最終確認日:2026年7月18日 ※本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます
正社員の求人に応募したのに、面接や内定後に「最初は契約社員です」と言われたら、すぐに署名せず、求人時の条件と、会社が今提示している労働条件を並べて確認してください。
先に結論
- 求人票と違うだけで、直ちに一律「違法」と決めつけることはできません。
- ただし、募集時の条件を変更・特定・削除・追加する場合、会社は変更内容を求職者へ明示する必要があります。
- 労働契約を結ぶときは、賃金・労働時間・契約期間などの労働条件を明示する義務があります。
- 口頭の「後で正社員にする」ではなく、契約期間・更新基準・正社員登用条件を書面で確認します。
この記事は一般的な確認手順を整理したもので、個別の事案に対する法律相談ではありません。判断に迷う場合は、ハローワークや都道府県労働局の相談窓口を利用してください。
正社員募集なのに契約社員と言われたときの確認順
最初に、次の4つをPDFやスクリーンショットで保存します。募集ページは後から書き換えられることがあるため、URLだけでなく表示内容も残してください。
| 確認する書類 | 見る項目 | 注意点 |
|---|---|---|
| 求人票・募集ページ | 雇用形態、試用期間、契約期間、正社員登用 | 「正社員登用あり」は正社員採用の約束とは限らない |
| 面接後のメール・内定通知 | いつ、誰が、どの条件を説明したか | 口頭説明は日付と担当者名をメモする |
| 労働条件通知書 | 契約期間、更新、賃金、勤務地、業務、休日 | 求人票と違う箇所に印を付ける |
| 雇用契約書 | 署名後に合意する最終条件 | 不明点への回答を得る前に署名しない |
求人票と労働条件が違うと違法なのか
厚生労働省は、求人票や求人広告の条件が、そのまま直ちに労働契約の内容になるわけではないと説明しています。一方で、募集時に明示した条件を変更する場合は、求職者に変更内容を明示する必要があります。
また、労働基準法第15条により、会社は労働契約の締結時に賃金、労働時間、契約期間などの労働条件を明示しなければなりません。つまり、「求人票は契約書ではない」ことと、「会社が自由に条件を変えてよい」ことは同じではありません。
状況は、いつ条件変更を知らされたか、どのような説明があったか、何に合意したかで変わります。「必ず違法」「裁判をすれば必ず勝てる」とは断定できないため、証拠を保存して個別に相談してください。
「試用期間は契約社員」の意味を分けて考える
試用期間と有期の契約社員は同じ意味ではありません。求人の「試用期間6か月」が、次のどちらなのかを確認します。
| 会社の説明 | 実際に確認すること |
|---|---|
| 正社員として採用し、最初の6か月が試用期間 | 雇用形態が正社員か、契約期間の定めがないか、試用期間中だけ異なる条件があるか |
| まず6か月の有期契約、その後に正社員を判断 | 契約終了日、更新基準、正社員登用の時期・基準・実績、登用されない場合の扱い |
後者なら、最初から無期の正社員契約を結ぶのではなく、有期契約から始める条件です。応募時の理解と違うなら、会社へ理由と変更点を書面で示してもらい、その条件で入社するかを改めて判断します。
会社へ確認する8項目
- 今回の雇用形態は正社員ですか、契約社員ですか。
- 契約期間の開始日と終了日はいつですか。
- 契約更新の有無と判断基準は何ですか。
- 正社員登用を判断する時期と評価項目は何ですか。
- 過去1〜3年の登用人数と対象人数を教えてもらえますか。
- 契約社員の期間中に、給与・賞与・退職金・福利厚生の違いはありますか。
- 求人時から条件が変わった理由は何ですか。
- 回答内容を労働条件通知書またはメールで示してもらえますか。
そのまま使える確認メール
採用ご担当者様
労働条件について確認させてください。応募時の求人では雇用形態を正社員と理解していましたが、今回のご説明では契約社員とのことでした。契約期間、更新基準、正社員登用の判断時期と基準、求人時から条件が変更された理由について、書面またはメールでご提示いただけますでしょうか。内容を確認したうえで回答いたします。
責める文章にせず、事実確認として送ります。回答を急かされても、「重要な労働条件なので、書面を確認してから返答したい」と伝えて構いません。
まだ署名していない場合と、署名・入社後で対応は違う
まだ署名していない場合
- 求人票と提示条件の差分を一覧にする。
- 変更理由と最終条件をメールで確認する。
- 登用条件が曖昧なら、正社員化を前提に生活設計しない。
- 納得できなければ、回答期限を確認したうえで辞退も含めて判断する。
署名した、または入社後に条件の違いが分かった場合
- 求人票、労働条件通知書、契約書、メール、給与明細を保存する。
- いつ誰から何を説明されたか、時系列でメモする。
- 自己判断で無断欠勤したり、証拠を消したりしない。
- 明示された労働条件と実態が異なる場合は、労働局などへ相談する。
厚生労働省は、明示された労働条件が事実と異なる場合、労働基準法第15条第2項により労働者が即時に労働契約を解除できる場合があると案内しています。ただし、どの書面が契約内容になっているかなど個別事情で判断が変わるため、退職や請求を決める前に相談するのが安全です。
親が支援するときにやること・やらないこと
親が会社へ直接電話すると、本人の意思確認が難しくなり、話がこじれることがあります。親の役割は、本人の代わりに交渉することではなく、比較表を作り、質問を整理し、相談先へつなぐことです。
| やること | 避けること |
|---|---|
| 書類を時系列に並べる | 本人に無断で会社へ連絡する |
| 家計への影響を一緒に計算する | 「契約社員は恥ずかしい」と人格評価する |
| 質問メールを本人と確認する | 書面を見ずに入社・辞退を決めつける |
| 第三者相談の予約を手伝う | 不確かな情報で裁判結果を断定する |
相談先
- ハローワーク求人の場合:掲載したハローワークの窓口、ハローワーク求人ホットライン
- 労働条件や契約上のトラブル:都道府県労働局の総合労働相談コーナー
- 在学中:大学のキャリアセンター
相談時は「正社員の求人だったのに契約社員だった」と結論だけを伝えるより、求人票、労働条件通知書、契約書、説明日時をそろえると状況を伝えやすくなります。
よくある質問
正社員登用実績は、何を聞けばよいですか
「実績あり」だけでは判断できません。対象となった契約社員の人数、実際に登用された人数、平均的な期間、評価基準を確認します。回答できない場合は、登用を確約と考えない方が安全です。
その場で署名を求められたら断れますか
重要な条件を確認するため、持ち帰りや回答期限を相談してください。少なくとも、内容を理解できないまま署名しないことが大切です。
求人票を保存していません
応募完了メール、求人サイトの応募履歴、ブラウザ履歴、会社からのメッセージを確認します。ハローワーク求人なら、掲載窓口へ相談してください。