『会社選びに失敗した。次は失敗したくない』
と会社に就職したけど、実際にする仕事に魅力がない、またはブラック企業さながらの劣悪な労働環境だった為に、会社選びに失敗したと思っている人はいると思います。その為、直ぐ転職を考えると思いますが、求人票を見てみると給料や福利厚生など、労働環境の良さについて触れていない為、本当にこの会社は良い会社なのか分からず、中々状況を打開出来ない人もいると思います。
今の会社に入ってしまったのは給料や福利厚生、またはネットの評判などで選んだかもしれませんが、しかし失敗した理由を分析してみると、営業が出来るはずもない仕事を取ってきたり、降格がない為、無能な上司が上にいたりなど、会社ならではの問題が背景にある事に気づきます。
『そんな会社の内部事情なんて入ってからじゃないと分からない』
と転職も運要素あり、リスクが高いと思っている人もいるかもしれませんが、それでも会社選びに失敗しない転職者は存在します。その人達は一体どうやって会社選びで失敗しないようしているのか？ここでは実際に大手リクルート会社に勤めていた転職エージェントが実際に転職する場合、どのように転職先を選定するのか？その会社選びのコツについて説明したいと思います。
会社選びに失敗しない方法とは？
俺は大手転職会社で働いた事がある元エージェントだ。訳あって転職する事になったのだが、まぁ、転職自体初めてだし、しかし何人もの転職者を見てきたわけだから、会社選びのコツについては知っている。だからここでは実際にどのように会社選びをすれば、自分に合った会社に転職出来るのか？そのノウハウについて語ってみようと思う。
会社選びに失敗しないコツ１：求人票だけで会社選びをしない
まず俺が人材紹介会社で働いていた時の話だが、大抵の人達は『会社選びに失敗した』と言い、自分の志望先の選定方法に不安があって、俺達エージェントに相談してくる。
そんな人達が『なぜ失敗してしまうのか？』その理由は色々とあるのだが、一番の理由は求人票の内容だけで全てを判断してしまうのが原因だと思っている。
求人票と言えば転職する際、給料やら福利厚生などが書かれていて、転職する上では欠かせない存在だと思う。しかしそれが会社選びに失敗する一番の原因だと思っている。しかし俺が人材会社に勤めて分かったのだが、この手の求人票は応募者よりも採用する企業にとって都合の良い内容しか書かれていない。
俺達、人材ビジネスというのは求人票を載せてもらう、または求人票を見た人が採用されてこそ報酬が入る。つまり『確実にこういう風に書けば人が来ますよ』という謳い文句で掲載料を出してもらうよう頑張るわけだから、人が来ない求人票は極力出したくないのだ。
何が言いたいかと言うと求人票の内容には嘘が書かれている事が多い。俺が知っている転職エージェントの中には求人票を出させる為に本当は基本給１７万の会社なのに『残業代込みにして、月給２０万円と求人票に載せましょう』と法律上問題ない水増し方法をあえて言ってくる人がいる。一番代表的な例として大手牛丼チェーン店がワンオペを繰り返した際、大量離職者が出たのだが、その新しい人材確保として『一人で店舗を運営出来る』『自分の店が持てる』などチェーン店を一人で切り盛りさせる言い方を綺麗に書いた内容を転職会社と一緒にやっていた為、まぁ、ブラック企業だと分かりつつ企業名を出さずに魅力的な内容を伝えていたのだ。実際、それで人が採用されれば、紹介料としてエージェント個人の手柄になる為、求人票の内容はどちらかと言えば企業よりも内容なのだ。
だから求人票の内容だけを鵜呑みにして会社選びをしてはいけない。もし俺が転職活動をするのであれば転職会議のような転職の口コミサイトを利用し、企業の実態を調べてから、志望先を選定する。
会社選びに失敗しないコツ２：実際に働いた事のある人の意見を見つける
なぜ口コミサイトを使った方が良いのか？それはその会社の労働環境を知る唯一の方法は実際に働いている人から聞くしかない。しかし当然OBOG訪問なんて出来るわけないし、出来ても本音で語ってくれるとは限らない。だから志望先の企業の実態を知る為には本音を語ってくれている口コミサイトを利用した方が信ぴょう性がある。
実際、とある会社の口コミを見てみると以下のような内容を目にする。
・年功序列がまだ残っており、無能でも上司になり、酷い上司の下で働くと悲惨
・マニュアルがなく、非効率なやり方を強要される。
・現場を知らない営業が案件を取ってくる為、明らかに出来ない仕事を取ってきて現場を疲弊させる
・仕事量が膨大で土日も仕事をせざるを得ない
などこれは大手電機メーカーの口コミなのだが、あまりにもブラック企業さながらの内容が書かれている。しかし実際にその企業の求人票の内容を見てみると以下のようになっている
・年収４８０万。ボーナスあり
・完全週休二日制
あまりにも内容がかけ離れていると思うだが、俺の経験則で語ると以下のようになっているのではないかなと思っている。
・年収４８０万。ボーナスあり（※ただし４０代のベテラン社員。年功序列でボーナスも支給されるようになっているが、２０代、３０代は年収２００万円代）
・完全週休二日制（しかし仕事の量は本人ではなく、上司や営業が決め、実際に仕事をこなさないと責任問題に発展する関係上、社員が土日返上で仕事をしている）
など一番会社で稼いでいる社員をあたかも会社の平均収入のように語ったり、裁量権を決める権限がないせいで長時間労働不可避の仕事量をやらされるケースがある。この手の内容は会社の経営が傾いたり、規模が大きくなって管理が出来ない企業ならではの特徴なので、実際にその企業の中で働かないと分からない。
だから会社選びをする上では実際にその企業の中で働いた事のある人の意見を聞いた方が間違いが少ない。故に転職活動をするのであれば、口コミサイトを利用して志望先の選定を行った方が間違いをしなくて済むだろう。
会社選びに失敗しないコツ３：会社選びの成功はブラックに就職しない事
と色々と会社選びのコツについて語ったが、一方で良い企業に就職したいと思って、理想ばかり追い求めてしまう人がいる。
典型的な例として未経験からプログラマーになろうとする人の例だ。求人票の中にはIT企業なのに『未経験でもプログラマーになれる』と書いている所がある。確かにそこから採用され、そして無事、IT企業で働ける人材になれる人もいるのだが、これにはカラクリがある。
実際、その枠で採用された人の中には『テストばかりやらされて開発経験が積めない』と言って、開発スキルを身に着けられず、そして４０代、５０代になってもIT開発の経験を積んでいないせいでクビにされるケースが最近増えている。何でそんな事が起こるのか？
実はIT企業の業務の中にはテストというのがあり、実際に出来上がったシステムが正しく動くかどうか確かめる作業がある。その作業が膨大で例えば日付の動作確認をする際も、特定の日付、そうではない日付でちゃんと表示される内容に違いが出るのか確かめないといけない。だからそんな単純作業を行う担当者が必要で、未経験プログラマーの場合、そんな仕事を任される。これがさっき言っていた『テストばかりやらされて開発経験が積めない』の部分に該当し、本来ならWeb画面やら自動化システムやらプログラミングコードを書く経験を積むべきところを積ませず、システム開発に必要な経験を積めない人材が出てきてしまう。
だから会社選びで失敗しないもう１つのコツとして、その職業で採用された場合、ちゃんとした仕事を任せられるのか？と視野に入れないといけない。今のはITの話だったが、ダメな会社の場合、子会社に全て重要な仕事を丸投げする企業もあり、資料作りやトラブル発生時の尻拭いの仕事ばかりさせられる事がある。その為、実力のない、または経験がない人への待遇についても視野に置いた方が良い。
まぁ、それも実際、口コミサイトを見ると何となくだが判断出来るし、実際、こんな事が書かれている事が多い。
・社長が変わり、ワンマン経営になった。
・昔売れた商品ばかり押し付けられ、主に押し売りのような事が仕事ばかりやらされる。
・事業が失敗し、そのツケが現場に来ており、不正や責任の擦り付けあいが起こっている。
会社選びに失敗する１つの要因として、志望先のビジネスが独善的、古い、または事業失敗のツケがあるなどの問題を抱えている事がある。それは実際に働いてみないと分からないし、転職時に問題なくても、転職してから暫くして起こるケースだってある。その為、会社選びをする際、優良企業の転職を成功と考えるよりも、あからさまなブラック企業に転職しない事を目標に頑張れば良いと思っている。
会社選びに失敗しない為のアピール内容とは？
とこのように悪い会社を見抜く方法について色々と説明してみたが、実際にその条件に合わない企業を見つけても、その企業にアピールする内容を考えられなければ意味がない。実際、IT企業でも経験がないせいで何時まで経っても転職出来ない人もいる。
ただアピールする内容は口コミサイトを見ると案外絞れる事が出来る。今の口コミサイトには退職した理由についても書かれているが、他にも『働きがい・成長』というカテゴリーがあり、その企業で働くならではの魅力も書かれている。
例えば『働きがい・成長』の部分には各企業によっては違うがこんな事が書かれている。
・全国展開している企業なので、自分のかかわった商品が全国展開され、やりがいを感じる
・若いうちに自分のやりたい事をやらせてくれる為、チャレンジ出来る会社である
・資格取得支援制度が充実している為、将来に見合う成長がしやすい
とこのように規模の大きい会社で働ける魅力、新しい会社な為、若い人への裁量権がある、福利厚生は充実しているなど分かる。これは面接時の面接官も心得ている事であり、『規模の大きい会社ならではの働き甲斐を感じる人材なのか、そうでないのか？』と見てくる。その為、面接でのアピール内容を組みたいのであれば、口コミサイトに書かれている内容を参考にアピール内容を組むのも１つの手だろう。