちは覚える事が多くて大変かもしれないが、慣れれば安定的に仕事が来ることになるから、途中で仕事が無くなる心配が少ない職種と言えるだろう。

制御系エンジニアと組み込み系エンジニアの違い

 さていよいよ最後の制御系エンジニアと組み込み系エンジニアの違いだ。

 ハードウェアの部分でも触れたが、世の中には電子系のモノではなく、物理的なモノも動かさないといけない。ただ物理的なモノと言っても、制御系と組み込み系の2つのエンジニアが存在する。

 例えばスマホで考えてほしいのだが、スマホのような小さいスペースの中にカメラやビデオ、またはネットに繋がるアンテナのようなモノを組み込まないといけない。つまり限られたスペースの中で如何に顧客が求める機能を盛り込むか考えないといけなくて、それを考えるのが組み込み系エンジニアだ。

 そして制御系というのはカメラのズーム機能を操作すると、カメラの突起の部分が前に出てきたり、パソコンでもCDやDVDを入れようとするとディスクケースのようなモノも出てくる。つまりソフトウェア系の知識だけでなく、動かす対象の構造について正しく心得えておく必要があるから、それを踏まえて開発するのが制御系エンジニアだ。

 だから組み立ての中ではハードウェアを制御する人と、それを組み込む人と別れているのだが、正直なところ両方やっている場合が多い。それに最近ではIoTと言ってスマホ1つでエアコンやテレビ、そして自動車などを動せる時代になっている。だから将来的に制御系・組み込み系の差別化はなくなり、自動車専門、家電専門など商品ごとの内部構造を理解したエンジニアとして生きていくかもしれない。

 先輩、商品ごとの専門知識って言いますけど、そんなに覚える事が多いのですか?

 自動車の例で言えば、車載メータ、カーナビ、車載カメラ、車載ECUなどがある。医療系で言えば内視鏡、X線撮影装置、血液分析装置、ヘルスケア機器などがあって、正直、全分野の装置の知識を身に着けるのは不可能と言われていて、だからエンジニアの中には自動車や医療など特定の商品に特化したエンジニアが存在する。

 だからお前がこの手の職種で生きて行く為にはどんな商品を軸に生きていくべきなのか?考える必要があるかもしれない。だから志望動機としては自動車の場合、自動で運転出来るようにして買い物難民、流通業界の労働緩和などに貢献したいとか、ドローンの場合、農家に農薬を自動で撒いたり、人が踏み入れる事が出来ない未開拓地域の開拓をしたいなど商品ごとのニーズを高めていく仕事をしたいとアピール出来れば良いと思うぞ。

IT業界と職種ごとの志望動機の違い

 先輩、何となくですがIT業界で働くという事がどういう事なのか分かりました。ただやっぱり知識はあっても『IT業界にアピールする内容』が未だに見えていません。IT業界でウケが良いアピールって一体どんなモノがあるのでしょうか?

 俺個人から言わせればIT業界でアピールする内容は

・ 便利な情報をお届けしたい

・ 快適な社会生活を作りたい

・ 安心、安全なインフラ作りに貢献したい

 この3つを結論にした方が良いと思っている。

 というのもインターネット業界や通信業界、情報処理業界は、便利なサービスをお届けしてこそ、利用者が増え、収益が増える仕組みになっている。だから誰もが利用したいと思えるサービスを作る事が大事で、となると結論として『便利な情報をお届けしたい』または『快適な社会生活を作りたい』という事になる。

 ただサーバーエンジニアやネットワークエンジニアの場合、安定して情報処理が出来るようにならないといけないから、この職種の場合、便利なサービスというより、安定したインフラを維持する事を意識した志望動機が必要になってくる。

 例えば地震で電気が通らなくなった。しかしスマホが繋がり、家族の安全が確認できたなど、緊急時でも使える事の大切さを経験し、そんな誇りのある仕事をしたいと考える人がいる。だからそんな経験をしており『どんな状況下でも必要な情報を届けられるようにしたい』と一種の使命感をアピールする事が重要になってくる。

 だから志望先のITがどんな風に顧客の為に役立っているのか?その辺について調べた上で『便利なサービスの提供』または『安定したインフラ設計への貢献』と使い分けてアピールした方が良いだろうな。

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