「通勤時間が長い」という退職理由で成功する転職者

disastertrafic

 

『毎日満員電車で通勤時間が長くて、辛い』

『片道1時間半の遠距離通勤で限界。うつになりそう』

『会社から転勤を打診され、長距離通勤が更に長くなった』

 

 と、通勤時間の長さを理由に転職を考える人はいると思います。しかし家族やマイホーム、実家の親の看病などが原因で会社近くに引っ越しする事が出来ない、次の転職先でも同じように長時間通勤をするのでは?など様々な理由から転職出来ない人もいると思います。

 

 ただ満員電車でトラブルに巻き込まれやすく、更に人によっては車で通勤している為、睡魔に耐えられず居眠り運転をしてしまうリスクもあると思います。

 

 転職先では通勤時間が長くならないのか?と心配していると思います故、ここでは実際に通勤時間の長さを理由に転職を考え、更に無事短くする事が出来た人の例を紹介したいと思います。

 

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通勤時間が長い状態を改善出来ない人の例

 

 俺はIT企業に勤めるSESのITエンジニアだ。IT企業に就職したのはいいが、実は俺は今、自宅から2時間かかる常駐先に毎日通勤している。俺の会社では派遣エンジニアの場合、営業が取ってきた案件にほぼ強制的に配属される事になる為、通勤時間が長くても、そこで通い続けなければならない。

 

 自宅から2時間の場所に勤める話を聞いた時、当初は引っ越しを考えたのだが面倒だし、『半年だけだから』と言われたので我慢した。しかし半年経った際、常駐先の責任者から『もう半年働いてくれないか?』と言われ、多忙で引っ越しなんてする事が出来ず、やむなく俺はまた半年間勤める事になった。そして常駐先からの評価は悪くないのか、半年経つ度に契約更新を打診され、更に俺ではなく営業が勝手にその打診を受け、俺は事実上、長時間通勤する羽目になった。

 

 通勤時間の長さは俺にとって苦だったが、20代という若さがあった為か、次第に慣れていった。事実、通勤している最中、ITに必要なスキルの勉強したり、アニメを見るなど、長時間通勤ならではの楽しみ方を満喫出来る様になり『もうこれでいいや』と思うようになっていた。

 

歳を取るにつれ、長時間通勤に不調が出てくる

 しかしそれが30代になると徐々に体の不調が出始める。30代なんてまだ若い方かもしれないが、俺の場合、30代の年齢となると部下を持つ立場になる為、部下が仕事を終えてから帰宅する事になり、更に遅い時間に退社する事になる。

 

 定時間際での退社で睡眠時間の確保は出来ていたが、深夜遅くまで働くスタイルに変わり、当然、帰りの電車に乗るのも深夜遅くなる。知っての通り、深夜遅くの時間帯は他の乗客は深夜遅くまで働いている関係上ストレスが溜まっているし、更に酔っ払いも多く。マナーも悪い。だから少し肩がぶつかるだけで喧嘩になりかねない、心休まる事が出来ない長時間通勤が続いた。

 

 更に繁忙期となれば、朝早く出社する事も余儀なくされ、その結果、睡眠時間が毎日4時間未満となった。本当なら電車内で仮眠を取る方法があるのかもしれないが、満員電車と乗り換えの関係上、ゆっくり休む事が出来ず、睡眠不足が深刻化。通勤中に倒れかける事が出てきた。

 

 自分の身の危険を感じ、俺は思い切って別の現場の配属を希望した。色々と時間がかかったが、別の案件に配属される事になり、一度は一安心した。しかしその新しい派遣先は電車では1時間半と言い、前の現場より30分短いが、なんと駅から現場までバスを利用しないといけないと後に知る。

 

 派遣エンジニアの場合、常駐先と一度は面談をするのだが、この際にバスの利用なんて言っていなかったし、その事を営業に訴えても『バスの定期代は5000円までだから残りは自腹で』なんて言われ腹が張った。

 

 とこのように長時間通勤せざる得ない現場への配属と、営業への態度に、俺は別会社で働く事を決意し、転職をする事にした。そして俺は自宅近く会社から内定を貰い、通勤時間はなんと片道30分、という遠距離通勤から解放される会社に転職出来たのだ。

 

 これを言うと、転職に成功したと思われるが、実はこの話には続きがある。実はこの会社に転職して直ぐ後、俺は再び通勤時間が2時間になってしまい、この転職は事実上失敗したのである。

 

転職しても通勤時間が長くなってしまう人の例

 

 俺の新しい転職先は食品卸売会社と異業種転職になるのだが、前の職場でITエンジニアとして働いていた経験が買われ、業務改善を行う社内SEとして採用された。

 

 当初は自宅に近い会社の業務改善システムの開発に携わり、通勤時間は毎日30分。おまけにテレワークの許可が下りて、通勤しなくても仕事が出来る環境になり、最早、かつての満員電車の苦痛すら忘れかけていた。

 

 しかしその後、会社の規模が大きくなり、全国展開をきっかけに俺が開発したシステムを全国に広げる話となってしまった。そして会社は俺が開発したシステムも全国展開する方針を決め、俺は全国の支店に赴き、システムの導入サポートをする事になった。

 

 以前はテレワークで会社に出社しなくても大丈夫だったが、全国展開する際、俺が開発したシステムが現地で動かないトラブルが続き、原因を調べてみると、現地のPCのバージョンや更に使っている人達の商慣習が違っている事から、現地によってローカライズする必要性があった。つまりは開発した責任者の立場として各支店に飛び回らなければいけなくなったのだ。

 

 ここからまた通勤1時間半の毎日が始まる。最初は遠距離通勤が嫌だったので、近くのビジネスホテルに泊まって常駐先に通おうと思ったが、会社から『通勤していない為、通勤手当が出せない』と言われた。結果、ホテル代の出費は自腹。更に通勤していた方が通勤手当が出る関係上、俺は泣く泣く自宅から長距離通勤をする羽目になった。

 

 ちなみに俺は会社に各支店でのリモートワークを推進したが『支店の連中、みんなITについて詳しくないから、教えてきて』と逆に余計な仕事と派遣する理由を作ってしまう。

 

 ちなみに同僚からは『フレックスタイム制を使ってみたら?』と言われた。通勤時間の長さは改善されないが、満員電車を避けて少しは余裕のある通勤にしてみてはどうだ?という意味で打診された。しかしそれは夜遅くまで働かない事が前提のみに通用する。

 

 俺のようにそのシステムを扱える人が1人しかいない場合、働かないといけない時間は当然長くなる。つまり夜10時まで働く関係上、終電を逃すわけにはいかず、フレックスタイム制を使って朝10時に出社しても労働時間が1時間減って業務に支障が出る。だから満員電車を避ける為、俺は朝7時に出社する方法を取ったが、当然それだと睡眠不足の影響が出てきて、満員電車を避けるか、睡眠を削るかの2択にいつも迫られていた。

 

 ちなみに俺がこの会社に転職する前、この会社の求人票には『転勤なし』と書かれていた。これも俺がこの会社に転職しようと思った理由の1つなのだが、転職当時、この会社の拠点は1か所だけ。しかし規模が大きくなった事で、転勤もやむ得なくなり、求人票に『転勤なし』と書かれていても、転職の際は長期的視点で考える必要があると俺は思った。

 

 このように通勤時間の長さで転職先を決める場合、フレックス制度や、通勤手当、テレワーク、転勤なしなど福利厚生や制度で決めるかもしれないが、求人票の内容も当てにならないケースもある。だから転職先を決める際は更に慎重に考える必要がある為、俺は今、2回目の転職活動を行い、どのように通勤時間が長くない会社を見つければ良いのか、その方法を次で説明したい。

 

通勤時間が長い場合で転職する場合、気を付けるべき事は?

 通勤時間を理由に転職で成功する為にはフレックスタイム制度、通勤手当、リモートワークなど志望先の会社で機能しているか調べる必要がある。

 

 しかし上記の内容は、社内内部の情報である為、求人票に書かれているわけではない。だから俺の場合、一体どうしたら志望先の会社内部の情報が手に入るのか?色々と調べた。そして最終的に退職者の口コミが書かれている転職会議という転職サイトを利用して情報収集を行う事にした。

 

 この口コミサイトというのは、退職者がなぜその会社を退職したのか、会社内部の情報を赤裸々に書かれている。求人票には完全週休二日制など書かれているが、『実際に会社に入ってみたら、顧客からの要望により休日出勤不可避』なんて書かれており、表に出てこない生々しい会社内部の情報を見る事が出来る。

 

 そして他の口コミサイトを見てみると

うちの会社は大手家電メーカーなのですが、昔ながらの年功序列の制度が残っていたり、長く働く事が美徳とされていて、朝早く働き、夜遅くまで働く風習が残っています。

営業がいつも案件を取ってくる為、技術部のスケジュールが少しでも空いていれば容赦なく突っ込んできます。その為、計画的に休みを取る事が出来ず、長時間労働もやむなしだし、更に想定外のエラーが出ればその対処をする為の時間を無理やりこちらで作らなければならず『技術部がミスをしてせっかくの案件を取りこぼした』なんて言われる事があります。正直なところヒューマンエラーは必ず起こるものだし、本来であれば想定外の問題が出た場合の時間の確保もするべきなのに、技術部の責任問題だけで終わらせるのでこの会社の体質に違和感を覚えたので辞めました。

仕事が出来る人ほど長時間で働く必要があります。弊社では、最近の事業拡大に伴い、売り上げが上がっているのですが、その分人手不足が深刻で、少しのミスだけで大きな遅れが起こります。その為、現在、その遅れを取り戻す為に優秀な社員が駆り出されているのですが、責任問題や、そして仕事の出来ない人達のしわ寄せがその人達に行っているので実力があればあるほど報われない職場になっています。

 

 など俺が知りたかった、会社内部の評価制度の問題や、人間関係について触れており、この手の内容を転職前に知れると長時間通勤しそうな会社を避ける事が出来る。

 

 このように転職先の選定に置いて口コミサイトを利用した方が良いと伝えたので志望先の選定については問題ない。しかしここで『良い企業を見つけても、通勤時間の長さを理由に転職しても大丈夫なのか?』と転職の面接でアピールするべき内容について考えないといけないだろう。そこで次は俺が実際にやっていたアピールの仕方について説明したい。

 

通勤時間が長いという退職理由を面接で述べる場合の対処法

 

 普通『通勤時間が長いから転職しました』なんて言えば、

つまり弊社で働きという訳ではなく、前の会社が嫌だったからウチに来たんだね?

 

 と思われて、一種の逃げで受けにいた雰囲気になってしまう。その為、転職で成功する為には、前の会社が嫌だった理由だけではなく、志望先の会社に入りたい理由を述べなければならない。

 

 その言い方だが、俺の場合、以下のように言ったら納得してもらえた。

派遣先での業務改善の仕事を続けるのも良いと思いましたが、そろそろ自分の足でお客様にヒアリングしたり、自分で改善方法を考えて提案出来るエンジニアになりたいと思ったので、社内SEとして働ける御社を志望しました。

 

 転職するのであれば通勤時間が長いからという個人的な理由ではなく『更なる上を目指す為に』という前向きな理由を述べた方が良い。社内SEとして転職した立場だが、結局、志望先にとってどれだけ俺という存在がプラスになるのか?その辺について説明出来れば出来るほど良いと思っている。

 

 営業や上流工程の経験者からすれば、どのようにヒアリングを行い、どのように提案し、そして更にどのようにアフターフォローをすれば良いのか?考えないといけない。しかしそんなマネジメントが出来るエンジニアは少ない為、更に会社によってはずっと下の立場で働かせる事がある為、次のステップに進む為、環境を変えて、上の仕事をしたいという言い分は通じる。

 

 そして志望動機の作り方についてなのだが、俺の場合、先程紹介した口コミサイトの企業の強みや事業内容を参考にして書いている。

 

 例えば食品業界の場合『お客様に栄養のある食事をアドバイスをする事で、食生活をサポートしていきたい』と書かれていたり、金融業界の場合、『資金的なサポートをする事で、実現可能な返済方法と運営方法を提案したい』など書かれているから、食品や金融について知らない人でもどうアピールすれば良いのか見えてくる。

 

 最終的に俺は

栄養の観点からお客様が求めるサービスを直ぐ提供出来るインフラと整えられるプロジェクトマネージャーになりたい。または業務の無駄を省き、時間やコスト削減などに貢献出来るエンジニアになりたい。

 と言って何とか内定をもらえた。ここでポイントなのは個人的な成長だけではなく、組織的にも成長出来るような人間になりたい、という言い方が効果的だ。やはり会社が採用したいのは個人レベルに凄い人間ではなく、組織を引っ張っていける人間。だから志望動機を述べる際は何かしら会社の成長に繋がる目標を入れて『やりたい』と言えれば転職の成功確率が上がる。

 

 まぁ、これはエンジニアならではの志望動機かもしれないが、営業であってもお客様を喜ばせるような人になりたい。と結論付ければうまくいくし、実際、俺の新しい転職先の面接官は『如何にお客様の視点で考え、会社でどう成長していけば良いのか考えられる人が欲しい』と言っていた。だから志望動機を述べる際は客視点と会社の成長を含んだキャリアプランを盛り込めれば前職がどんな仕事であっても転職しやすくなるだろう。

 

 まぁ、初めて転職する人からすると難しい話かもしれないが、その辺の情報は口コミサイトを見てみると色々と仕事に対してのやりがいについて書いているので参考にしてみるのも良いと思う。そしてその内容を元に志望動機やアピール内容を組んでいけばまともな転職理由が出来上がる。

 

 幸い、通勤時間が長い関係上、調べる時間は沢山あり、この通勤時間が嫌だからこそ、俺は色々とアピール内容を練る事が出来た。だからもし長時間通勤が辛いのであれば、電車の中で志望先の選定や、業界分析、そしてリモートワークや通勤手当が出るのかなど調べてみるとやる気が出てくる。転職希望先に問題がないかどうかを確認する為にも、口コミサイトを利用して、実際に働いた事のある社員の人達の声を聞くのも1つの手なので、オススメする。

 

 

 

 

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