
選考に進む条件の一つとしてWEBテストがあります。WEBテストと言われても選考の過程でもう一つ筆記試験というモノがある為、それとどういう違いがあるのか分からない方もいると思います。
WEBテストとは筆記試験の前の段階で学力を測るテストで、自宅でも行う事が出来るテストを言います。志望企業の選考に参加する場合、まず始めにエントリーシートの提出とWEBテストの受験を頼まれると思います。エントリーシートの受付が締め切られるまでにWEBテストで自分の学力を証明する為に会社側が用意したWEBテストを受験します。
WEBテストの問題については小学校の受験などで覚える
・国語(反意語、同義語、語句の用法、文の並び替え、空欄問題、長文問題)
・数学(確率、集合、損益算、速度算、長文計算)
があります。
後は合否にはあまり関係ありませんが、自分の性格を測る性格診断があります。具体的な問題については市販されているSPIと名のつく問題集がその対象となります。
主にこの3つのジャンルがWEBテストの出題範囲として行われますが、志望先によっては先の3つ以外に英語も一つの科目として受ける場合がありますので、志望先が公用語を英語にしている。海外を中心に取引を進めているなどの特徴があれば、英語の試験が出る可能性がある為、事前に試験内容をチェックしましょう。
WEBテストは理解力より時間との勝負
SPIを購入した方からすると国語と数学の問題が、
次の示された二語の関係と同じ関係のものをア~ウより選びなさい。長所:短所
ア 簡単:容易
イ 重い:軽い
ウ 速い:遅い
A ア B イ C ウ D アとイ E アとウ F イとウ
ビジネスバックの原価は1500円です。売主はこれに原価の3割の利益が取れるよう定価をつけたが、売れる見込みがないので定価の1割引で売ることにした。売価はいくらか。A 1530円 B 1630円 C 1755円
D 1890円 E 1929円 F 2100円
これはほんのSPIの一部分ではありますが、難易度についてはこのくらいの問題が出ると考えられます。
この問題ならうちの子なら大丈夫と思っている保護者もいると思いますが、実はこのWEBテストにおける難しさは問題の難易度ではありません。分かりやすいように下記のように同じ問題を書きました。
ア 簡単:容易
イ 重い:軽い
ウ 速い:遅い
A ア B イ C ウ D アとイ E アとウ F イとウ
制限時間 30秒
D 1890円 E 1929円 F 2100円
制限時間 30秒
上記の制限時間は1問あたりにかけられる時間帯で、もちろん文章を読んで、考え、解答するまでの時間を含めて15秒という意味になります。多くの受講者がこのWEBテストで頭を悩ませるのがこの制限時間の短さです。
WEBテストの問題は30問~40問程あり、これを先の時間帯で解かないといけません。故に如何に問題が解ける実力があっても速さがなければ、選考を通過する事は出来ません。このWEBテストでは全ての問題が先の例題のように選択式で答えられますが、6択もある為、直感に頼った方法もあまり通じないと言えます。故にこの段階では問題に対する理解力だけでなく、即解出来る様になる事も必要です。
他人が受講するWEBテスト

このような試験がある以上、選考に進む為に他の就活生も苦労していると感じられますが、実際自宅で受験できる環境である為、替え玉が横行しています。
分かりやすく言えば国語が得意な人、数学が得意な人を家に招き、自分の代わりに受けさせる方法です。就活では個人ではなく、他の人と協力して就活を行う人たちも大勢いる為、このような方法が容易に出来ます。
更にこのWEBテストは企業が専門業者に依頼して配備される為、同じ問題が大半を占めます。つまりこの国語や数学が得意な人がいなくても、最初の誰かがその試験を受験し、ビデオなどで録画し、後でじっくり解答するという方法も可能です。
企業がWEBテスト以外に筆記試験を実施しているのはこのような背景があるからだとされています。このような現実がある以上、平等な実力勝負な勝負で行っているとは限りませんので、お子さんの結果が悪かったとしても責めないで下さい。