IT業界のブラック企業に就職したらどうなるのか?

 

IT業界はブラックなのか?

 

 IT業界に関心がある人からすればIT業界はブラックなのか調べたいと言う人もいると思います。しかし働いたことがない人からすれば、ただIT業界で働いた事がない為、正しくIT業界のブラックの仕組みについて知ることができなくて悩んでいる人もたくさんいると思います。

 

 その為、ここでは、実際に様々なIT企業で働いた人がIT業界のブラックと思える特徴を考え、一体どうしてIT業界ブラックと呼ばれてしまうのか?それを考えながら働いている人の話を例に説明しております。

 

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IT業界でブラック企業になってしまう例

 

 今まで数々のIT企業で働いてきたが、どこもブラックと言わざる得ない事が起こっていた。まぁ、派遣社員だから正社員と比べて働かなくても良いという面があるが、正直、油断すれば、うつ病や、過労死などの目に遭ってしまう恐れがある。

 

 なんでそんなことを思うのか?

 

 何故ならIT業界にはIT業界ならではの特徴があり、それが原因でブラックになってしまう所があった。その為、ここでは今後また別のIT企業で働く事になった場合、どんな仕打ちを受けるのか?ある程度予想し、対策を考えられるようにしておこうと思っている。

 

IT企業の中にはマニュアルが無い所が目立つ

 先ずウチの派遣先では金融や医療などのシステム開発などを請け負っている。金融や医療のシステムの場合、IT用語以外にも専門知識を身に付ける必要があるのだが、新人が正しく覚えることができず、それが1つのパワハラを生んでしまう原因になっていた。だからこそ新入社員が入ってきた場合、マニュアルなどを用意しておくべきなのだが、この現場にはマニュアルと呼べるモノがほとんどなかった。

 

 なぜマニュアルがないのか?その理由を聞いてみると金融や医療などの法律というのは数年ごとに変わる性質があり、数年単位でマニュアルが使い物にならなくなるからである。

 

 どういう事かと言うと、例えば金融の場合、消費税増税や、新たな納税システムなど、日本の法律と言うのは、数年単位で金融や医療などの法律が変わってしまう。だからこそ、その点のシステムを扱うIT企業は、使用者である顧客から「このように法律改正されるようだから、それに合わせたシステム作りを行ってくれ」と要望され、数年単位で、システム開発を行うことになる。

 

 このように一定の期間ごとにシステムの内容が変わってしまうことから、マニュアルを作ったとしても、数年単位でマニュアルが使い物にならなくなってしまうのである。だからこの現場には、マニュアルと言うものがなくて、新人独自の力で自力で解決することができない問題を抱えていた。

 

 もしこれが説明の上手い先輩であれば良いのだが、専門知識を永遠と話したり、またいちど説明したことを、もう二度と言わない先輩がいたりなど、 1つでも話がわからないと置いてきぼりにされてしまう新人も数多く見かけたことがある。つまりIT業界と言うのは、現場の人便りの労働環境といっても過言では無いのかもしれない。

 

 これはこの現場だけでなく、IT業界と言うのは未完成の商品を改修する業務内容であることから、マニュアルが用意されてないことも多く、さらに開発途中のものであることから、ネットで調べても自分が求める答えが見つからないことが多い。要はIT業界というのは新人1人の力ではとても解決できない環境であるため、現場の人の力を借りないと、乗り越えられないことが多いのである。

 

IT業界の中には情報連携されない所がある

 他にIT企業で働きづらい点と言えば他のチームとの情報連携が出来ていないという部分もある。

 

 どういう事かというとITシステムというのは大規模であれば百も超えるグループと一丸となってシステム開発を行う所がある。そしてシステムというのは1つでも狂いがあると動かなくなる性質がある事から、他のチームの修正によって開発チーム全体が動けなくなると言う問題を抱えている。

 

 つまり報連相ができていない職場だと、他のチームの修正が自分たちのチームに入ってこなくて、自分の操作が原因でうまく動かなくなると勘違いしてしまうことがあるのである。

 

 どのIT企業でも、時折他のチームの急な対応によって、自分たちが作成した画面が動かなくなると言う問題が度々起こっていた。しかしIT企業の中にはそんな別チームの緊急対応の情報が入ってこなくて、俺や先輩が作業している時『何でエラーが起こったんだ?』とエラー原因を突き止める作業を永遠としていたことがあり、時間を無駄にしている事があった。

 

 IT業界では様々な方法で情報連携をしている。メールでのやり取りもそうだが、チャットによる連絡、そして緊急の場合は上司から直接直ぐに別チームに伝わる体制が出来ていたり、また事前にどんな影響を及ぼすのか?あらかじめ別チームが予想出来るよう全体会議を行い、そしてチームごとに会議を行って、全体像が見えるように取り組んでいる所もあった。

 

 しかし情報連携が出来ていないIT企業においてはメールで知らされるだけで、上司からの直接の知らせがない所もあったり、また緊急対応の知らせが相当後になってから来るところもあった。つまり他のチームは『何で画面が動かないんだ?』と原因を調査しつづけ、その手のメールが入るまで無駄な時間を動かしてしまう事が起こってしまうのである。この手の連携不足が起こっているとどうなるのか?

 

 俺のチームではないが、時折罵声が聞こえるチームがある。酷い事に画面が思った通りに動かなくなった瞬間、『なんで俺が言われた通りに動かさないんだ』と上司が部下に言って、エラー原因が部下にあると勝手に勘違いしてしまう人もいた。部下からすれば何がエラーの原因か分からず、メールが来て、無実が証明されるまで怒られ続ける事もあった。

 

 このように、情報連携ができていないと、立場の弱い人に、責任を押し付けてしまう問題が発生する。そして上司の中には他のチームの影響によるものだから『おい、あのエラー、○○チームによる原因だから、別の作業をして』と、部下に怒った事を気にせず、どちらかと言えば別作業を振り分ける、そんな理不尽な事をする人もいた。

 

PCを使うだけでも様々な手続きが必要な時がある

 そして何よりも俺が気になっているのが、ITの現場では普通に仕事をするまでに必要な申請や手続きが多すぎる事が目立つ。

 

 どういう事かと言うと、例えばウチの現場の場合、仮にシステムを修正したとしても、それが正しく動くかどうか確かめないといけない。しかしその確認方法が、今自分たちが働いているフロアではなく、別のフロアに行って、専用のコネクターに繋げないと見れないと言う仕組みになっていた。

 

 なんで同じ場所で見れないのかと言うと、それはやはりセキュリティの関係で、多くの会社や、派遣社員の出入りが激しい現場では、特定の人しか使えないように、場所ごとに分かれていると言う事情もあるのである。

 

 もしその移動や手続きがほんの10分程度で終わるのであれば文句はないのだが、ウチの派遣先の場合、その開発ルームを使用する場合、事前申請を行わないといけないのである。更に開発ルームも別チームと共有で使っている為、どのスペースで、誰が、何時まで作業するかも申請書に書かなければならず、想定通りに動作確認ができれば問題は無いのだが、大抵想定外の問題が発生し、結局のところ時間内に終わらず、終わらなかった仕事を、別の日に持ち越さないといけないと言う問題が発生していた。

 

 それに開発ルームで作業する手続きでもトラブルがよく起こる。というのも当たり前だが現場で作業する為にはPCにログインしないといけないのだが、セキュリティの観点から、そのPCにログインする際のIDやパスワードも毎日変更され、その手のIDやパスワードは別室で見ないと見られない。つまりついうっかり忘れていると、また戻らないといけない事が起こる。他にも開発環境の違いによってプロキシの設定や、ログインする為のアイコンが変わったりしている為、その手の手続きを正しくしないと今までやった作業が無駄になり、やり直しを余儀なくされることもある。そのため1つのミスが、1日分の作業をやり直さないといけなくなったり、それが自分1人だけならまだ良いのだが、周囲の人も協力してやっていることも多く、自分がそのミスを犯した場合、その他の人も今日やった作業をやり直さないといけないと言う問題が起こってしまう。

 

 このように作業する為に様々な手続きが必要なのは度々あるのだが、扱うシステムにおいては大量のデータを事前に入れないといけなかったり、自動作成ツールを使って、システムに特定な処理を行うよう手間を省くツールなどが用意されていた。事実、あるIT企業では手作業でデータを埋めていく作業があっても、別のIT企業では画面を自動で動かし、自分は何もしなくても良いツールみたいななのが用意されている所もあった。同じ作業でも自動化出来ていればヒューマンエラーや自動処理中に別の作業を行い、負担を軽くする事も出来た為、便利なツールがあるかどうかもIT企業における働きやすさを左右させるモノだと感じていた。

 

 

IT業界でブラック企業になる例【パワハラ編】

 このようにIT業界と言うのは、専門的な知識が多くて覚えづらく、さらに他のチームの影響を受けやすく、更に手続きが煩雑なため、ミスが起こりやすい問題を抱えている。これはどのIT業界でも抱えている問題である為、資料や相談しやすさ、そして別チームとの情報連携、そして何よりも作業を便利にさせるツールや組織体制に力を入れているか?その辺の対策がIT企業のブラック化を防ぐ役割になっていると俺は思っている。

 

 それが出来ていないとそのIT企業はブラックになってしまい、新入社員は理不尽な事を受け、パワハラ、退職、うつ病、ならびに不正に手を染めるなどの問題が発生すると思っている。なぜそんな事を思うのか?次はその手のパワハラやうつ病など問題を抱えてしまった人の例を参考に、今挙げた働きづらさが何をもたらすのか?その辺について考えを深めてみようと思う。

 

マニュアルがない為、上司依存の職場環境になる

 当然だが、開発中のシステムであれば、ネットで調べても必要な情報は出てこないし、マニュアルがないことから、自力でエラー原因を特定することは難しいと思われる。つまり新人のうちは現場の社員の説明が仕事をこなす上での鍵となってくる。

 

 もしその社員が分かりやすく説明してくれる人であれば良いのだが、中には説明下手な上、人のせいにする上司もいる。不幸な事に俺の現場でもその手の上司がいて、ミスばかりする部下を大声で怒鳴りつけるような対応するところを何度も見かけたことがある。

 

 もしそのミスが、部下のほうに問題があるのであれば仕方がないことなのだが、正直な話、俺は部下の方と言うよりも、わかりづらい説明をしている上司のほうに問題があると思っていた。例えば新人が配属されて間もない頃、その上司はいきなり今まで新人が見たことのないシステムの内容を1時間延々と説明すると言うことをしたのである。

 

 システムを何度も動かしたことがある俺からすれば、分からなくはない話だが、全く関わった事がない人からすれば、一体何の話をしているのか分かるのか?と思っています。

 

 案の定、新人は『え~っと』と悩む素振りを見せるが、上司はお構いなしで続ける。そんな状況に新人はメモをするが、分からない話を聞いている状態ではどのようにメモをとれば良いのか分からないのが本心だろう。更にその上司は、画面を動かしながら説明していて『これをこうすればいい』『こんなふうに動かせば良い』と、あれ、これ、それ、あの、このように、など曖昧な言葉を多く使う。つまりメモに残す内容が曖昧になってしまう為、後で見返しても『この時はどんな画面を見ていたっけ?』と、結局、思い出せず、説明の効果があまり出ないのである。そしてその事を上司は気づいていない。

 

 そして分からない事があっても、その時には別の画面に変わっていて、このときの画面はどんなことをしていたのですか?と聞きたかったのに、その画面に戻れず、結局のところわからない状態が続いてしまうと言う問題を抱えてしまう。もっと言えば、このシステムは、最終的にどんなことをするのか?それがわかっていないのに、その説明を省き、各画面の説明をしても『次の画面を見れば、これが一体何の画面なのか?わかるかもしれない』と判断して、質問しない、いやどちらかと言えば今理解するのを諦めてしまっている。正直、部下の気持ちが分からない上司相手だと、分からない説明をされる為、分かりやすい説明が出来ないのであれば、部下はただ見守るしかない、そんな状態が出来ていると俺は思っていた。

 

 IT業界と言うのは、こんな動かしたこともないシステムを、新人の人に教えないといけないのだから、説明は正直難しいだろう。しかし不幸なことに、この現場にいた1人の上司は、そんなことを気にせず、さらに後に新人が「この辺はどういう動きでしたっけ?」と言うと『前に教えただろ!』と二度目以降の説明を邪険に扱う人もいた。

 

 無論、何度も同じ説明を人にさせるのは問題だけど、新人の気持ちになって、説明することが出来ない上司であれば根気よく話を続ける必要があると思っている。不幸にもそんな人はこの世の中に存在する。だからそんな上司に当たってしまったら、現場の人に頼らないと仕事が前に進まないIT業界であれば、上司の罵倒に耐えながら、必要な情報を入手しないといけないと言う仕事ぶりが求められることがある。中にはそれに耐えることができず、うつ病などを発症する人もいるのも確かだ。マニュアルが存在しない現場は、そんなパワハラ上司と付き合わないといけないと言う環境を作らせていた。

 

部下のミスに対処出来ない上司

 

 このように上司とのコミュニケーションが上手く出来ない場合、上司から与えられた仕事をキッチリ出来ない問題を部下は抱えてしまう。先ほど話した通り、IT業界では他のチームによる影響や、または手続きの煩雑さによりミスを誘発させてしまう問題を抱えている。だからミスをした原因を探るのは大事なのだが、ただ単に叱るだけ終える人もいて、何の解決にもならない対応をする上司もいる。その結果、ミスは改善されず、今度は部下に対する信用問題が起こってくる。

 

「アイツにはもう仕事を任せられない」

 

 ミスが多いと、上司はその部下に仕事を回さないと言う対策をとってくる。無論、ミスをしてやり直しを起こすと言うのであれば、そういう罰も1つの手なのかもしれない。

 

 ただ問題なのは、そうやって部下に仕事を回さない措置をとっても、仕事の量が減るわけではない。何が言いたいのかと言うと、上司の中には、部下に仕事を回さないせいで、仕事を溜め込み、締め切り間際になっていきなり仕事を過剰に に渡してくる人もいたからだ。その結果、仕事を終えることができず、「またミスをしたのか」と上司は部下を怒り、ますます仕事を回さない措置を取る。しかし締め切り間際になって過剰に仕事場をしてくる。そんな方法を繰り返したせいで、慣れてない仕事を大量に、しかも締め切り間際に渡してくる声で、ますますミスを誘発させると言う問題を起こしていた。正直これは罰ではなく、部下に対するいじめと言っても過言ではなかった。あったら頭の上司は、これは部下によるミスで、罰としてやっていると心の中で本気で思っていたことから、自分の指導に問題があると言うことに気づいていなかった。

 

「お前は一体どうやったら同じミスを繰り返さなくなるんだ!」

 

 仕事を回さないことが、効果的な解決策にならないとわかったら、次に上司がやった事は再発防止の徹底である。ミスを繰り返すのであれば、再発防止に徹底するのは当然の流れだ。しかしさっきも説明した通り、部下が失敗する理由としては上司の指導不足や情報連携の不備などが目立つ。つまり部下と言うより、上司の指導改善しないといけないのだが、当然そんなことを言えば「人のせいにするな」と言って、どちらかと言うと風あたりが強くなるのは目に見えている。

 

 実際、情報連携の不備について言うと「そんなの社長に言え!」「つまりお前のミスは改善されないのだな?」と『出来もしない再発防止策をあげるな』みたいな雰囲気になり、適当な理由を書けば『お前はそれで解決出来ると思っているのか!!』などと言ってくる。

 

 要は効果のない再発防止は余計な仕事になってしまうのである。事実、再発防止の報告書を書く為に余計な時間を割いてしまったが為に本業の業務時間が短くなり、またミスが起き、そして再発防止の報告書を書き、業務時間をどんどん短くしていき、ミスを起こすという悪循環が起こる。

 

 こんなふうに、何でもかんでも部下の責任となすりつけられる職場環境で、そして改善が見込めないのであれば、部下の精神は相当大変な状態になってしまう。

 

「もうこれ以上、失敗は許されない。誤魔化すしかない」

 

 パワハラ上司から怒られるのを避ける為、数字のごまかしや、または嘘をついて、その場しのぎの対応をしてくる人も見た事がある。理不尽な説教を受けているのであれば、それを避けたいと言う気持ちは分からなくは無い。しかしIT業界においては、正しく動作することが大前提である為、つまりどんな理由であれ、数字のごまかしは隠蔽と言え、許される事ではない。

 

 事実、正しく動かない商品を渡してしまい、一時大混乱を引き起こしかけた問題もある為、これは部下だけの問題だけでなく、取引先の人たちまで巻き込んでしまうことから、会社の信用問題に関わってくる。それは事実、更なる厳しい業務を課せられる事を意味し『倒産するまでこの状態が続くのでは?』と危惧する人もいた。

 

 このように部下の教育がまともではない企業だと、部下を追い詰めてしまい、うつ病、過労死、さらには不正に手を染めるなどの問題を引き起こしてしまう。そして働きづらい環境は、部下を退職に追いやってしまうことから、人手不足などの問題を発生させる。結局のところここでも存続の危機に陥る。

 

 そのためもしこのような働きづらいIT企業に就職してしまったのであれば、即転職したほうが効果的なのかもしれない。なぜなら、IT業界で求められるのは、個人の持つITスキルであり、これは部下の教育がまともではないIT企業では身に付くことができない。そのためすぐ働く場所を変えて、 1つでも自分の武器となるようなものを身に付けることをしないと、取り残されてしまう問題が発生する。だからこそ、IT業界におけるブラック企業に就職してしまった場合、すぐ逃げることが最善の策と言えるだろう。

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