「内定が取れない。どうすれば良い?」
就活生の中には一生懸命やっていても上手く結果が出ず、就活終盤になっても内定が取れない人は沢山いると思います。その為、心機一転し、内定が取れない原因を突き止め、直していく。そんな事をしないといけません。
では具体的にどのように就活戦略を見直せば良いのか?今から就活対策をしても間に合うのかどうか?心配な点はありますが、就活生の中には一向に解決出来ず、内定がないまま卒業してしまう人もいます。
ではそんな事態を避ける為にどんな就活対策をしないといけないのか?ここでは実際に就活で苦戦している後輩と、同じ状況の中、無事、内定を取った事がある先輩の2人の会話形式で内定が取れるようになる就活対策について説明しております。
内定を取る為の就活対策とは?
「ぜんぜん内定が取れない・・・」
就活が始まってから、もうそれなりの月日が流れているのに俺は未だに何処からも内定を貰えていない。もう駒がなくなり、俺は本格的に今後の就活のやり方について見直さなければならなくなった。
「一体、どうしたら良いんだ?」
そもそも内定なんて取れんのか?とそんな気持ちにさえなってくる。というのも就活と言うのは志望動機について訊かれて『働きたいです』なんて言わないといけない。でもよ、仕事って本来辛いもんだよな?なのに何で『働きたいです』なんて言えるんだ?それが分からなくて面接ではいつも、『どうして?』みたいな感じになって、ぎこちない雰囲気のまま面接が終わってしまう。勿論、不採用。正直志望動機を訊かれた時点でアウトだと思っている。
それにもう1つの問題として学生時代の何をアピールすれば良いのか?それが全然見えないでいる。だって学生って働いた経験がないんだぜ?もちろんアルバイトとかインターンシップとかあるけど、そんなの企業側からすれば大した経験じゃないんだぞ。なのに面接官は『学生時代にどんな事を頑張ったの?』なんて訊いてくるから、一応は答えるけど、俺の場合、反応なし。それは俺が良い経験がないって言うよりも学生時代の経験なんて大した事がないだから、評価されるわけがない。だから俺が良い経験を積んでいない、というよりも学生時代の経験について尋ねてくる面接官自身が間違っているなんて思っている。一体何で他の就活生は採用されているんだ?
そして最後にもう1つ問題が増えた。それは『なんで未だに内定が取れてないの?』と内定が取れない理由について答えないといけない。そりゃ、就活後半になったんだから、他の就活生はとっくに内定が出ている。なのに自分は出ていない。だから面接官が俺に”内定が取れない理由”を聞くのは当たり前だ。そして俺はそれに答えられず、不採用になってしまう。
だから俺が内定を取る為には
① 『働きたい』と言えるようになって、
② 企業が欲しいと思える学生時代の経験を言って
③ そして内定が取れない理由を言いながら採用される
こんな事をクリアしないといけない。(はっきり言って無理だろ?)
ただ俺のダチにやっと内定が取れたというやつがいたので、そいつにアドバイスを貰いにいく事にした。
志望動機対策をする就活生の例
「―――というわけなんだ。一体どうしたら良いんだ」
「まず『働きたい理由』を述べるようになる事が大事だな。でないといくら立派な学生時代を歩んでいても『この子、働く気が無いな』と思われてしまう。だから内定を取る上でも面接官に『やる気がありそうだ』と思われるような志望動機を言えないとダメだ!」
「しかしよ、働くって辛いモノなんじゃないのか?テレビなんかじゃ、働きすぎて過労死したり、安月給で生活が苦しくなったり、会社に一生懸命に貢献してきたのに業績の悪化でクビになったりなんて、正直、働きたいなんて思っている人なんて頭がおかしい人って本気で思っているんだが、その辺、お前はどう答えたんだ?」
「1つのコツとして『私はこんなやり方で人を喜ばせる事が大好きです』とそんなアピールをしたよ。例えば食品業界の場合、『私の身内にアレルギー体質の人がいて、そのアレルギーとは違った食材を代用して料理したら、物凄く喜んでくれて、食品を扱う社会に興味を持ちました』と言ってたね。
働くって確かに辛い事なんだが、相手を喜ばせたり、世の中に必要な事であれば頑張ってみようと思える人がいるだろ?俺の場合、ウチの親が共働きで、忙しい中、食事を取らないといけない問題があった。更に親戚に糖尿病の人がいて、遺伝的な問題もある事から栄養価のある食事をとりたいと思っていた。そして食品業界を見てみると、短期間で弁当が作れる冷凍食品モノや、栄養価のあるサプリメントまで存在する。だから仕事と栄養の整った食事を取る方法について色々助けてもらった食品業界の仕事に関心があり、将来自分もそんな良い食事を提案出来る人になりたいと思い、現在食品業界を中心に志望しております、と言ったね」
「何となくだが”働きたい”の言い方が分かった気がしたよ。ウチにも体が悪い祖母がいて、カロリー制限やら、食べ物を柔らかくしたりやら、料理には人一倍気を使ったよ。しかし介護サービスやら、介護食、またはカロリーの低い料理を提供してくれるアプリまであったから、それらの情報で結構助かった事がある。だから俺も自身もそんな祖母のように困っている人を助けられるような人になりたい!って面接で言えば、介護関連の食品業界から内定が取りやすくなるってわけか。
アピール対策をする就活生の例
「ただ1つ気になるんだが、今の話で食品業界の内定の取り方は何となく分かったけど、例えば金融やITなど他の業界を志望する場合、どうやって調べば良いのだ?」
「そうだな・・・まぁ、それは志望先のホームページを参考にって言いたいけど、志望動機について訊かれた後、『では他の同業界の会社から内定が出たらどうする?』だったり、金融だと『銀行、保険、証券の違いって分かる?』なんて訊かれる事もあるから、他業種の差別化対策もしないといけない。
その場合、よく四季報などを薦められるが、俺から言わせれば事業でどのくらい儲けたか、離職率がどのくらいかしかわからないから、正直オススメしない。どちらかと言えば俺がオススメするのはこっちだな。
ちょっと古いが、この本にはJRや全日空などの大手15業界の面接官がどのように就活生を見て採用するかどうかが書かれている。この内容を元に色々と対策を打ったよ。あとは志望先の業界で実際に働いている人のブログなどを見つけて、それでどんな苦労があって、そしてさっき俺が言った『働き甲斐』の参考にして、対策を打っていたな」
「なるほど、じゃあ、後で読んでみるよ」
「あと俺がやったもう1つの方法として、実際に働いている人と話してアピール内容を練ったよ」
「実際に働いている人ってどういう意味だよ?」
「やっぱり志望動機というのは聞いている面接官が納得しないと始まらない。だから志望動機を言って『ああ、確かに俺もあの時、この仕事やってて良かった』と相手が共感しそうな内容でないといけない。
となると志望動機というのは実際に働いている人から、今の仕事でどんな風に働き甲斐を感じるのか?そんな内容を盛り込まないといけない。だから俺の場合だけど、面接官と自由トークが出来る就活イベントに参加して、金融やIT業界の社長に質問して志望動機を作る事をしたよ」
「仮にそんな社長や働いている人に会えたとしても、具体的にどうやってそんな志望動機が作れなそうな情報を引き出すんだよ?」
「その点に関し、俺が意識が質問が3つある。
① ○○業界の仕事をして良かったと思える事って何ですか?
② それに応える為にどんなスキルを身に着ける必要がありますか?
③ その働き方に結び付く、学生の経験って一体何なのか?
仮にこの質問で、地方銀行の人に質問すると、
① 地方銀行の仕事をしていて良かったと思える事って何ですか?
地方銀行の大きな役割というのは地方の企業を金銭的な面でサポートする事なんだ。地方の企業って中小企業が多いから、どんな風にお金を使えば良いのか分からない所もあって銀行はそのサポートをしている。主に新しい機械や工場を作る上でもどのように資金運用していけば良いのか?その手の要望があって、その辺のサポートをする。だから資金運用が上手くいって、そして企業の経営を良くなった時はホント嬉しかったし、やりがいを感じたよ。
② それに応える為にどんなスキルを身に着ける必要がありますか?
まぁ、お金を貸す仕事なので、ちゃんとその企業は借りた金を返せるのか?その辺を見抜けるようにしておく必要がある。だから企業にはお金を管理する帳簿というのがあって、それを見れるようになる事が1つの点。そして今後、その企業が新しいビジネスを行う上で『このビジネスはちゃんと儲かるのか?』その新ビジネスの妥当性についても見抜く力が求められるね。
③ その働き方に結び付く、学生の経験って一体何なのか?
先ず第一に帳簿を見れるようにする為には簿記の知識が必要になってくる。だから簿記の知識があるかという事と、最近はライバルとしてデジタル通貨やクラウドファンディングが使われるようになっているから、その手の知識も詳しくあってほしいね。
という風に言ってくれたから俺は
地方銀行への志望動機
私は地域を支える仕事をしたいと思っています。その為、地方銀行のような地元企業を資金面で支える仕事に以前から関心を持っておりました。企業の中には新しいビジネスをする上で多額の資金管理や設備投資などで運営が難しくなる企業が沢山あります。私はそんな企業を支える事が出来る銀行マンになってみたいと思い、この度、○○市を支える御行を志望致しました。
と書けた。あとは俺が地方銀行で働いていけると思わせる為、ちゃんと企業がお金を返せるスキルがあるかどうか、新ビジネスに関する知識や、簿記の知識などをネットで調べて、面接で答えられるようにしたよ」
「なるほど。要は『俺はこの仕事に向いていますよ』と思わせる情報を得る為にあの3つの質問をしたんだな?」
「やはり志望動機を作る上では、その業界でどんな風にお客様や労働者が喜んでいるのか?その辺が見えないと言いづらい。だから俺は最初に尋ねる質問として『この仕事をしていて良かったと思える事はなんですか?』かと尋ねている。
そしてその後、その手の事を実現する為にはどんなスキルが必要なのか?志望先の業界で必要とされるスキルなどを引き出して、そして面接で『私は○○ができます』とアピール出来れば内定が取れる確率が上がっていく。だから志望動機を作る上ではやっぱり実際にその業界で働いていて、そして成果を上げている人からやりがいや必要なスキルについての情報を訊いた方が効果的だと思う」
「ちなみにそんな金融、または不動産やIT業界の社長と話せるイベントなんてあるのか?」
「合同説明会と検索して、その手の社長に会えるイベントに色々と参加したよ。今は人手不足で社長自ら説明会を開いたりする事も良くある。だからネットで検索してその手のイベントがあるかどうか調べてみるのも手だろう」
内定が取れない言い訳対策をする就活生の例
「なるほど、志望動機の対策については何となくだが分かった。ただ1つ俺は心配な事がある。それは『どうして未だに内定が取れてないの?』という答え方だ。俺はもう就活に何度も失敗している。だから面接ではこの手の質問をされて、結局答えられずに不採用になってしまう。だから志望動機などの対策も重要だが、内定が取れない理由における対策も求められている。この場合、どんな風に言い訳をすれば良いのだ?」
「俺の場合だけど、『始めのうちは働きたいという気持ちが湧かなかった』という言い方をしていたね」
「おいおい、そんなので通じるのかよ?」
「まぁ、訊け。この時期になって未だに内定が取れない以上、就職後にも尾を引くデメリットを言えば不採用になってしまう。だから就活の合間にその問題を克服した、とそう思わせる言い訳出ないと内定が取れない。となると一番簡単なのは、始めのうちは働く気力がなかったが、今では働きたい気持ちがある。と気持ちの変化を上げた方が無難だ」
「しかしそんなの誰でも言える言い訳だぜ?そんなんで面接官が納得するのかよ?」
「例えばこんな言い訳なんてどうだろう?
いや~、始めのうちは働きたいと思っていなかったのですが、ある日、友達から『電球磨き』という話を聞いて『君が電球を磨いてくれたおかげで暗い夜道も安心して帰れるし、親は夜でも子供に本を読ませる事が出来るから、子供は喜ぶ。君の仕事は人を笑顔にしてくれる仕事をしているんだよ』という話を聞いて、仕事って単なる金目的ではなくて、誰かの為に働く、そんなやり方もあるんだ!とそんな風に考えられるようになって、ようやく自分が働きたい仕事とは何か?と考えられるようになったんです
と働く事に対する考え方が変わったという言い方をしたね。
お前もさっき言ったけど、『何で辛いはず労働で働きたいなんて言えるんだ?』と、就活では一種の矛盾を言わないといけない面がある。だから就活生の中には本心でそれを言う事が出来ず、いつまで経っても内定が取れない人が事実上いる。
だからこの手の問題を克服する為には、働く事を単なる金稼ぎではなく、誰かの為に頑張る気持ちで働きたいと言えるようになる事が、俺ならではの解決策だと思っている。
実際、俺に『何で内定が取れないの?』と言われた場合の面接官の印象だけど
(何でこの子は内定が出ないんだ?)
⇓
(まぁ、働いた事がない学生に働きたいなんて言わせるのは難しいかもな)
⇓
(なるほど働くってそんな風に考えられるわけか!)
と話すたびに、何で俺が働きたいという気持ちが芽生えたのか?その手の共感を生ませる事に成功した」
「なるほどつまり
私は何で働きたいのか?その答えを見出せずにいて、いつまで経っても内定が出ない状態でした。しかし働くというのは、単なる金稼ぎではなく、誰かの為に働くという見方も出来ると知って、なら俺はどんな風に人の為に働きたいのだろう?と考えられるようになり、現在就活を再開しているところです。
なんて言えば良いってわけか!ただそうなってくるとその後の質問で『ではウチではどんな風に働こうと思っているの?』と質問されそうだから、結局、志望先の仕事内容について詳しくないといけない。俺はそんな役立ちそうな知識は持っていないのだが、お前はどうやってカバーしたんだ?」
「今、どんな就活生が成功しているのか?実際の成功例を知っている人からアドバイスを得て対策を練ったよ。
例えば世の中には就活生に仕事を紹介するコンサルタントサービスってモノがある。つまり今の就活生がどんな風にアピールし、そしてどんな人材を企業が求めているのか?知っている人がアドバイスしてくれるサービスがある。
だから今の自分がどんな業界に向いているのか?そして紹介してくれた企業がなぜ自分に向いているのか?その辺の相性の良さについて説明してくれるのはキャリセン就活エージェントのような就活相談サービスだ。
実際、就活生を紹介してくれて報酬を貰うビジネスをしているから、就活生の相談を無料でしてくれるし、なぜこの企業と自分が向いているのか?その理由についても説明してくれる。まぁ、その場合、自分が今までどんな事をしてきたのか?その辺の説明についてしないといけないが、多分、『この企業に就職するとこんな風に働く事になります』という話になって、その働き方に関心があるかどうか確認してくれる事をしてくるだろう。
就活って言うのは自分が今までやってきた事も大事だが、今、就職する企業でどうやって成果をあげるべきなのか?その辺の未来の話が出来ないと成功しない。だから実際にどんな人材を求めていて、なぜその人材を欲しているのか?確認する事が出来るエージェントと相談して、自分の志望先を決めるのも1つの手だと思うぞ。
ブラック企業対策をする就活生の例
「なるほど、お前のアドバイスはとても役に立った。ただ気になる点があるんだけどよ。その無料で就職先を教えてくれるイベントって怪しくないのか?人が集まらなくて適当にイベントを開いて無条件で採用するブラック企業を紹介されそうで怖いんだけど?」
「そんな事を言うのなら、お前はこれからどうやってブラックではない会社を見分けていくつもりなんだ?
もう就活は後半。もう大手の採用は締め切っているし、残りは中小企業という事になる。となれば当然ブラック企業は混ざっているし、大手のように詳しい働き方を述べていない所も多いから、ある意味、勘で優良企業を見つける事になる。お前はそんなやり方で就職活動を続けていくつもりなのか?」
「本当にないのか?ブラック企業を見分ける方法なんて?」
「俺個人の考え方だけど、志望先の企業に主力商品があるかどうかでブラック企業でないかどうかを見ているね」
「何で主力商品を見てブラック企業なのかを判断出来るんだよ?」
「そもそもブラックと言うのは、社員に払うべき人件費を払わない企業、例えばサービス残業させてタダ働きさせたり、罰金や自爆営業で社員の給料を巻き上げようとしてくる。つまり人件費削減による経営を行っているのが特徴だ。
しかし主力商品がある企業だと、その商品を売れば売るほど会社の利益になるから、人件費削減というよりかは、社員のやる気に繋がるような経営が出来る。というより売れる商品がなければやる気を起こす為の資金を持つのは難しいというのが俺の見解だ。
だから志望先の企業のホームページなどを見て、主力商品があるかどうか調べ、そして出来ればその商品の評判などを調べて、どのくらい需要があるかどうか調べるね」
「なるほど!では早速売れている商品を持っている企業を探すか!!」
「そんな簡単な話ではないぞ。売れる商品があるって事はライバル企業がその商品を真似てくる事だってある。つまり売れる商品があっても長い間安定してビジネスが出来るとは限らないってわけさ」
「って事は主力商品があるからって、ホワイトかブラックかなどを判断するのは俺には出来ねぇって事じゃないか!!じゃあ、一体どうしたらいいんだよ!?」
「俺がやった別の方法として面接官と話していて何となく分かる事がある。例えばブラック企業の場合、休みや教育に対する考え方が欠如している場合がある。
例えば「憧れの先輩はいますか?」と質問すると、社長や役員の話しかしない場合もある。ブラック企業だと離職率が高い為、目上の先輩が直ぐに辞める事から憧れの先輩がいなくて、逆に長年居座っている社長や役員の話しか出てこない場合が多い。
他にも商品の魅力について訊くと「お客様目線」や「真摯に対応」と精神論ばかり言って、具体的な例を言わないのも危険だ。正直根性論でやっている印象が強くて、試しに新人の研修でそれをどうやって教えているのですか?と訊くと、何故かずっと考え込んだままだったり、ウチは研修なんて無いよと言って、まぁ、自分で何とかするしかないと言ってくる。
だから相手に不快に感じさせないように休みや教育の価値観を訊く事がブラックを見極める1つの手だと俺は思っている」
「何となくだが分かったよ。要は主力商品があって、その企業の説明会に参加して、社員に休みや教育に関する質問をしてブラックかどうかを見極めれば良いのだな?」
「まぁ、そうなんだけど、闇雲に企業を探すのであれば、就活相談サービスを受けた方が案外、マシかもしれんぞ?」
「何でマシなんだよ?」
「何故なら就活相談サービスから紹介される企業って言うのは極力、就活生が長く働き続ける企業を中心に紹介してくれる仕組みになっている。
この就活相談サービスの収益って言うのは、学生を企業に紹介した紹介料で報酬を貰う仕組みになっている。つまりお前がそのエージェントから紹介された企業に就職すれば『良い人材が見つかった。だからお礼として給与3か月分の金額60万を払うよ』とそんな流れでエージェントは金を稼ぐ事が出来る」
「なるほど、俺のような人材でも就職出来る企業を紹介してくれるってわけか。いい事聞いたぜ。ただよ、って事は直ぐに人を採用するのようなブラック企業であれば、エージェントは俺のような無い内定の人間をどんどん紹介しまくって儲けられるじゃねえか。逆に俺を悪い企業に紹介されるリスクってもんがあるんじゃないか?」
「ところがこの報酬システムには返金規定がある。つまり仮にお前に紹介されたのがブラック企業であればお前は直ぐにその会社を辞めるよな?このマッチングビジネスっていうのは、直ぐ辞めるような人材を紹介された場合、ペナルティとして報酬の何割かを返さないといけないシステムになっている。
つまりお前が仮に1ヶ月以内に会社を辞めれば『お前が紹介した奴が1ヶ月以内で辞めてしまった。だから返金規定により全額60万返済してもらうか!』と言って報酬全てを返却しなければならない。そしてそれが1ヶ月ではなく、3ヶ月以上であれば全額じゃなくて、9割の54万。1年以上でれば7割の42万返済される仕組みになっていて、3年以上続けてようやく全額返済を免除されるようになる。
つまりそれだけ長くお前が働いてくれないとエージェントは稼げないから、なるべく長続きしそうな企業を紹介しないと儲からない。これは学生からすれば長く働ける企業を紹介してくれるのと同じ意味で、これから新しく志望先を探すお前からすれば、こっちの方が長く続けられる企業に入れる確率が高いんじゃないかと思ったわけよ」
という話を聞いたので、試しにエージェントサービスを受けてみる事にした。確かにあいつの言う通り、無料で相談してくれて、何の経験も積んでいなかった俺だが、紹介された企業ではこんな働き方をするので関心がありますか?という流れになって、どんな風に働けば良いのかイメージする事が出来るようになった。
最終的には1か月後に内定を取る事になったのだが、まぁ、自分が如何に的外れな就活をしていたのかが良く分かった。
まぁ、内定が取れた事で安心し、これから人生最後の学生生活を送ろうと思う。早く終わった分、それだけ遊ぶ時間が増えるわけだから、早期内定を獲得出来るよう、今の就活の成功例を知っている人から相談にのった方が手っ取り早いと俺は思うぞ。