辞退したいほど感じの悪い面接官に8割の確率で遭遇しない就活生

 

『感じの悪い面接官に当たった。辞退したいし会いたくない』

『態度が偉そうで雰囲気が悪い。むかつく。辞退するって言ったやった』

『面接官が失礼で印象悪いしクズ。内定辞退したよ』

 

 など就活で感じの悪い採用担当者にあたると『この会社はやばいのでは?』と思うかもしれません。事実、面接官の質が悪い会社は人を育てる環境になっていない、面接でメンタルを確かめる程の精神的に病む仕事になっている事があります。

 

 その為、圧迫面接などで就活生のメンタル力を調べ、そして働けるかどうかを確かめる企業まで存在し『そんなところに入るべきか?』と悩む、いえ辞退した方が良いと考える人もいると思います。

 

 出来る事なら面接を受ける前に酷い面接官だと見抜いて、そしてまともな企業に就職したい。そんな風に思っている人もいると思います。そんな事果たして可能なのか?ここでは実際に圧迫面接に遭い、そして人材会社で働く先輩社員と相談しながら嫌な面接官に会わない方法について説明したいと思います。

 

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感じの悪い面接官に2回連続遭遇した就活生

 

「一体何だったんださっきの面接は?」

 

 と俺はそう思いながら、先ほど受けた面接に正直苛立ちすら覚えていた。俺は先ほど会社Aを受けていた。大手傘下の企業であり、そして世の中に必要とされるサービスを送り出しているのを面接会で知り、俺はこの企業の選考を受けた。そして1次面接、最初の面接官は非常に感じの良い人で是非ともこの会社で働きたいと思い、この2次面接に臨んだのだ。しかし

 

『その経験がなんでウチの仕事に役立つの?』

 

 と面接官は高圧的な態度で接してきたのだ。俺は大学時代、コロナの影響で潰れそうだった友人の親父さんの個人経営を立て直す為、直販から宅配ビジネスに切り替える活動をした。その親父さんはデリバリーサービスについてあまり詳しくなく、大半は友人と俺で体制を行った。具体的には出前館のようなデリバリー事業を請け負ってくれる会社と交渉して自分の所も注文先として表示してくれるようにしたり、運搬用の食事をどのように保存すれば良いのか?また銀行からの融資をどのように行えば良いのか?など正直学生の身分を超え、経営者のような働きぶりをしたと思っている。

 

 その結果、その時に助かった弁当を保存する冷蔵庫を販売している会社に応募し、2次面接を受けたのだが、最初の一声で言われたのが『その経験がなんでウチの仕事に役立つの?』である。

 

 俺は困惑した。憧れて入ろうと思った会社なのにいきなり怒られる形で面接が始まり『俺、何か悪い事をしたか?』と自分の言動を思い返していて原因を探っていた。しかし思いつかず、更に面接官から高圧的な態度な質問が続く、

 

「友達の店を立て直した経験があるなら、コンサルティング業務に就くべきなんじゃないの?」

「うちはボランティア活動でやっているんじゃないのよ?」

「あなた仕事をなめていない?」

 

 と散々な事を言われたのだ。俺はパニックになって平謝り状態。そしてそれでも『今の自分の考えを改めたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします』と多分最後に言ったのかな?それで『今回の面接は以上になります』と言われ、俺は部屋を出て、しばらく何も考える事が出来ず、気づいたら電車の中にいた。

 

 終わったな。俺はそう思った。あんな風に罵倒され、俺は多分何か悪い事をしたんだろう。だからあんなに怒って、理由は分からないけど、社会人といて生きる為には俺の知らない何か非常識な対応をしたんだろう。と自分を納得させていたんだが、

 

なんと翌日、面接合格の知らせが来たのだ。

 

 ・・・本来嬉しい筈の面接通過の知らせが今回は疑念を抱き、要は俺は特に何も悪い事をしていたわけでもなく、あえて圧迫面接を行い、そして理由は分からんが、俺は合格したようなのだ。何か沸々と湧き上がる黒い感情をどうにかしたいが今後、このような会社でずっとあの人の下で働くとなると恐怖を覚え、俺は思い切ってその会社の選考を辞退した。

 

 そしてまた新しい就職先を探していたんだが、なんとその次もまた圧迫面接に当たったのだ。しかもその内容が、

 

「その実力でよく来るね?学生は学業が本分なのに何でバイトばっかり?え?奨学金返済、だったら何で大学に行ったの?親は一体どんな仕事しているの?」

 

 など一言で学歴や、学生生活、挙句の果て家の親のプライバシーの事まで言ってくる。だから『家族に関する事なのでお話しする事はできません』と言ったけど『そういう態度はいけないよ』などと言ってきて、正直ダメな面接官だなと思い、ここでも選考辞退した。

 

 こんな酷い仕打ちを2回連続で受けるともう何とかしてでもこんな酷い面接を回避する事が出来ないか?俺はこんな理不尽な目に遭いたくないと思い、俺は知り合いで人材コンサルタント業務をやっている先輩がいるので、何か良いアイデアがないか、先輩に訊いてみる事にした。

 

感じの悪い面接官に会う確率を減らす方法

「という訳なんです。もう2社連続、圧迫面接に当たったので何か回避する方法が知りたいのですが、何か良い方法はないでしょうか?」

 

「ならスカウト型就活サイトを利用してみてはどうかな?

 

 スカウト型就活サイトというのはリクナビやマイナビとは違い、こちらが企業に声をかけるタイプではなく、お前のプロフィールを見て、オファーをかける逆求人型採用を行っている就活サイトになっている。

 

 これがどうして圧迫面接を避ける事に繋がるのか?その理由は圧迫面接というのは『君の実力で入れると思っているの?』と実力面を否定したり『君にこの仕事は似合わないよ』と相性面について否定する内容だったりする。しかしこれはスカウト型なので

 

『あなたが私に声をかけたんだから、実力面や相性で問題があるのであればなぜ声をかけたんですか?』

 

 と言える。実際、『え・・いや、それは・・・』なんて雰囲気になり、言い返せなくなるから圧迫面接を避けたいのであれば、スカウト型就活サイトを利用してみてはどうかな?と思っている」

 

「なるほど良い事を聞きました。ちょっと試しに利用してみようと思います。ただ先輩、1つ確認したいのですが、そのオファーをかけてくる人達の中にも失礼な面接官というのはいるのでしょうか?」

 

「いや、そんな人達は少数だろう。正直、このスカウト型の就活サイトは最近人気になっている。というのもこれは人材ビジネスの裏事情に触れるのだが、実は新卒採用する企業の中には求人票を出しながら採用する気が無い企業も存在する。

 

 何で採用する気がないのに募集をかけているんだ?と不思議に思うかもしれないが、実は求人票には『低学歴はお断り』『女性は遠慮する』などそんな表現を書く事が出来ないんだ。学歴差別に該当するし、また性別差別は男女雇用機会均等法の法律にまで触れる問題だから、求人広告を発行する会社はそんな差別的な表現があった場合、今後掲載禁止に追い込まれるほどのペナルティを受ける。だから今の求人ビジネスでは『求人票には差別的な表現は書けないので気に入らない人が来たら面接で落としていただけませんか?』と募集段階ではなく、面接の段階で落とす方法を取っているんだ」

 

「なるほど、私自身も学歴も大した事がないですし、落とす前提であれば『君のような人物がわが社で働けると思っているの?』と質問されてもおかしくないですね。おかしいですけど」

 

「だから『いえ、あなたの会社が私にオファーをかけたんですよ』と言えるスカウト型就活であれば、そんな理不尽な目に遭う事はない。始めから採用する気がないのであればオファーがかからないからな。少なからずこの就活サイトではお前を採用する見込みのある学生として見てくるわけだから、失礼な面接官と会いたくないのであれば、この手の就活サイトを利用してみるのも良いだろう」

 

 

 

 

就活生が辞退するかもしれないのに、なぜ面接官は感じ悪い対応をするのか?

「しかし先輩、不思議ですよね。圧迫面接などをすれば普通就活生は『こんな会社に入りたくない』と思うかもしれないのに、そんなにこの世の中には採用したくないと思いながらも求人を出す企業が多いのでしょうか?」

 

「いいや、それは少し誤解があるぞ。なぜなら悪態をつく面接官の中にはそんな”悪態に耐えられる人材”を求めているんだ

 

「どういう意味ですか?」

 

「分かりやすく言えば、感情的になって物事を進める人材は来てほしくないと思っている企業があるんだ。世の中にはこの就職活動だけでなく、社会に出れば色々と酷い事をさせられる。だから面接官の中にはあえて悪態をつき、就活生のメンタルを調べる人がいるんだ」

 

感じ悪い対応をしてでも就活生を試す『仕事』とは

「そんな面接の段階で悪態をついてでもメンタルを調べたいってどんな理由なのでしょうか?」

 

「そうだな、ならちょっとお前が最初に圧迫面接を受けた企業を見せてよ。・・・ああ、ここか。ここは以前コロナの影響で弁当を保存する冷蔵庫を急遽大量生産しないといけなくなってたな。んで親会社の方からこの企業に無茶な注文をして、社員全員を深夜残業、更に休日出勤させてまでフル稼働せざる得なかったんだ。しかしそれでも間に合わず、そして『お前らのせいで機会損失がどれだけのもんになっているのか分かっているのか?!』と心のないクレームが親会社に言われたんだ。

 

 んでその時の担当者がついうっかり『我々も一生懸命やっているんです!!』と言ってしまって、これを開き直りなどを勘違いした親会社は『あいつをクビにしろ!!』『お前らにはもっと安い金額で働かせる!!』など報復措置を取ったんだ。ただその後、理解のある人が事情をくみ取ってくれて『今後さらに機能の拡充を行って、さらに大量生産できるようにします』と言って何とか落ち着いたんだ。ただ親会社の担当者はそれでも納得いかなかったらしくウチのところに来て『子会社の連中を再教育してくれませんか?』などと言ってきたんだ。まぁ、そんな縁もあって俺は今、アンガーマネジメントについての教育を指導しているよ」

 

「ひどいですね、完全に向こうの足元を見て、自分の言いたい事を言っているだけなのに、子会社の人達は親会社に逆らえず、可哀想な立場にいるんですね」

 

「このように親会社に非があっても、上下関係関係で子会社がツケを払うなんて事が良くある。だから親会社が例え酷い事をしたとしても、冷静に対処し、また続けて仕事が出来る、そんな人材を求める会社がある。圧迫面接もメンタルの高い学生を見抜く為にあえてそうしだんじゃないかな?」

 

感じ悪い対応をしてでも就活生を試す『業態』とは?

「・・・そんなメンタルを確かめる為に圧迫面接をやっているなんて、目から鱗です。そんな圧迫面接をしているからって、それで全てを判断してはいけないのですね。しかしそんなメンタルが求められる仕事って他にあるのでしょうか?」

 

「一番典型的なのはクレーマー対応のカスタマーセンターかな。毎日、沢山のクレームが来るし、中には支離滅裂で誹謗中傷する電話を毎日名指しでかけてくる事だってある。だからそんな人達相手に冷静に対処出来るかのスキルが一番問われる仕事と言えるだろうね。

 

 また他にも業態で言えばさっき言った大手子会社、また公共団体を相手にしている企業も候補の1つだ。親会社は実力主義でトップダウン型の会社であれば、当然下請けにもレベルの高く、無茶な要求をしてくるだろう。下請けいじめという言葉が出るくらいだしな。

 

 そして公共団体を相手にしている所も怪しい。公共団体の場合、国民の税金で予算を立てるから、注文先の会社の経営について正しく理解していない事が多い。例えば建築業界の場合、公共施設を建てようとしているのに『この事業計画書ってどうやって作るの?え?手続きが間違っている?何とかしてよ。お金が入らないで困るのはそっちでしょ?』なんて言ってくる人がいる。挙句の果て長期の休みの前には休みを取りたいからって前日に一気に書類を提出して、当然不備があっても当人は休暇中。そして休み明けに『何で注文通りに出来ていないんだよ!!』なんて当然怒ってくる。そして逆らえば『なら別の業者に頼む』と言って別の業者に頼む。しかし別の業者に頼んでも、人手不足の時代、結局ウチに頼まざる得なくて『名誉挽回のチャンスをやる』と言って再注文し、他社が作った中途半端な状態から作らないといけなくなり『何で出来ないんだよ!!』と今度はこちらの不備として責任問題へと発展させる。要は公共事業の人の中には理不尽な人もいて、そんな人達を相手に働く場合、処世術やメンタルの高さが求められる。

 

感じ悪い対応をしてでも就活生を試す『業種』とは?

 あと仕事面で言うのであればサービス業、訪問営業、代理店ビジネス。これが怪しいね。

 

 例えば2020年7月より脱プラの影響でビニール袋を有料化する事が起こっただろ?そのせいで小売店などを営むサービス業では『何でそんな事をするんだよ!!』と怒る人がテレビで話題になった。他にも飲食店や駅員になると酔っ払いの相手をしないといけないわけだし、遅延によって『てめぇ、どう責任取るんだ!!』なんて言ってくる人がいる。

 

 訪問営業の場合、銀行、証券、保険など金融商品を企業に売る為に外回りを行う仕事がある。その場合、いきなりアポなしで訪問するわけなんだから『どれ、俺がどんな無礼な奴か見てやろう』とお仕置きのつもりで接する事がある。まぁ、そうやって会ってもらえて気に入ってもらえるようになるのがこの訪問営業の醍醐味だから客先で理不尽な目にあっても『ならどうやって気に入ってもらえるか考えろ!!』と先輩社員から言われる事にもなるんだが。

 

 そして代理店ビジネスも大変だ。例えば広告代理店の場合、広告ってどんな風にすれば必ずヒットするかなんて考えても分からないから、必ず締め切りギリギリになるまで考える特徴がある。だから広告制作を請け負う代理店は必ずと言ってよいほど『返答期限が定時までだから、定時後に仕事に仕事に取り掛からないと間に合わない』とか『表現に関する仕事なので向こうが気に入らないと納得しないし仕事だから、いつも指示は曖昧で、何で分からないの?といつも言われる』となる為、いつも遅くて、相手の感性を理解しないと務まらない仕事だからメンタル必須の職場、なんて言われている」

 

感じの悪い対応をする事に違和感を感じない面接官について

「・・・色々と大変な仕事があるんですね。ただ先輩、私が受けた2社目の会社はどれも該当しないと思います。この会社について何か心当たりありますか?」

 

「えーっと2社目は、あー、ここはだめだ。最近事業に失敗して、社員の給料を削ったり、責任を押し付けあったりなど社員を大切にしない会社で有名なんだ。多分面接官は学歴や、自分が過去にあげた実績で人を判断する人に当たってしまったんだろうね。

 

 だって本来面接と言うのは、親の仕事や家族関係を聞いてはいけないルールになっているからね。そんな面接の基本的なノウハウすらも心得ていない人が面接官をやっている以上、あまり人材育成に力を入れていない企業だと言える」

 

感じ悪い対応されても面接で通過する就活生とは?

「色々と大変な仕事があるんですね。では先輩、もう1つ気になる事があるのですが、私、1社目の圧迫面接では選考通過の知らせを頂きました。正直、何で面接を通過したのか分からないので、圧迫面接を受けて選考を通るのはどうしてでしょうか?」

 

「分かりやすく言えば取引先に嫌味を言われても相手を不快に感じさせず対応出来る人が欲しいわけだ。例えば『申し訳ございません』と直ぐ謝る事は誰でも出来る。人材として欲しいのは謝罪をしつつ、相手を気分を良くさせる何か一言が言える人材なんだ。

 

 例えばクレームを言っている最中、『確かにその通り、○○様はこの手の分野で一番だと思っております。そんな中、時間を潰してしまい、申し訳ございません』と相手の良い所をさりげなく褒めつつ、そして謝罪も行う。お世辞だったり、ミスをした場合の代替案で納得させたり、そして酷い事を言われても嫌な顔をせず本当に反省している雰囲気を出したり、など相手から許してもらう為には日ごろの行いがモノを言う。だからお前の場合『今の自分の考えを改めたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします』と自分の非として受け入れ、更に今後も継続的にお会いしましょうというニュアンスの返事をしたから、それが合格点に繋がったんじゃないかな」

 

「そういうもんなんですか?」

 

「他にもこの手の圧迫面接の被害を受けた就活生って言うのはSNSなどで酷い目にあった事を書き込む人がいる。無論、理不尽な目にあったのだからこの心情を吐露したいのは分かるが、問題なのはそういう人の中には就職後に取引先の悪口を書く人もいる。

 

 つまり合格点のもう1つの判断材料としてお前のTwitterやFacebookなどを確認してこの会社の悪口などが書かれていないかも確認したのだろう。そしてお前はSNSをやっていない、または書いていない事を確認して合格の知らせを出したのかもしれない。まぁ、中には匿名でSNSをやっていたけど取引先の方とフォローした瞬間、過去に書いた内容が分かってしまい険悪になるパターンもあるけど、就活というのはこのように面接を受ける前から既に始まっていると考えた方が良いだろうね」

 

なぜ就職後の指導ではなく、面接の段階で感じ悪くするのか?

「裏事情を知っていると、どうして圧迫面接をするのかよくわかりますね。しかし先輩に1社目はともかく、1社目は、正直面接では行わず、採用した後に事情説明してアンガーマネージメントなどの訓練を受けさせれば良いのではないんですか?」

 

「それが難しいんだよ。なぜなら採用された後、事情を説明して『じゃあ、私には向いていませんね』となればすぐ転職してしまう事になるだろう?人材採用って1人採用するのに100万円そして育てあげるのに1500万円かかると言われている。だから就職した後にメンタルが求められる仕事だと分かり退職なんてされれば大きな損失になるんだ。

 

 もっと言えば、そんな圧迫面接のような指導をすれば、上司と部下という関係だとパワハラ扱いになる。しかし面接官と就活生の間柄であればただの感じの悪い面接官に当たった程度にしかならない。圧迫面接と言うのは、採用する前に就活生のメンタルの高さを知るのには最適な方法になるんだよ」

 

 

感じの悪い取引先や消費者と会わなそうな仕事とは?

「先輩、正直、先輩と話すまで『ただ感じの悪い面接官に会わなきゃ良い』と思っていました。しかし今の話を聞いて、ちゃんと志望先の仕事をもっと理解しないといけないんだなと思いました。ですのであまりメンタルの高さを求められない仕事ってどんなのがあるでしょうか?」

 

「パワハラや下請けいじめしなさそうな仕事という事か?残念ながらどの仕事もお客さんと会う以上、酷い人もいるだろう。だから俺が言えるのはお前の得意分野を見つけて『あなたがいないと仕事が成り立たない』と思わせるほどの仕事につくのが一番良い。社内のいじめなんて実力が付けば味方がつくし、取引先もお前に対し強く言えない。んで自信もつけば心にも余裕が生まれて更に成長するはずだ。だからお前がやらないといけないのは、楽な仕事というより、自分が得意そうな仕事を見つける事だと思っている」

 

「先輩、お言葉ですが、私は全く持って働いた事のない人間ですよ。なのに自分の得意分野を探せって無理があります。先輩は私と同じような状況下でも自分の得意分野の仕事を見つけられるというわけですか?」

 

「その方法として面白いのがある。さっき説明したスカウト型就活サイトに戻るのだが、実はあれは『あなたが私にオファーをかけたんでしょ?』などの圧迫面接への言い返し以外にも『どうして私にオファーをかけたんですか?』と訊ける魅力がある。普通、就活の場合、こちらが事前に用意した内容で勝負する事になるけど、この就活サイトでは向こうが声をかける関係で『私に御社で働ける何か素養があるのでしょうか?』と訊けるんだ。

 

 これが思わぬ収穫へと繋がる。この手の質問をするとダメな企業の場合『君は若い。成長を感じさせる』とか、『経営に強い人材を探しているんだ。そして君は経営学部出身で』など学歴や学部で採用理由を語ろうとしている。しかしそれは誰でも言えて、お前自身の経験がから基づいて採用しているわけではないから、考えが足りない企業と言える。

 

 良い参考例としては『ウチの会社では居酒屋向けにWi-Fi端末や国際クレジットカードを決裁出来る端末を販売している。居酒屋は日本文化の1つで外国人観光客が訪問する1つのスポットになっているんだ。だから東京オリンピックの影響で飲食店は全面禁煙にする条例が発令されたから、新たな顧客確保に向け、外国人観光客を狙っているのではないかな?と思い、アプローチ出来る人員確保に動いている。そして君は居酒屋でのバイト経験があり、接客経験のあるようだし、どのように販売すれば良いのか分かるのではないか?』と訊いてくる。

 

 要は居酒屋や業務スーパーでも何でも現場で働いた事のある人材を見つけて、そして素養がある人材か確かめてくる。このように出来る企業っていうのはどのように販売するかある程度決まっていて、その為に必要な人材の確保に動いている。ダメな企業の場合『人事部良い人材見つけてきて』なんてこの程度の命令で終わるし、採用したらノルマで一人追加みたいな形で終わらせてしまう。だから社長の意向や企業戦略に基づいて考えていないし、逆にどんな人材が欲しいかはっきりしている企業であれば上意下達が出来る良い会社でもある。更に東京オリンピックによる条例改正にまで目配りしている企業であれば時代の変化に合わせてどのように対応すれば良いのか?考えられる社員を育てている事になり得るから、教育にも力を入れている可能性が高いと言えるので魅力的な会社の1つと言える」

 

「なるほど確かに『ウチの会社は人気がある』『商品の売り上げは前年度と比べ倍』とか知名度、従業員数、売上などで魅力を語ろうとする会社で表向きの良さしか知らない部分がありそうですからね。質問次第で良い会社かどうか見分けられるってわけですか」

 

「その通り、もっと言えばお前のアピールの仕方も磨きをかけられる。さっきの居酒屋の件だって、店長にかけあって『今まで営業に来た人の中で”上手い”と思ったアプローチの仕方って何かありませんか?』と訊いて、出来る営業マンの情報を訊いたり、また業務スーパーで働いているのであれば、営業マンの場合、自社商品を置いてもらう為に魅力的な提案をしているだろうと思うから、そのノウハウを責任者から訊き出して『私ならこうします』と言えるように出来る。

 

 だから採用する側の人達がどんな人材を求めているのか?その辺が分かればアピールすべき内容が見えてくる。そして同業他社に対し、その手のアピールをすれば内定が取りやすくなるし、どの業界でどんな働き方が求められているか見えてくる。だからもし良い企業に巡り合いたい、そしてその企業でどんな風に働きたいか知りたいのであれば『どうして私にオファーをかけたんですか?』と言えるこのスカウト型就活サイトを利用してみるのも良いと思うぞ」

 

 

 

 

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