大学中退して就職するにはどうすれば良いのか?

 

「大学中退したらどうなるのか?」

「大学中退して就職しているのだが理由を聞かれる」

「大学中退したら、その後どうなるのか?」

 

 講義内容についていけなかったり、バイトとの両立が出来なかったりなど大学中退を余儀なくされる人は沢山いると思います。その為、大学中退した場合、その後どんな風に人生を歩まないといけないのか、悩ましい問題だと考えられます。

 

 出来る事なら就職して稼げるようになりたい。しかし大学中退のハンディを背負ってしまった為『大学中退者を採用してくれる企業なんてあるのか?』と心配する人もいると思います。

 

 しかし世の中には『大学中退してよかった』と言う人もおり、大学を中退した場合、具体的にどんな事をすれば就職が上手くいくのか?その術を知りたい人もいると思います。ここでは大学を中退した後輩と、大学を中退し正社員として就職する事に成功した先輩の2人の会話形式で大学を中退したのに正社員として就職する方法について説明したいと思います。

 

大学中退した場合、どうすれば良いのか?

「先輩、実は色々あって大学を中退する事になりました。その為、今後どうすれば良いのか分からないでいます。大学中退してしまった場合、何をした方が良いのでしょうか?

 

とりあえず今すぐ就職活動を始めた方が良い。大学を中退したショックで何もしたくないかもしれないが、逆にこの何もしない時間こそが自分の首を絞める事になる」

 

「どういう意味ですか?」

 

「というのも俺が大学を中退した時の話なんだが、大学を中退したという事は今、お前はフリーターという事で空白期間を作っている。

 

 俺が就職活動を始めた時に面接で『大学を中退してから現在まで結構時間があるね。何をしていたの?』と質問をされたんだ。大学中退というショックから暫く立ち直れなかったのが理由なのだが、それで打たれ弱いみたいな印象もあって、後の面談で苦労したんだ。だから大学を中退した場合、直ぐに、そう先ずは2ヶ月以内に内定を取る事を目指した方が良いと思っている」

 

「なるほど!それは良く分かりました。ただ先輩、こういうのはちょっと初めてなので分からないのですが、大学中退で就活を始める場合、具体的にどんな方法があるのでしょうか?

 

「方法としては3つある。

1つは高卒でも正社員募集しているところを応募する。
2つ目はアルバイトや派遣を先に始め、そこから正社員採用してもらう。
3つ目は弁護士や公認会計士など学歴不問の国家資格を取る。

 

「国家資格ですか?正直それが一番良いのでしょうけど、ウチの頭ではとても受かりそうにはありませんね。だからと言ってアルバイトや派遣で正社員って言うのも難しいのでしょうね?となりますと先ずは民間企業の直接採用を目指して、もしダメだったらアルバイトや契約社員から始めるスタイルを取ってみたいと思います」

 

「となると今から大学中退状態から民間企業に就職する方法について説明してみようと思う。いいか、日本というのは新卒一括採用形式を取っていいて、言い方を変えれば大卒者を中心に取るシステムになっている。つまり高卒の求人は少なくて、多分この世全ての人材紹介サービスを利用しても足りないと思っている」

 

「マジすか・・・では一体どういう風に高卒就職を行っていけば良いのですか?

 

「その答えについても俺も探り探りやっている。だが正直初心者のお前からすると酷な部分もあるだろう。だから俺が大学中退した後、就職するのにどれだけ苦労したのか?その実体験を話そうと思うから、それで今後の大学中退後の就職活動の対策について話してみよう」

 

 

大学中退するとどれだけ就職が厳しくなるのか?

「求人紹介サービス全て登録しても足りないという話だけど、日本では高卒採用の求人が思ったより少ない問題がある。日本では新卒一括採用と言って大卒の学生を社会全体が一括で採用するシステムになっている。つまり高卒のインフラはあまり整えられていないという事だ。事実、俺が就職活動をした時はあまたの求人サイトに登録したけど応募条件のほとんどに『大卒以上』と書かれていて、大学を中退し高卒扱いになっていた俺は応募する事が出来なかった。

 

 これはあくまでも個人的な感覚だが、1万も超える求人募集のうち、高卒可の求人があったのは1割より少ないと思っていて探すのは大変だし、見つけ出して応募しても募集が締め切られている事も多かった。だから俺は最終的に今現在も高卒の募集をしているとアドバイスしてくれる就活サポートサービスを中心に利用していた。正直、高卒採用の求人を探すのは大変だから、その手の求人を紹介してくれるサービスを利用した方が手っ取り早いし、確実

 

「なるほど、出来るだけ多くの求人サイトを見て回る必要があるって事ですね?ちなみに先輩、応募先が見つかっても、それって直ぐに受かったのでしょうか?

 

「始めのうちは苦労したさ。というのも面接では学生時代に頑張った事や自己PRなどを言わされるけど大抵は『大学を中退した理由を教えて下さい』という質問がやってくる」

 

 

大学中退理由はどうすれば良いのか?

「この手の大学を中退した理由の模範解答としては『親が失業し学費が払えなくなった』『体調を崩し、単位を落とした』など自分の落ち度以外の理由を話す人がいる。確かにそれに対し落ち度はなく、序盤はそれで通じるが、その後、更に踏み込んだ質問として『その大学中退を避ける為に、君は何かしたの?』というのがやってくる。

 

 採用側の話によると経済的な理由や病気や事故などを理由に中退したと嘘をつく人が多いらしいんだ。嘘をつく理由として、本当はダメな大学中退理由『勉強についていけない』『うつ病を発症し』というのがある。この手の理由をネット検索すると『努力しても結果を出せない人』『病気が再発し、仕事に支障をきたす』など就職に不利な内容が良く目につくから『嘘をついて方が良いのでは?』となると大抵当事者は考える。その結果、彼らが大抵使う言い訳として『親の失職』『病気や事故に遭い、単位が取れなかった』などになり、今の採用側はその手の嘘を見抜く事が求められている

 

「経済的な理由で大学を中退した」という中退理由

 例えば『親が失業し、学費が払えなくなった』とお前が言えば『退職金でどうにかならなかったの?』『親は再就職出来なかったの?』と質問される。整理解雇の場合、退職金が増額されるし、リストラとは言え、事前に知らせが来るから、その時点で対策が取れたはず。例え、それでトラブルが起こり、お前の学費に回さなくても、公共機関や親戚から借金をし、学費を賄う事だって出来たはずだ。実際、在学中でも奨学金は借りれるし、在学中にアルバイトをして少しでも借りる金額を減らせば、大学中退にまで追いつめられなかったはず。だから親が失業したからと言って、大学を中退せざる得ない理由にはならないんだ。

 

 もしこれがウチには病気の祖母がいて月々の治療費に物凄くお金がかかるなど更にお金の負担が多い問題を抱えていたのなら話は別だ。親が失業した。だから直ぐアルバイトを始めた。しかし親は再就職に成功出来ず、親戚や金融機関からは多額のお金を借りれず、そしてバイトはしていたが、学業との両立が難しくなりというところまで話して、やっと大学中退をせざる得ない理由になってくれる。

 

 ただここでもう1つ問題になってくるのが『再入学制度』の存在だ。お前が中退した大学に再入学制度があるかどうかは分からんが、大抵の大学には再入学制度というのがある。つまり親の経済的な理由で大学を中退したとしても、ある程度落ち着きを取り戻したら、また再入学するという選択肢も出来て「どうして大学に再入学しなかったの?」と言われるようになる。

 

 だからもし経済的な理由で大学中退に追いつめられたという理由にするのであれば、バイトだけでは補えない。更にバイト以外にやらないといけない事があり、時間の確保が難しく、大学中退を余儀なくされ、再入学出来ない状態でない限り、とてもじゃないけど向こうを説得させる動機としては弱い事になっちゃうんだよ」

 

「病気や事故で大学を中退した」という中退理由

「なるほど経済的な理由で言い訳するのもキツイって事なんですね。では病気や事故が原因で大学を中退したという理由の方が良いのでしょうか?

 

「それも良い方法とは言えない。というかも確かに病気や事故の後遺症で大学中退せざる得なくなったのであれば本人に落ち度はない。しかしそれは学業に支障が出るほどの問題をその人は抱えていると言え、向こうから見れば業務に支障が出るほどの問題を抱えている人と思われてしまい、採用を敬遠してしまう問題がある。

 

 だからこの手の理由で就職したいのであればその症状がどのくらい業務に支障をきたし、それをどのように挽回しようとしているのか?その辺を答えられないと就職は難しい。

 

 通院は月に何回か?薬の副作用などがあるのか?業務中に起こりうる症状や取引先への影響など色々ある。それに病気の場合、日本の法律では医師の診断書があれば休むことが認められている。だから頻繁に休むような人であれば、会社としては働いていない人に給料を払うというデメリットまで発生するわけだから採用を控えたくなるのが本音だろう。

 

 だから『完治されていて、バイトも数か月やっていますが何ともありません』と完治と実績をアピールするか、『通院はなく、薬による副作用はありません』など業務に支障が出ない症状である事をアピールしないと採用されないと思うぞ」

 

「やりたい事があったから大学を中退した」という中退理由

「先輩、なら”やりたい事があった”という中退理由なんてどうですか?そうすれば大学を中退して直ぐに働きたいという熱意をアピール出来るようにもなると思うのですが?」

 

「そうなってくると2つ怖い質問がある。1つは「なら何で大学に入ったの?」という質問だ。やりたい事があって、それを大学で身に着けられないと思ったから中退した。なら何故大学にお前は入ったんだ?という当然の疑問として出てくる。

 

 この点に関し「大学に入ってからそれが役に立たないと分かった」という言い方も出来る。ただそのやりたい事というのは本当に大学を中退しないと実現出来ない事だったの?という疑問も当然出てくる。要は大学中退は新卒一括採用を取っている日本の中では選択の幅を縮める事を意味する。だから4年間耐えて、そして大卒ならでは選べる職を志望し、やりたい事を実現すれば良かったのでは?という考えに当然面接官は抱く事になる。

 

 それに2つ目の怖い質問として「なぜ専門学校に通わないの?」という質問もある。大学を中退してそれで職に就くというは分かるが、別の選択肢として専門学校に通い、そのやりたい事に対する専門知識を身に着けるという選択肢もあったはずだ。

 

 だからやりたい事による大学中退理由に説得力を持たせる為には大卒資格を取っても意味がなく、また専門学校に通ってもそれが実現出来ず、なら大学を中退し早めに職について方が良いと思い、志望しました。と言えるようにならないといけないわけだ。

 

 だからやりたい事があるという大学中退理由は行動力や熱意という意味合いは強くても、無計画すぎて、更に問題が発生しても対処できない。どちらかと言えば自分のやりたい事に対し本当に一番それが実現出来る方法を自分で判断する事が出来ないと判断力の弱さまで見せる事になる。だからこの手の中退理由を述べるのであれば自分の大学中退が妥当だったか?その妥当性が面接では問われる事になるだろう」

 

大学の中退理由を言う上でどんな言い方が良いのか?

「先輩、先ほどから聞いていると経済的な理由や病気による理由でも採用する理由としては弱いという結論になってしまいますが、では具体的にどんな言い方が大学中退の就職では良いのでしょうか?

 

「俺の場合だけど『俺の大学は有名大学でもないし、親の仕事の関係上、自分で学費を稼ぐ必要も出てきた。大学卒業しても大手に入れる見込みは薄いし、借金をしてまで大学に通うよりも、もう就職して早く稼げるようになりたいと思ったのでこの度就職しようと思いました』と言ったよ。

 

 俺が思う限り大学中退して就職に成功する人っていうのはもう早く稼げるようになりたいという気持ちがある人なのではないかと思っている。というのも確かに日本では高卒だと志望出来る企業数は少ない。ただだからと言ってこのまま大学に通い続けると逆に自分を追いつめてしまう人もいる。

 

 例えば奨学金を借りている人もその1人だ。今の時代、有名大学に通っていても給料の高い所に入れるとは限らない。だから借金をしてまで大学を通うのはある意味、借金を返せない人生を歩む可能性もある。それだったら無理して大学に通わず、中退して職について自立した方が安全という場合もある。有名大学でなければなおさらな」

 

「しかし先輩、それでも大卒だと高卒と比べ、選べる職業の数にも差がありますし、生涯賃金なんて1億も差があると言われています。ですので『直ぐに大学中退するよりも、このまま借金でもしてせめて大卒資格を取っていた方が良いのでは?』と質問されたらどう答えればよろしいのでしょうか?」

 

「俺自身もその質問をされた。ただ高卒と大卒の差に生涯稼げる金額に1億も差があると言われていたのは年功序列による制度が機能していたからだ。つまり定年まで会社に通え、そして年齢によって給料が上がっていくシステムであれば、生涯賃金1億というのは成り立っただろう。しかし今の時代、大手であっても大量解雇なんてあり得るし、日本の法律では昇給やボーナスに関する規定はほとんどない。つまり会社に入って給料があがるかどうかなんてその会社の意思次第で、当然景気が悪くなればコスト削減で人件費削減となり、給料も下がるという事になる。だから大卒になれば高卒より収入が高くなるとは言えなくなっている。

 

 だからもし『大卒の方が良いのでは?』と質問されたら『今の時代、大手でも最後まで働ける保障はないし、給料も保障されているわけでもない。大卒がないのは惜しいですが、今はすぐ働き出して、社会から必要とされる人になりたいので頑張りたい思います』なんて言えれば良いと思っているぞ」

 

「先輩、本当にそんなんで面接が上手くいったんですか?」

 

「というよりも採用する側の立場で考えれば『この人は最後まで働いてくれるのか?』と就職に対する意欲の高さを求めている。今までの話の中で大学を中退した場合の選択肢は再入学、専門学校、就職の3つに分かれている。そしてここで就職を選ぶ理由としては『再入学しても借金してまでいく事になる』または『卒業する頃にはある程度年をとっているから若い人達と混ざって就活をする事になる』など大学や専門学校に行く価値が見いだせない場合である。

 

 実際、無理して大卒資格を取ろうとすると多額の借金をしたり、バイトに想像以上に時間を使って学業に励めなくなる問題もある。新卒の就活では成績証明書の提出も求められているから成績が悪ければ就職に不利になるし、それが決め手となって『早く働けるようになりたい』と考える人がいるんだ。

 

 だからもし大学中退理由を妥当性をつけたいのであれば”大学に通う価値が無い”事をはっきり言えるようになる事が重要だと思うぞ」

 

 

大学中退者の就職確率を上げるコツ

 

「先輩、その中退理由であればウチでも上手く言えると思います。ただ結局のところ、大学の中退理由が言えるようになっただけなので、もし志望動機学生時代に頑張ったことなど訊かれたらどう答えればよろしいのでしょうか?」

 

「さっきも言ったが大学中退者の就職成功の鍵は就職意欲のアピールだと思っている。だからもし志望動機について訊かれた場合、こんな風に働いてみたいですと言えるようにする必要がある。

 

 だから例えば建設業界の場合「今後20年間の人の生活を作り上げていく仕事だと思っている為」と言って、住宅を通じて人の生活を支えていく仕事がしたいです。というのがセオリーだ。そして学生時代に頑張った事については、まぁ、建設業界は体力のいる仕事だから、力仕事を長い間勤めた。また建設業界はチームを組んでやるわけだから、協調性があるかどうかも問われる。その手の学生時代に頑張った事が言えれば良いはずだ。

 

 このように志望動機や学生時代に頑張った事を述べる上ではやはり志望先の業務内容を如何に理解しているかどうかが焦点となってくる。そして志望先の業務内容について正しく理解し、どんな風にキャリアアップを積んでいくのか?就職後の働き方について述べられれば志望動機は言えるようになると思っている。

 

 そして学生時代に頑張った事についても、その志望先の仕事に貢献しそうな話をしないといけないわけだから、やはりここでも志望先の仕事について正しく理解する事が内定獲得の鍵になると俺自身思っている」

 

「先輩、言っている事は分かりますが、しかし世の中にはメーカー、製薬、不動産など沢山の業種があります。それを1つ1つ理解するのは凄く時間がかかるのですが、志望先の業務を理解する為には具体的にどんな事をしないといけないのでしょうか?

 

「やっぱ、そこは就職コンサルタントのアドバイス次第だと思っている。結局、大学中退者って仕事についてあまりしていないじゃん。だからその手の専門家の人達からアドバイスを貰って内定を取るためのコツについて訊くんだよ。さっきも言ったけど、就活アドバイザーって俺達のような中退者が内定を取ってこそ報酬をもらう仕組みになっているから、運の良いアドバイザーに当たる事を祈るしかない。だから大学中退者でも利用できる就活サイトは多ければよく、今のところ、大学中退者でも応募できる就活サイトは俺の知る限り、以下の3つだから、この手の就活サイトを利用してみるのも良いと思うぞ」