新卒で介護業界に就職するのはもったいないのか?

『新卒で介護業界に就職する事はもったいないのか?』

 就職活動をしていて、介護業界から内定を貰った事を周囲にその事を話すと『もったいない』と言われる。これにより自分の内定先について考え直したいと思う人もいるかもしれません。

 しかし経済的な事情や働いてみたいと思える業界がない以上、その後も真剣に就職活動に励む事が出来ない、と言う人もいるかもしれません。

 その上で、今後就職活動を仮に続けていくとしたら、介護業界以上の企業から内定を取る。みたいな事を目指さなければなりません。果たして介護業界以外から内定を取る為には、具体的にどのような事をすれば良いのか?ここでは実際に介護業界から内定を貰った新卒就活生が先輩と相談しながら、今後の就職活動について話し合う、そんな設定で今後の就職活動について説明したいと思います。

新卒で介護業界に就職する事はもったいない事なのか?

「先輩、実は介護業界から内定を貰って、そこに就職しようかなと思っているのですが、周囲の人にその事を話すと「もったいない」と言われてしまい、正直どうしたら良いのか分からないでいます。そんなに新卒で介護業界に就職する事はもったいない事なのでしょうか?

「確かに、特に介護業界で働きたいと思っていないのであれば、新卒というカードを介護業界に就職する為に使うのは確かにもったいないと言える。

 お前は知らないかもしれないが、日本企業と言うのは、大学を卒業する就活生を一斉に採用するスタイルをとっているから、この時期が1番難易度の高い企業に就職出来るチャンスとも言えるわけだ。だから大抵新卒で就職活動するのであれば、大手企業や大手商社、金融業界など、飲食などで入りづらい業界を目指すべきと言える。

 そして介護業界と言うのは、どちらかと言えば入りやすい業界であり、もっとひどく言えば、どこからも内定が取れず、やむを得ずその業界で働かざるをえなくなった人達が集まる業界、といっても過言ではない」

「ちなみに介護業界って具体的にどんな仕事をするのでしょうか?」

「主に介護者の生活のサポートだ。お前はその現場で働いた事がないから分からないかもしれないが、ご高齢の方々のサポートと言うのは本当にストレスのたまる場所と言っても過言ではない。

 最初は体の不自由なご高齢の生活のサポートをしたい。と思って仕事に励むかもしれないが、実際に働いてみると、高齢者のトイレの補助、汚物処理、更に認知症のような意思疎通が出来ない人の対応がメインだ。

 どういう意味かと言うと、高齢者になると食事やトイレ、そして風呂に入るのも自分一人で出来なくなっているから介助が必要になってくる。しかし高齢になるとボケて意思疎通が出来ない場合が多いから、せっかくこっちが食べ物を口に運ぼうとしているのに、反撃したり、または騒いだりするなど、こちらの好意を無下にされる事が多々ある。

 高齢者の中には自分が何をやっているのか見えないパターンもあるし、年を取っている分、プライドの高い人が多いから、介護士に対し、高圧的に接する人がいる。挙句の果て、高齢者の中には寝たきりの人が多いから、トイレに行けない以上、高齢者の糞尿の始末も必要になってくる。毎日、オシッコやウンチを触るんだぜ。更に高齢者は寝たきりの場合が多いから、夜目を覚ます人が多いし、深夜呼び出せる事が多いから、決まった時間に寝れない事が多い。

 事前にトイレに行ければ良いのだが、意思疎通が出来ない人だと『トイレに行きたい』って自分で言えないわけだから、寝ている間にお漏らしする事も多く、夜遅い時間、眠気に耐えながら糞尿の始末を続けないといけない、こんな仕事を毎日続けないといけない。そういう事だから介護業界はブラックと言われる業界の1つと言われ、離職率が高く、現在、人手不足と言える状態と言える。だから誰でも入れる状態になっているわけだから、そんな過労死になりやすい労働環境に新卒で入るのはもったいないと言わざる得ないだろうな」

「ちなみに給料はどうなっているのでしょうか?

「はっきりって安いと言わざる得ない。介護業界の報酬制度というのは特殊でな。すべては国からの報酬で給料も決まる形になっているのだが、こちらが一生懸命頑張って安い費用で済ませると『では次回から安い報酬で良いよね』と言われ、じゃあ「費用が上がると報酬額が上がるのか?」と言われると違う。つまり常に低い報酬で働かざる得ない環境だから、いつも安い賃金で働かせられ、俺の聞いた話じゃあ、月14万あれば良い方と言われているから、安月給で長時間働かざるを得ない業界と言われているよ」

「そういうのは訊いた事がありますが、やっぱり改めて聞くと、この介護業界で働いていけるのかな?と思えてきますね」

「一番恐ろしいのは、そういうご高齢の人達だけでなく、その親族の人達からも訴えられるケースがある。例えば入居者の誰かが倒れて心臓が止まったとする。すると当然心臓マッサージなどをして救命措置を取るだろ?しかし世の中には安易に延命措置を取って何年も寝たきりの状態になる場合もあるし、意識があっても身動き出来ないから『死んだ方がマシ』という場合もあるせいで、延命治療を望まない親族もいる。

 何が言いたいかと言うとそうやって心臓が止まって心臓マッサージをすると『何で延命措置をしたのですか?』と怒られるケースもあるし、更に心臓マッサージって力を入れるから、肋骨が折れるケースもあるし、そうなったら訴えられる事がある。要は助けたら訴えられるってわけだ。そして当然放置したら『何で助けなかったんだ!』とこれでも訴えてくる。親族によっては全員延命治療に反対ってわけじゃないから、助けても助けなくても訴えられる立場に介護士はいるから、正直、難しい仕事と言わざる得ないだろうな」

新卒で介護業界に入るのはもったいないけど就職活動を再開したくない場合どうすれば良いのか?

「なんかそう言われると介護業界で働きたくないですね。ただ就職活動で様々な業界を見て回りましたが、特にここで働きたいと思える場所がないんですよね。

 周囲の連中は大手商社や、金融業界を目指さないのか?などと言っていますが、説明会の話を聞いてみると再保険やら、債権やら、難しい言葉が並んで、正直私には理解が出来ませんでした。そんな業界に入っても、難しい専門用語をたくさん覚えないといけなくなって、途中で頓挫するのは目に見えているので、正直働きやすい業界であればどこでもいいと思っているんですが、こんな状態で一体どのように就職活動をすれば良いのでしょうか?」

「まぁ、身の丈にあった仕事に就きたいという気持ちは良く分かる。だからこそ俺なりに大手や優良企業から内定を取りやすくする方法を教えようと思う。

 まず第一に、働きたいと思える業界を見つけようとしない事

 不思議に思うかもしれないが、仕事と言うのは本来、人がやりたくない事をして、お客さんから『手伝ってくれてありがとう』と思われ、お金を貰うスタイルになっている。だから本来仕事というのは誰もがやりたくない事であり、なのに就職活動では『働いてみたい業界』などと謳って、お前みたいにいつまでたっても見つからない状態に陥る。その考えで就職活動をする事は危険だ。

 内定が取れる就活生と言うのは、働きたい業界と言うよりも、自分でも出来そうな仕事。と言う視点で就職先を探している。要は自分に出来そうな仕事を探して『自分は社会の役立つ人間になれる。お客さんを喜ばせる事が出来る』と言うふうに考えて、そして面接では『こんなふうにお客さんを喜ばしてみたい』と言って『御社を志望しました』とアピール内容を練っていく。

 だからこれから就職活動を再開するのであれば、まず自分の身の丈に合った仕事を見つける。と言う考え方で就職先を探した方が良いだろうな」

新卒で介護業界に入るのはもったいないので、もっと良い企業に入るにはどうしたら良いのか?

「てなわけで、当面の目標として介護業界より良い企業から内定を取る。を意識してやっていこうと思う」

「しかし先輩、私あまり良い学生生活を送っていないんですよ?それが1つの理由でどこからも内定が貰えず、介護業界で新卒に入ったみたいな状態になっているんです。こんな自分に一体どんな優良企業から内定を取る事が可能なのでしょうか?

「たとえ学生時代に良い経験を積んでなくても、面接での言い方次第で、突破口が開ける。

 実際に俺がやった事なんだけどな、就活と言うのは、自分が一体どんな経験をしたか?が重要なのではなく、いかに志望先にとってプラスになると思わせる言い方をしたかどうかが重要なんだ。実際俺なんて居酒屋のアルバイト、2週間位下だけなんだが、たまたまアルバイトで活躍している先輩の話を聞いて、それをあたかも自分がやったかのように振る舞ったよ。

 その先輩がすごくてよ、東京オリンピック開催1年前に、飲食店での喫煙を禁止するなんて条例が発行されて、当時の飲食店は喫煙者に代わる、新たなお客さんの呼び込まないといけなくなった。その時その先輩は『東京オリンピックを機に、外国人観光客を呼び込もう』と言い出して、そして居酒屋のメニューを英語で分かるようにしたり、外国人の中にはその文化の関係で口にする事が出来ない食事と言うものがあるらしく、例えばイスラム教徒の場合、アルコールが入った食べ物は口にしてはいけない戒律があるらしいんだ。だから当時、食べ物にアルコールが使われていない事をだけを確認していたんだが、どうやら食器で洗う際の洗剤の中にもアルコールが入っていないか?その辺についても調べないといけなくて、急遽ノンアルコール系の洗剤を買い換える事をしたよ。まぁ、それなりに創意工夫した結果、外国人の口コミで広がったのか、ウチの店が紹介されているようになって、それなりの人数が入り、売り上げも喫煙者の顧客が減った分を取り戻す位の金額まで回復した。『時代の変化に合わせてビジネスを変えていかないとな』とか言っていたからカッコよかったぜ。

 まぁ、それはさておき、だから面接では、東京オリンピックの影響で喫煙者を呼び込めなくなり、新たな顧客層を開拓する為に、外国人観光客を狙った戦略を練りました。みたいに答えた。その方法として、居酒屋は日本文化の1つだから、それを来客したお客さんに説明出来るように、メニューを英語にしたり、またはイスラム教など外国人の文化に合わせて顧客対応をした。と言うふうに話して、評価をいただいたよ」

「先輩、せこいですね」

「自分でやった体験よりも成果をあげる為のノウハウを如何に心得ているのか?就活ではそこが評価される。だから面接で評価される為にも、成果を上げる為に一体どんな工夫を凝らせば良いのか?その辺を当時、お前がやっていたバイト先や、またはサークルなどで活躍言っていた人の話を思い出して、あたかも自分の事のように話せるようになれば、それなりに良い企業から内定を取れるだろうぜ」

「先輩、色々と参考となるお話をしていただいたのは嬉しいのですが、ただ志望動機についてなかなか答えられないのです。先輩はさっき『こんなふうにお客さんを喜ばしてみたい』と言っていましたが、結局どうやってお客さんを喜ばせば良いのか?その辺のアイデアがないとうまく答えられません。一体、どうやって志望先に適切な志望動機を自分で考えるようにすれば良いのでしょうか?

「まぁ、確かに志望動機を作る上で志望先の業務知識が必要だというのは重々承知しているよ。俺自身、実はお前みたいに、志望先の業界について正しく把握出来ず、就活で上手くいかない状態が続いた。流石に働いた事ない就活生が志望先の業務を正しく理解する事すら無理がある。ただそうやって色々と悩んだ末、就職活動のやり方を変えたら、簡単にその手の情報を入手出来、企業に効果的にアピール出来るようになったんだ。

 何をしたのかと言うと、俺が使っている新卒採用サイト、リクナビやマイナビがあると思うけれど、それをスカウト型の就活サイトに変更したんだ

「スカウト型の就活サイトって具体的にどんなものですか?いえ、一体どうしてそれが志望動機を作る上で役立つんですか?」

「簡単に言えば、リクナビやマイナビの場合、自分が興味を持った企業に、応募して、そして面接を受けるのに対し、スカウト型の就活サイトっていうのは、自分のエントリーシートを載せて、それに興味を持った企業が、自分のところに声をかけてくれるスタイルになっている。

 今までは自分が興味を持った企業に応募していたが、日本企業ってたとえ採用するつもりがなくても、応募を止める事はしないんだよね。リクナビやマイナビの求人広告って、一度お金を出せば13カ月間、広告を掲載し続ける事が出来るんだ。だから仮に自分達の満足いく人数を採用しても、掲載を止めないところも結構あるし、仮に俺がそんな企業に応募してしまい、そして面接の段階で『採用枠埋まっているけど、こちらの都合で不採用にしたなんて言えない』って事になって落とされるパターンに陥る。

 就活って一度落ちると『なんで落ちたんだろう?』と結構ショックなのに、そんな採用事情を知ると気が失せる。更に酷い場合、俺の場合、低学歴だから、応募したら、一応は面接に招待されるけど、落とす前提の面接を受けさせられる。なんてことも良くある。そうなってくるとせっかく面接の為に割いた移動時間や交通費、いや対策など諸々が無駄になってしまうから、はじめの段階から自分に興味を持ってくれる企業のみ応募出来るスカウト型採用がある意味理に適っている。

 だってスカウト型就活サイトと言うのは、自分の学歴や学生時代にがんばった内容を見て「この人と会ってみよう」と会ってくれるわけだから、さっきみたいに学歴で落とすつもりの無駄な面接被害に遭う事は無い。

 更にこれがもう一つ魅力があってな、スカウト型就活サイトだと『どうして自分に興味を持ってくれたんですか?』と質問出来る。リクナビやマイナビの場合、こちらから応募しないといけないから、応募先の業務を理解した上で臨まないといけない。しかしこのスカウト型就活サイトだとその手の事前調査はやらなくても良いし、逆に『どうして自分に声をかけてくれたのか?』と質問して、どんな企業が自分のどんな部分に魅力を感じてくれているのか?その辺について尋ねる事が出来る。

 実際、俺のケースだけど居酒屋でバイトしてた話を人事担当者と話してな、向こうはそれを興味を持って俺に声をかけてくれたらしいんだ。俺に声をかけてくれた企業と言うのはWi-Fiと言う、スマホの電波を発信する電子端末を販売している会社だったんだ。Wi-Fiの利用者の中には海外からの外国人観光客が含まれていて、まぁ、世界共通の電子端末というわけで利用者がかなりいる。そして東京オリンピックの影響で外国人観光客が増えた事から、日本文化の1つである居酒屋に赴く人達が増えているデータがあったらしく、居酒屋に自社のWi-Fi端末を販売するべく、居酒屋の労働環境について知っている学生に声をかけている話を知った。たかが居酒屋でバイトしていただけで大手から声をかけてくれる。目から鱗だったぜ。今までお前みたいに介護業界のような内定が出やすい企業からしか内定が出なかったけれど、こうやって今まで視野に入れていなかった企業から声をかけてくれる体験って言うのは、本当に自分がどの業界に向いているのか?その辺を知る上で大変参考になったよ。

 そして東京オリンピックの影響で、飲食店は喫煙する事が禁止にされ、新たな顧客層を見つけないといけなくって、外国人観光客を呼び込む為に居酒屋の商品を英語で訳したり、イスラム教の人達はアルコール類を口にしないよう洗剤にアルコールが含まれていないモノを使用したなど、その辺の話も向こうから聞き出せたよ。だから他のWi-Fi端末を販売している会社に応募して、さっきの話をして『喫煙者禁止の条例で利用客が減った居酒屋の運営をサポート出来るようになりたい』って言ったら、面接でも納得してくれて、これで志望動機の作成出来ない悩みから解放されたってわけだ。だから志望動機や業務知識に関して困っているのであれば、スカウト型就活サイトを利用して、人事部の人と話し、この手の情報を入手して、別企業にチャレンジって事を繰り返していけば内定にこぎつけると思うぞ」

「なるほど、スカウト型の就活サイトで人事部の人からその手の情報を引き出せば良いのですね」

「その通り、だからお前自身、介護業界からしか内定が取れないと嘆いているかもしれないが、やり方を変えれば色々と自分に向いている業界が見えてくる。今、折角内定が決まって落ち着きたいという気持ちもあるかもしれないが、日本の場合、新卒採用が一番大手に入れる一番のチャンスとも言える。仮に運悪く良い企業に巡り合わなくても、それなりの経験が積める会社であれば、転職の際、有利になる。

 だから新卒で誰でも入れそうな介護業界に入るのはやっぱりもったいない。もう少し良い企業を目指すべきだ。まぁ、またあの面倒な就職活動を始めるのか、と思うかもしれないが、最初のステップとして既に出来上がっている履歴書等をそのスカウト型就活サイトに掲載して、向こうから声をかけてくれるのを待つ。という所から始めた方が良いと思う。

 スカウト型就活サイトとして有名なのにはdodaキャンパスというのがあって、大手企業も多数掲載している。だから運が良ければ大手からも内定が取れるかもしれないし、そうでなくても会って大手ならではの貴重な情報を入手して、どんな風にアピールすれば良いのか?その辺の内容を練る上でも、まず最初に手を動かすところから始めた方が良いと思うぞ」

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