ブラック企業から転職に成功する人の例

 

ブラック企業から普通の会社に転職することって可能なのか?

 

 ブラック企業で働いている人の中には、少ない給料で長時間働かされ、転職する時間がない問題があります。その為、ブラック企業から転職出来るチャンスは体を壊した時や、退職した後だと思われます。

 

 しかしそんな体調を壊すなど、後遺症が残るリスクある状態でブラック企業から退職するのは避けたいと思われます。その為、ここでは実際にどうやってブラック企業から転職活動に必要な時間を作り、そしてブラックではない企業への転職に成功したのか?実際にブラックで働いている社員の視点で紹介しております。

 

ブラック企業から転職する場合、どうすれば良いのか?

 

「早くこの会社を辞めたい」

 

 俺は今の会社に勤めて初めて1年未満だが、もうこの会社から離れたくて仕方なくなっていた。この会社は入社前に抱いていた印象とは違い、安月給、長時間労働、パワハラ上司、更にノルマを達成しないと足りない分は自腹で払うという正にブラック企業の特徴を詰めこんだかのような企業だった。

 

 仕事には誇りに持てないし、いや、どちらかと言えば不良品の押し付けだから、見る人からすれば分かるし、精神的にやつれる仕事だ。そして会社に戻っても上司に『何で売れなかったんだ』と叱責を受ける為、心休める場所などない

 

 結果、俺の同期のほとんどは精神を病み、既に退職した人やうつ病になった人がいる。最早俺もみんなと同じようになるのも時間の問題だ。しかし休めない。休むと『遅れた分、どうやって取り戻すつもりなんだ』と言ってくる為、転職したくても、スケジュール通りに休む事が出来ない

 

 実際、俺の同期も転職しようとしたが、四六時中、上司からの確認を行い『今、どうしてる?』『何でプレゼンに失敗したんだ?』など営業先に飛び込む前、飛び込んだ後に必ず連絡する話をする為、中々、時間を作る事が出来ない。

 

 だから俺達の場合、グループを組んで、電話番、つまり3人で営業している事にして、1人が3人分の電話の対応をして、残り2人の転職の時間を作るなどの方法を取った。俺の場合、何とか逃げ出す事に成功したが、ブラック企業から抜け出す為には営業しているふりをして転職活動するなどの方法を取った方が良い。

 

転職時、ブラック企業ではない企業を見極める方法

 と、このように上司を騙し、時間を作る事が出来ても、今度は転職先に失敗しないようにしないといけない。そう思うのも俺自身、この会社に転職してしまった原因として求人票の内容を鵜呑みにしてしまった点だ。

 

 この会社の求人は月20万、完全週休二日制と嘘が書かれていた。いや、実際に本当なのだが、残業40時間分を含めて20万なので、実際の手取りは16万にも満たない。おまけに完全週休二日制だが、明らかに仕事量と締切が土日休んでいる作れない為『特別に土日、仕事を家に持ち帰ってする事を許可する』と言われ、仕事をやらされる。

 

 ブラック企業から転職しても転職先もブラックだった、という事にならない為にもやはり求人票の内容に嘘が含まれていないか調べる必要がある。その方法として俺は求人票だけでなく、実際にその会社で働いていた社員の口コミが書かれている転職会議という口コミ転職サイトを利用した。

 

 この口コミ転職サイトとは自分がその会社で働いてた経験を書く事で他の社員の口コミを閲覧する事が出来、ブラック企業であれば、どんな風に不当な働き方をさせられるのか赤裸々に書かれている。

 

 実際、ブラック企業と思われる企業の口コミには以下のような内容が書かれていた。

大手電機メーカーでありながら、年功序列という古い評価制度がまだ残っており、40代にならないと給料が上がらない。つまり20代、30代の内には安い給料で働かされ、実際、私の上司の年収が200万円代だったのを知り、やる気をなくした。

完全成果主義の現場であり、ノルマを達成しなければその場で家族や友達などに電話させ、商品を買ってもらうよう強要される光景をよく目にしました。自爆営業のようなモノも行われており、社員が自腹を切らなければ食べていけない職場と言えるでしょう。

広告代理店に勤めているのですが、親会社が常に定時ギリギリに広告内容を決める為、こちらに注文が入るのは定時間際。更に依頼内容の中には翌朝が締め切りになっている場合がある為、夜通しで作業せざる得ない事が多々あります。その為、残業不可避の職場と言わざる得ません。

 

 俺と同じようにノルマや長時間労働をさせられる企業があり、更に別の理由で苦労している企業も垣間見る事が出来る。そして会社への口コミは企業によっては100以上のコメントが書かれている事があり、大半、同じような事があれば会社全体に広がっており、ブラックである可能性が高いと判断出来る。

 

 一方で、働きやすい企業の場合、会社の良い点について述べているコメントもある。実際、俺が見たコメントの中には以下のようなモノがあった。

社員に任される裁量権の高さから、自分で考えて企画を練られる事から経験が積みやすい職場です。更に上司だけでなく、部下からの評価も加わって、給料に反映される為、自分のやり方で成果に結びつく企業だと言えます。

女性が働きやすい環境だと思っています。前の現場では上司によって現場から抜け出せない状態でありましたが、ここでは社員のサポートや、また抜け場合のスケジュール変更が充実している為、前の現場より子供の触れ合う時間が増えたと思っています

 

 など志望先ならではの特権やワークライフバランスの充実さも見える内容になっていた。例えば有給取得時の際や、病気などの支援制度についても書かれている口コミがある。

前の会社では育児休暇を申請する際、周囲の視線が気になりましたが、今の職場では上司から『この時期だと休むべきだと思うんだけど大丈夫?』と育児経験者の為、向こうから確認をしてくれます。その為、産休や育児などのサポートが充実している会社と言えます

IT企業に勤めているのですが、前のSESの会社ではマイナーな資格を取らなければ報奨金が出ませんでした。しかし今の会社では今需要が高まっている資格の報奨金や研修サポートがあり、どのスキルを磨けば良いのか見える資格支援制度が強みです。

 

 など各企業ごとの福利厚生や資格支援制度まで見える為、自分のスキルアップ、または育児に専念したいなど、自分のニーズに合わせて志望先を絞れるのも1つの魅力だと思っている。

 

ブラック企業から転職する上で必要な志望動機の作り方

 そしてこれは志望動機の作成にも役立つ。当たり前だが、転職する場合、志望動機を語らないといけない。ブラック企業から転職したいと考えている人の中には『ブラック企業で不当な働き方をしていたから、同情で雇ってくれるのでは?』と考えている人がいるが、現実はそんな優しくない。

 

 実際、退職理由としてブラック企業を辞めたい、という言い分は通るが『では今の会社を辞めたいだけで、弊社を特に志望する理由はないのですね』みたいな雰囲気を出来てしまう。要は同情はするけど、志望理由としては不適切なのである。

 

 採用というのは金や時間がかかる為、出来れば会社の戦力となる人材が欲しい。しかし世の中には本当は自分に非があるのに『会社が悪い』と言って誤魔化す転職希望者がいる。その為、実際に使える人材か確かめる為、面接官はその人の志望意欲やスキルについて聞いてくる。その為、ブラック企業から脱出する為にはこの2点のアピール内容について用意しないといけない。

 

 ただこの内容も先の口コミサイトを使えば作れる。例えば志望動機の作成でよく間違える例として食品業界を志望する際『食べる事が好きです』と言って志望する人がいる。しかし実際に食品業界というのは食を通じて人々の健康をサポートしたり、または飲食店に卸す際、作りたい料理で使えると思える食材を提供するなどの仕事を行う必要がある。その為、食でどのように社会のニーズに答えたいか言わないといけないの『食べる事が好きです』と自分の食欲を満たすかのような志望動機を言って的外れな事を言ってしまう人がいる。

 

 これは典型的な例だが、実際に働いた事のない業界を志望する場合、志望先の仕事について正しく理解せず、志望する場合がある。特にブラック企業から転職する場合、業界分析や自己分析などをする時間がなく、調査不足のまま面接する場合が多い。それ故に適切なアピールをする場合、短い時間でアピール内容を練る必要がある。

 

 俺の場合だが、先の口コミサイトには仕事へのやりがいについて書かれている箇所があり、この内容を参考に志望動機やアピール内容を練れば良いと思っている。例えばIT業界であれば

お客様の業務の自動化が成功し、社員一人当たりの業務負担を軽減させる事が出来ました。今まで手動でやっていた事を機械が代わりにやってくれる事で、今まで8時間かかっていた作業を6時間に減らし、お客様から感謝され、やりがいを感じました。

 という口コミもある。その為、IT業界をもし志望するのであれば『業務負担を軽減させる仕事に魅力を感じています』『お客様の要望を聞き、作業負担を軽減させる仕事をしたいです』が妥当な志望動機になる。その為、ブラック企業で劣悪な働き方をさせられたのであれば、作業負担に繋がる仕事に魅力を感じるのは不思議ではない為、志望動機として『ブラックで働いていた際の辛い経験から業務負担軽減の仕事をしたいです』と面接で言えれば問題ない。

 

 と、このようにブラック企業から転職する場合、転職する為の時間を作ったり、またはアピール内容を練らないといけない。転職キャリアエージェントを使うのも良いが、あれは本人の転職の意志を確認する為、業務中であるにもかかわらず、電話をかけてくる事がある為、転職している事がバレやすい。

 

 その為、転職エージェントに頼らず、自力で成功させる為には、自分でブラック企業を見分け、そしてアピール内容を練る必要がある為、行きと帰りの電車の中で出来るこの口コミサイトで転職する事をオススメする。