『早期退職すると転職で不利になる?』
『早期退職したせいで再就職出来ない』
『早期退職した理由が言えず、やばい』
など早期退職した為、転職で成功しない悩みを抱えている人がいると思います。そして空白期間が長引けば益々転職では不利になっていく為、早期退職の悪い印象を払拭する為にはどうすれば良いのか?と悩んでいるかもしれません。
そして世の中には実際に早期退職したのに転職で成功する人が存在します。その人は具体的にどのように面接でアピールしたのか?ここでは実際に早期退職したが、最終的に転職に成功した人の例をお見せし、どうやれば早期退職の立場で転職を成功させれば良いのか?について説明しております。
早期退職すると転職ではどのくらい不利になるのか?
俺は派遣エンジニアとして働いていたのだが、仕事が常に単体テストと、簡単な仕事しかさせてもらえず、更に炎上案件だった為、サービス残業や休日出勤は必須。休みの少なすぎて疲労がたまり、仕事が合わないと言って早期退職した。今、思えば疲労で冷静な判断が出来ていなかったんだろうな。
事実、俺は早期退職してしても、20代と言う年齢なのでまだ転職出来ると甘く考えていた。しかし実際に転職活動してみると、以下のような問題に出くわす。
どうして早期退職したの?
早期退職した立場だけどウチではもっと長く働いてくれるの?
と、このように早期退職した理由と前回よりも長く働けられる理由について聞かれる。俺の場合、安易に早期退職した立場だから、そんな人様にアピール出来るような理由など持ち合わせていない。当然ながら、この手の質問に答えられない事で、俺は転職を失敗し続けた。故に早期退職の立場で転職に成功する為には、早期退職をした妥当性と、志望先で長く働き続けられる理由について述べられるようにならなければならない。
早期退職した場合の妥当性はどのように言えば良いのか?
と、このように早期退職した場合、忍耐力のない人だと思われてしまう。その為、早期退職者が転職で成功する為には、如何に前の職場を辞めるべきだったのか、早期退職の妥当性について語れるようにならなければならない。では具体的にどのように語れば良いのか?俺の成功例について語ってみたい。
大抵の人達は、早期退職した理由として、残業代がもらえない、パワハラ被害にあった、休みが少ないなど前職の労働環境の問題について触れると思うが、仮にそれを言ったとしても『まだ入社1年目でしょう?』と簡単に済ませられてしまう。
要はパワハラ被害にあったとしても、通常、新人の立場であれば先輩社員から厳しい指導があるのは当然。それをパワハラと勘違いしているのでは?と面接官は疑ってかかってくる。実際、些細な事でパワハラだと言う人はいる為、警戒を抱く理由は分かる。おまけに上司ではなく、お客様から厳しい指摘に耐えられる忍耐力がないと判断される場合がある為、パワハラ被害に遭ったから早期退職という理由では採用してくれない。
それゆえに、早期退職理由を述べる為には、自分だけではなく、自分の年上の先輩達も、同様に不満を持っていて退職する人が後を絶たないと言う事実を述べたほうがよい。
早期退職した場合、先輩社員の待遇について話す
俺の場合だが
入社3年目の先輩がいたのですが、上司抜きで入社3年以下のメンバーで飲みに行ったのですが『俺は転職する』とはっきり公言し『俺も!』と言っていて『やっぱこの会社辞めた方が良いよね?』と言っていました。
と言って、退職したい人は自分だけではないと説明した。通常、転職と言うのは隠れながらやるのが通例なのに、後輩だけでなく、会社のメンバーに堂々と宣言するのは異常なのである。その為、面接官からすれば、それだけ辞める事が当たり前の職場なのでは?と考える1つのきっかけになる。
そしてその先輩達がどうして辞めるのか?その理由について述べると
年功序列のシステムがまだ残っていて、俺達のような30代以下の連中は安い賃金で働かせられている。俺なんてまだ年収200万円代だぜ。それなのに40代になってからはいきなり600万になる。俺達より成果をあげていないにもかかわらずな。だからこの会社にいると40代になるまで200万で働かせられる。だから結婚や子育てを考えているのであれば、転職した方が良い!
なんか長く働いた人が評価される風習があるせいで、無駄に働いている人が多い。私なんて折角定時に上がれるのに上司に仕上げりを見せると『もっと多角的に考えた方が良いぞ』と言われ、値段が安いバージョン、機能が多いモノ、顧客の労働環境でこんな問題があるのでは?といつも指摘され、資料の作り直し。定時に上がる事なんて滅多にない。大抵は取り越し苦労で終わるから、定時で帰らせてほしい
いつも他部署との責任の押し付け合い。他部署の進捗が遅れれば当然別部署の納期が遅れる。本当はクライアントの要望が遅いのが原因だと皆分かっているのに上流工程担当の上司や窓口のせいばかりにして、自分達はサボる口実や責任逃れの理由にしている。もう人間関係が酷くてやってられない。
と、給料、評価制度、そして人間関係など社内内部の問題について先輩達が語っていれば早期退職の理由として使える。
それはなぜか?その1つの理由として実際は俺が喋っているが、面接官からすればそれは入社3年目の社員の言葉に聞こえる為、早期退職者の安易な退職理由として見ないようになる。
そしてもう1つの理由として面接官の中には『ではどうして君はそんな会社に就職してしまったの?』と質問する人がいる。俺の場合、新卒採用だから就活時、求人票の内容を見て判断出来ない理由について述べる必要がある。それが上記のような社内内部の問題点だ。
実際、休みが少ない、残業代が少ないと言っても『では今の会社の求人票の給料と休みの日数を言ってみて』なんて意地悪な質問をする人がいる。その為、会社内部の給料の評価制度や縦割り社会など会社内部の問題点ばかり提示すれば求人票を見ても分からず、間違ってこの会社に入ってしまった理由に繋げられる。
離職率が多いのに改善されない会社の体質について話す
更に面接で効果的だったのは会社の離職率に対する対応について話した時だ。実際、飲み会に参加していた先輩達がボーナスを貰ってから10人も辞める事件が起きた事を話した。
こんな話をすると面接官は話に釘付けになる。人手不足と言われている時代、大量離職は会社の命運を左右する大きな問題でもある。その為、今後の会社の動向が気になるのは当然だ。実際、面接官は『それだけ大量の社員が辞めている事に対し、その上司は一体なんて言ったの?』と聞いてきたので、先輩の上司は以下のように答えたと言った。
これからの新しい時代に対し、理解が出来ない社員はたくさんいると思う。変革には犠牲がつきものだ。だからこそ君達には、わが社の今後の将来の為に彼らの分まで頑張ってもらいたい
と特に大量退職者を出した上司への責任や再発防止についても触れず、挙句の果て、俺に『中途採用募集して』なんて言ってきたなんて言うと面接官は唖然とする。
そりゃあ、そうだ。本来、大量退職者を出した場合、直属の上司の管理責任が問われる。しかしその上司を異動させないどころか、中途採用を始めるだけになれば『人材を使い捨てる前提の会社か』と見てくれる事がある。そして会社自身が離職率の問題を改善しないのであれば『この会社はダメだな』と思われても仕方がない。その為、早くこの会社から離れるよう、早期退職は妥当と面接官は考えてくれるのである。
おまけに退職した上司の代わりの新しい上司は『あれ、これ、それ』と曖昧な指示しか出せず、6割完成したら早く提出しろ、もっと時間かけてでも良いからミスはするな、など矛盾した指示ばかりして現場を混乱させている話をすればなお良い。実際、優秀な社員ばかり辞めて、ダメな社員しか残っていないと考えてくれる面接官がいる。
その為、退職理由の妥当性を上げる方法としては
① 事業の展望の悪い事
② 入社3年目以上の先輩達の待遇を反して未来がない事
③ 会社自身が改善の見込みがない事
上記の3点について触れられれば何とかなる。
早期退職した場合の『長く働ける理由』の言い方とは?
と、このように前職の労働環境が悪ければ、早期退職した理由として納得いくモノが出来上がる。そしてこれは何も早期退職した理由だけでなく、志望動機を言う上でも役に立つ。
前職の酷さを語った後は『ではどうして弊社を志望したの?』と当然聞かれる。その為、俺の場合、以下のように答えた。
『前職と同じ仕事で普通にお客様のご要望に答えられるビジネスマンになりたいと思っています』
前職で自分の望んだような仕事が出来ない事は伝えている為、その為、同業他社で同じようにキャリアを踏んでいきたい、となれば単なる逃げではなく、この手の道で頑張っていきたいから環境を変えているだけ、という風に見てくれる。
大抵の人達は退職する事が目的だったり、または転職出来ればそれでよいと考えている人がいる。そういう人達ではないと思わせる為にも転職後の仕事について語れるようになれば良い。
長く働ける理由について述べられるようになる為にはどうすれば良いのか?
ただこれを聞くと『そんな業界分析なんて出来ないよ』と思うかもしれない。実際、俺も新卒で業界分析をしてみたが、全く持って的外れな事を言っていた。食品業界に対し『食べる事が好きです』とか。その為、早期退職の問題を解決する為に、志望先の仕事を正しく理解し、述べられるようにならないといけない。
その為に俺が愛用したのは退職者のコメントを中心に書かれている転職会議という口コミサイトだ。
なぜこれが良いかと言うと、退職者が書いた口コミサイトである為、中には仕事に対するやりがいなどについて書かれている。例えば食品業界においては以下のようなコメントがあった。
スーパーや飲食店に小麦粉を卸す業務を行っているのですが、SDGsや健康志向のお客様が増えた事でヘルシーや食品ロスに繋がるメニュー提案を上司と相談して作成する業務に生きがいを感じていました。1つの取引先に対し、自分で提案内容を決められる為、裁量権の高さがこの会社の魅力かなと思っています
というのがある。俺の場合、これを読むまで『自社製品の食品を食べて宣伝する』なんてそんな事しか本当に考えていなかった為、食品の仕事について理解するのには本当に役立つ。
その為、仮に食品業界に志望する場合、さっき言った『お客様の要望に応えられるビジネスになりたい』の部分に
・ 生活習慣病に悩んでいる方々にヘルシーなレシピ提案が出来るようになりたい
・ 食品ロスを減らす為、食品の再利用可能な調理方法や別商品としてテイクアウトするな店舗運営にも提案出来るようになりたい
・ コロナや法改正などの時代の変化に合わせてUberEatsのようなITツールの導入や補助金の申請の提案も視野に入れて提案出来るようになりたい
とより具体的に話せるようになれば良い。このように生活習慣病などの顧客のニーズ、食品ロスなどのトレンド、ならびにITツールや補助金などの考えはなかったが口コミサイトを見ているとその手の情報が載っている。それを参考に使える情報をピックアップし、転職後の仕事の仕方について深堀していけば説得力が増す。
また金融業界の場合だが『資金的なサポートをする事で中小企業がもつ良き商品を世の中に広げていきたい』と書かれていたり、IT業界の場合『今まで人が手作業でやっていた作業をITがする事で業務の負担を減らし、長時間労働から解放させたい』などの各業界のニーズについて書かれていた。
その為、この手の働いた人達のコメントを見る事で『私は御社に転職した後、○○のように仕事をしたいと思います』と言って、早期退職したけど今度はこんな風に長く働きたいと思っています、と言えれば問題ないと俺は思っている。
早期退職者の転職成功確率を上げる方法とは?
とこのように早期退職した妥当性と、長く働ける理由について述べたが、結局のところ、自分の会社の労働環境や志望先の業界分析が必要になってくる。実際、どのくらい調べて正しく理解したかで面接官に伝わる本気度が変わってくる。だから俺の場合、繰り返しになるが、口コミサイトを使って必要な情報をピックアップした方が良い。
実際、俺の会社では長年働いてきた人の口コミもあるし、更に経営層の考え方について触れている人のコメントがあった。
業務の改善の為、システム開発をベンダーに依頼したのだが、担当の人がベンダーに丸投げし、全く赤の他人が自分達のシステムの改善方法を決める事をしていました。その為、前提の機能が的外れでどのように改善すれば良いのか?最初の開発に費やした費用をどう回収するかなど問題が山積みになり、古い体質が改善される見込みがなく辞めました
その為、俺が早期退職理由として述べる際、評価制度や労働環境の問題について触れたが、更に会社の経営体質の改善もうまくいっていないネタが手に入った。この手の話は退職者の口コミサイトならではの内容だ。他にもこれは転職先の選定にも役に立つ。
実際、俺が良いと思っていたが大手の子会社に志望してみようと思ったのだが、口コミサイトを見てみると酷い酷評になっていた。
大手の子会社という事で経営が安定していると思って入社しましたが、実際、取引先がその大手しかなく、社員はその大手の言いなりにならざる得ない状態です。
大手の人達は定時間際まで注文内容を決める為、我々に注文するのは大抵、定時間際で、『明日には納品して』と無茶ぶりしてくる。その為、社員はいつも深夜遅くまで働き、役職が高くなればなるほど会社泊まり、または休日出勤が増えます。最早、親会社のツケを自分達が払っているとしか言いようがなく、会社の絶望し、辞めました。
なんて書かれていた。その為、ブラック企業に転職する事を避けられた。このように口コミサイトは業界分析などでも役立つが、一方で求人票に書かれていない会社内部の悪い部分も見えてくる。
その為、早期退職して直ぐ就職しないといけない立場かもしれないが『急がば回れ』。必要な情報をピックアップして、志望先の選定をした後、必要な情報を集めるという流れでやった方が転職の成功確率が上がる。
繰り返しになるが、早期退職の悪い印象を払拭する為にも質の良い情報を提供する必要がある。しかし求人票からではその会社の悪い部分については書かれていない為、志望先を調べる為には、やはり実際にその会社で働いた事のある社員の口コミサイトを利用した方が良い。
そして志望先の選定、退職理由の作成、ならびに志望動機の作成を行い、良い企業に転職する為には情報収集をより徹底した方が良いと思うぞ。