GDで「結果と過程のどちらが大事」が出た場合

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 もしグループディスカッションで「結果と過程。どちらが大事?」という議題が出た場合、どんな議論をするべきなのか?

 ビジネスでは結果が全てという言葉が多い為、「結果が一番だろ」という就活生もいれば、「ブラック企業のように社員を長時間働かせ、利益を稼ぐのは本当に良いのか?」と過程について触れる人もいる為、結果と過程に対する議論は仕事のあり方に深く関わります。

 結果も過程もビジネスをする上では非常に欠かせない要素であり、この課題は就活生の仕事に対する姿勢が見られる課題でもあります。つまり、「この子は入社後、全うなやり方で、成果をあげてくれるのか?」と、そう思いながら面接官は就活生を審査するので、「結果が良ければ全て良し。」、「出来る事をやったんだから、結果が良くなくても、それを誇りに思うべきだ」ではなく、全うな方法で成果をあげる、結果と過程を両立したビジネスについて語る必要があります。

 ここでは、実際就活生はこのテーマに対し、どのように議論をしているのか?またこのテーマで受かる人はどんな話し方をしているのか?、その2つを「これから就活をする就活生」と、「この手のテーマのグループディスカッションを長年見てきた面接官」との会話形式で、このテーマで受かる方法について述べたいと思います。

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実際に「結果と過程」の議論を見ている面接官の印象

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 先輩、お久しぶりです。先輩は今、グループディスカッションの面接官をやっていて、「結果と過程。どちらが大事か?」という就活生の議論を3回ほど見ていると聞いていますが、私も今後グループディスカッションで他の就活生と議論する事になるので、何かコツみたいなモノを教えて頂けないでしょうか?

 結果と過程について議論についてだけど、あれは大きく分けて2つのテーマに分かれて議論される。1つは「結果を出す為ならどんな手を使っても良いのか?」という結果を重視した意見。またはもう1つは「正しい事をしていたら必ず結果が出るのか?」と過程を重視した意見だ。まぁ、そんな事を意識せず、例えば「利益を出す為なら社員に長時間労働をさせても良いのか?」から始まり、「でも定時退社させても利益が出ないのではないか?」とか、そんな結果重視と過程重視の意見を交えながら議論する事になるだろうな。

 ただほとんどの学生が「結果の為なら手段を選ばなくて良いのか?」と訊かれたら「NO」って答えるし、では「正しい仕事をしていたら必ず結果は出るのか?」と訊かれても「NO」と答える。それ故、どのように議論すれば良いのか分からず、黙ってしまうパターンもあるから、この議論に合格する学生は正しい過程を踏まえて結果を出せる例を言って、主権を握るパターンが多い。

 例えば低価格航空として名高いLCC(ローコストキャリア)というサービスがあるだろ。あれは低価格を実現する為、機内食や指摘席、ビジネスクラスの廃止、更には機体をボーイング737だけに統一し、保守効率を上げて、高収益を出す経営をしている。実際に大手他社がそのビジネスモデルを真似したら、大手なのに宣伝していないので、人が集まらず赤字。更に旅行代理店に入る収益を減らした事で関係性も悪化、更にその旅行代理店と共同でやっていた客への割引サービスやマイレージも提供出来なくなった事で、今までポイントを貯めていた既存の顧客も怒らせる形となり、業績悪化の一途をたどり、CEOが解雇される事態になった。つまり他社との差別化を提示した学生がいたよ。

 まぁ、そういう他社に負けないビジネスを持ち上げる人もいるけど、中には大手企業の売上の水増しやデータ改ざんで信用を無くす事例をあげて、「不正に得た金は客からの信用を失う。だから過程を重視するべきだ!」と結果重視を悪者にして、過程を重視する人もいたよ。

 まぁ、今の2つの例は「過程主義の成功例」と「結果主義の失敗例」だから、逆の「過程主義の失敗例」、または「結果主義の成功例」について述べるのも答えだ。だから、このテーマのグループディスカッションに勝つ為には、結果重視、または過程重視の成功例と失敗例を心得ておくと活路が見いだせると言えるな。

役員と社長同士でやったら全員不合格になったパターン

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 では先輩。私はビジネスの成功例、失敗例などを調べて、先の4つのうち、どれかにあてはまるパターンを探し出してグループディスカッションで言えれば合格出来るってわけですね。

 実はそう簡単な話ではないんだ。実はよ、この「結果と過程、どちらが大事か?」という議論を大手の役員と社長同士で議論したら全員不合格になってしまったんだ。

 はい?

 さっきのLCCの例をあげて、正しい過程を踏んで結果を出す事は大事というのは、その役員が言った言葉で、正しい事をしていれば報われると結論付けて、過程を優先すると発言したんだ。ところが、別の業界で、ああ、その別の人というのはリサイクル業界に勤めていた人なんだけど、「私の場合は、過程よりも今は結果を重視しています。何故なら今は正しいビジネスをしている人よりも、不正に働いている人達の方が利益を得ているからです。私の廃材処理施設では、国の基準に基づいた処理を行っていますが、別の施設では国の基準どころか、廃棄物を不法投棄している所もあり、処理費用が安くなっている分、価格競争で不利に立たされていて、正しいビジネスを行っている企業が倒産に追い込まれる時代になっています。」と正しい事をしているのに、報われないケースを挙げてきたんだ。

 更に詳細に話すと、その不正を働いている業者を取り締まれば事は解決するのだが、ゴミを処理する基準が曖昧な為に、不正と断言出来ずに野放しになっている状態だ。本当なら不法投棄している所を確保すれば良いが、年がら年中見張っているわけではないし、仮につかまっても逮捕までにはいかず、罰金を払ってそれでおしまいになるだけらしい。つまり法の整備が出来ていないケースだと不正業者を取り締まる事が出来ず、全うな業者が報われない結果になるという例を出して、過程重視の考え方を否定したんだ。

 で、でも、なら法の整備を待てば良いのではないですか?

 法の整備は過去に何回も行われたが、法の抜け穴を利用されたり、規制を厳しくすると自分達のビジネスの経営まで危ぶまれる事もあったから規制強化も期待できない。そこで今度は国の正しい基準で経営している業者に優良マークをつけて差別化する方法を取ったんだが、不景気な時代になると利用者は高値の所もよりも、不正に手を染めている業者を利用する。だって向こうは「我々は間違った方法で処理していますよ。」なんて言うわけがないからね。責任は向こうにだけある分、優良マークも形骸化しているだけだ。

 しかし、いつか報われるのでは?

 もっと別の例を言うけど、今のはリサイクルビジネスについてだったが、アニメビジネスだとどうだ。法の整備を期待するとお前は言っているが、例えば隣の中国ではアニメをコピーして販売する事を黙認されている。更にサーバーも中国を通してアニメを無料で見れる環境になっているから、取締りなんて出来るわけがない。それ故、アニメビジネスも同様、製作者がコストをかけて作っているのに、無料で見られ、自分達にきちんとした報酬が入らないという事態になっているとアニメビジネスの経営者が頭を抱えていたよ。

 つまりだ。さっきは過程主義の成功例を挙げればグループディスカッションに勝てると言ったが、過程主義の失敗例を挙げられたら太刀打ちが出来なくなってしまう。これは結果主義も同様で成功例と失敗例を挙げても、言いかえされてしまって、ビジネスの例を挙げても全然議論がまとまらない状態になってしまったんだ。

 当初は就活生と同じように20分程度で話すはずが、議論がまとまらないという事で1時間、2時間と延長したが、全然意見がまとまらない。つまりこの時点でその場にいた大手の経営責任者全員は不合格になってしまったというわけだよ。

「結果と過程」の優劣の議論は答えが出ない

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 で、どうなったんですか?

 んで、中々結論が出来ないから、今度は主旨を変えて、「何故、結論が出ないのか?」という風に議論してみたんだ。するとある経営者がアルフレッド・ノーベルの例を出したんだ。アルフレッド・ノーベル。ダイナマイトの開発者で、当初は土木工事の穴を掘る際、崩れて人が埋められる危険な工事を無くする為、安全に、かつ早く発掘出来るように爆発物を開発したのだが、それが軍事兵器として利用されるようになり、皮肉にもノーベルは莫大な財産を築く事になる。つまり莫大な富を築いたのだから、成功したという人もいれば、それは成功とは言えないなど賛否両論が巻き起こる結果になった。過程についても戦争の道具として使われているから評価出来ないと言う人もいれば、強力な武器を得る事で逆に戦争の抑止力になると評価する人もいた。つまりこの例においては結果を出していると評価する人もいれば、出していないいう人もいて、過程もまた然り。つまり結果と過程の定義が曖昧な故に起こってしまった事例だったんだ。それ故、人によって結果と過程の定義は違うのだから、一括りに結論が出るわけがないとそう結論付ける結果になったんだ。

 更には、自動車メーカーの役員を務めている人の発言なんだけど、「我々の企業では当初、車のスピードや快適性を出していれば良いと思いましたが、その後、マスキー法の成立により二酸化炭素の排出量、つまり環境問題への配慮も必要になりました。また近年では長期間の運転、または若者離れを食い止める為、自動運転の技術に力を入れています。つまり当初はスピードと快適性の結果を出す為に、その過程を踏んでいましたが、今度は今までのやり方では大気汚染が深刻になるという事で、やり方を見直し、環境に配慮した車を制作しました。そして今度は長時間の運転に対する配慮です。時代にのって求めるニーズが変わり、更にそれを実現する為のやり方が大きく変わる。それ故、結果と過程も時代に合わせて重視する部分を変える事は必要なのではないでしょうか?」とそう言ったんだ。

 その通りなんだよ。つまりほとんどの経営者が客が求めるニーズという結果を出す為に、それを実現できる過程を踏む。しかしその過程で結果を出せば、今度は他社に真似される、客に飽きられるなど、更に上の結果を出さないといけなくなるから、今までの結果を見直して、そして過程も見直さないといけない。つまり結果と過程の重要性は時代によって変わるし、経営者が永遠に考える課題とも言える。なのに就活では、その課題を、今日初めて会ったばかりの就活生同士で、20分くらいで結論を出せ。と無茶な要求をしているんだ。

 だからこの議題でのグループディスカッションでは、テーマの本質を突く事をしていれば一生終わらず、この答えのない課題に対する勝ち方について心得なければならないんだ。

「結果と過程」のGDに勝つ為には

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 では先輩。この答えのないテーマで勝つ為には、どのように議論すれば良いのですか?

 これはこの話の始めに言った通り、まず始めは結果主義、または過程主義の例を述べる。もしそこで、それに反証する例を述べてきたら、多数決で決着をつけろ。何故なら、答えのない課題を議論した所で答えが出るわけがないから、制限時間が無くなるのを見計らって、「そろそろ時間になりますので、ここはもう議論を辞めて、多数決で結論を決めるというのはどうでしょうか?」と言ってみる。皆、いくら議論しても答えという答えが出なくて疲れていて、更に時間が無くなれば全員不合格になるのは確実。なら多数決でも何でも結論を出すのが先決だと、お前の意見を飲み込んでくれる可能性は高い。それ故、発言する際の例だが、

 「幸い、皆さんは結果か過程かと意見は出ていますので、改めて聞きますが、3対2で結果が多数という事で、今回の議題では結果をより重視という形にしましょう。ただ過程の重要性についても無視は出来ないので、過程には○○のような魅力がある一方、結果にも○○のような魅力がありますという形で発表したいと思います。」と言って、少数派の意見を取り入れつつ、お前が発表者になって、皆の意見をまとめたかのような雰囲気で発表しろ。そうすれば多分だが、受かる確率は高くなるだろう。

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