「スポーツ観戦を面接でアピールする場合、どのように語るべきか?」
「履歴書の趣味欄にスポーツ観戦って書くとどうなる?」
「趣味がスポーツ観戦だと就活で言っても良いのか?単なる遊びだと面接官に思われないか?」
就職活動において履歴書の趣味欄にスポーツ観戦を記載する就活生はいると思います。
事実、私のところにも多くの就活生が趣味欄にスポーツ観戦を書いた結果、面接官から「他にアピールするものがないのか?」や「ただ大谷翔平が活躍している事を誇張しているのでは?」などと思われてしまい、正しいアピールが出来なければコミュニケーションの下手な就活生だと見られてしまうと相談が来ます。
この手の趣味に関するトークはビジネスにおいてアイスブレイク、または共通の趣味を持つ事で親睦を深めるなど人間関係において大きなプラスになる方法があり、面接でそれを語れれば内定に大きく近づきます。
その為、たかがスポーツ観戦ではありますが、ビジネスと結びつける事で、単なる遊びをビジネスとして使える武器のように面接官に感じさせ、内定に近づける就活生もいます。
では具体的にどうやって趣味でしかないスポーツ観戦を面接でアピールすれば内定が取りやすくなるのか?ここではそんな実例を紹介したいと思います。
趣味欄に「スポーツ観戦」と書いた場合の面接戦略
趣味をスポーツ観戦として書く場合、例えば野球の知識や特定の選手がなぜ有名選手になれたのか?そんなスポーツ知識や成長モデルについて提示しないといけない場面があります。
しかし面接で

「それがウチの仕事でどんな風に役立つの?」
と、スポーツ観戦の利便性について語ってほしいと言ってくる酷い面接官もいます。
そんな人と会った場合に備えてスポーツ観戦をどのようにビジネスと結び付ければ良いのかと相談してくる就活生がいるので、俺の場合、以下のような事を言って乗り越えるようアドバイスしています。
- リレーションシップ構築
- スポーツマネジメントの知識を披露
- スポーツ精神論 or 自己管理能力
スポーツ観戦の趣味でビジネスパートナー構築の重要性を語る就活生
まずスポーツ観戦は確かに1つの趣味でしかないのですが、そのスポーツ観戦がビジネスとして使われる場面があります。
その1つが「リレーションシップ構築」です。
このリレーションシップ構築というのは、ビジネスにおいては取引相手を見つけて関係を深める必要があるのですが、ただ商品を紹介しても売れないのが現実であり、何かしら相手との共通の話題を見つけ、親睦を深める事を時には必要とされます。
その為、スポーツ観戦を例に親睦を深める事が出来た事例をいくつか知っていれば、それを実際に現場で使う事が出来る就活生と面接官は見てくれる可能性があります。
例えば大手メガバンクより内定を貰った就活生は以下のように語っていた。

面接での私のアピールポイントとして、以前アルバイトしていた居酒屋での経験をお話しします。
その居酒屋では店長が銀行員からの融資の提案を受けていましたが、営業電話だといつも店長は断っていました。
しかし、ある日、店長が銀行員と一緒にサッカーの試合を観戦する機会があり、スポーツという共通の趣味を通じて、自然と距離が縮まり、融資の提案をこの人から受ける事を決めたようです。
この経験から、店長は銀行員をただの「売り手」としてではなく、ビジネスパートナーとしての価値を見いだし、居酒屋はその銀行員とローン契約を結び、その資金で店舗の改装とサービスの向上が行われ、売上が大幅に向上しました。
その光景をバイトを通じて見ていた私ですが、この経験から学んだ事は人間関係の構築は営業電話も有効ですが、共通の興味を共有するのも有効だと実感した事です。
私もこの銀行員のようにスポーツ観戦をただの趣味としてではなく、交流を広める為の1つのスキルとして活用出来るよう頑張りたいと思います。
などスポーツ観戦を親睦を深める1つの手段としてアピールしていました。
スポーツを通してのビジネス的なアプローチは様々な場面で使われる事があります。
上記の金融業界におけるアプローチは他にも大学内のスポーツ施設やスポーツイベントのスポンサーとなり、イベント期間中に学生専用の銀行口座、クレジットカード、学生向けローンを紹介する事もしています。
なぜスポーツイベントなのか?
その理由として金融業界が販売している商品は口座や学生ローンなど購入するにはハードルが高く、家族と一緒に判断した方が良い代物であるという事と、スポーツイベントは学生、教職員、卒業生、地域コミュニティを一堂に集め、高いエモーショナルエンゲージメントを生み出す事で契約に結びつけやすくします。
上記のは金融業界でしたが、教育業界では長期間勉強するオンライントレーニングコースや、不動産業界においては学生が暮らす寮などもあり、各業界は手を出すには心理的なハードルが高い商品をスポーツ観戦を通した紹介したりします。
知名度の高い例として、2006年、孫正義氏はVodafone日本法人を買収する際、孫正義氏は重要な交渉の場をプロ野球チーム、福岡ソフトバンクホークスの試合観戦に設定しました。このリラックスした環境での観戦が、最終的にVodafoneとの間での合意形成を促進させた背景があるので、この手の重要な局面において、自分もスポーツ観戦などでリラックスした環境で契約に結び付けるなど小ネタとして言えれば良いかもしれません。
スポーツ観戦で培った経験で志望先の業務をアピールする就活生
上記のようにスポーツ観戦の趣味を就活でアピールしたいのであれば、スポーツマネジメントの1種であるリレーションシップ構築をアピールするのも手です。
だからこそ就活生の中にはスポーツ観戦を通して、ビジネスで役立ちそうなスポーツマネジメントのネタを前面に出してアピールなようを練った方が良いと思いますし、スポーツマネジメントにはリレーションシップ構築以外にもマーチャンダイジング、メディア権販売、イベントマネジメント、コミュニティエンゲージメントなどがありますので、その手のネタの参考例を提示しようと思います。
スポーツイベントでビール販売の課題を正しくアピールする就活生
さっきの例は金融業界でしたがスポーツ観戦を趣味にしている就活生の中にはスポーツイベントでよく配られるビールなどを目にし、大手ビールメーカーを志望する人がいます。
この手のスポーツ観戦を趣味としてアピールする場合、スポーツイベントでビールを販売する場合、どのような事に気を付けないといけないのか?あたかも自分がスポーツイベントの責任者として必要な知識を持っているかのように語れると良いでしょう。
具体例としては

私がスポーツイベントでビールメーカーの人が頑張っていたと思われる点は以下の3つです。
- 法規制の厳格な遵守
- スポーツイベントでのアルコール販売を行う場合、未成年者への販売防止や公共の場での飲酒規制への配慮が必要だと感じました。ビールメーカーの責任者と思わしき人は販売スタッフに対して未成年の確認や、実際にイベントを見回りし、注意を促すなどのトレーニングを積んでいました。
- 健康的なブランドイメージの維持
- 「責任ある飲酒」を推進するキャンペーンを積極的に訴えていた所も見ました。アルコールブランドを掲げる以上、スポーツイベントでアルコールを販売するだけではブランドイメージを維持するのは難しく、健康と活動的なライフスタイルなどポジティブなイメージを訴える必要があると感じました。
- 競合他社との明確な差別化
- スポーツイベントには多くの企業が参加し、大手ビールメーカーもライバルと差別化する為に独自戦略を取っていました。具体的には特設ビアガーデンの設置、限定フレーバーの提供、イベント限定グッズの販売が印象的でした。その為、ライバルとの競争に勝ち抜く為には差別化戦略など、独自のブランドや体験を消費者に提供しないといけないと感じました。
などスポーツイベントに限らず、ブランドイメージというのは正しいビジネススタイルをアピールし、信頼性を上げる、健康面など配慮して魅力度を上げる、差別化を図り印象に残りやすくするなどの方法があり、それを目的に行っています。
だから先ほどのビールメーカーのような小売業の場合、もしあなたが上司より「スポーツイベントに参加してブランド力を上げてくれ」と頼まれた場合、スポーツイベントでの体験をベースに商品をどのように販売しPRすべきか?そしてどのように魅力度や印象に残りやすくするか?その立ち回り方をイメージ出来る人材だと面接で感じさせるように言えれば良いかと思われます。
スポーツイベントを通じて自動車メーカーやIT企業の業務を理解し、適切にアピールする就活生
先の例は小売り向けでしたが、志望先の中には消費者向けではなく、自動車やITなど法人向けの企業にも応募する事があると思います。
その場合、一般消費者ではなく、企業向けにPRをすべき事も心得ておく必要がありますので、今度はスポーツ観戦を趣味にしている就活生が仮に自動車メーカーやIT企業などBtoB企業を志望する場合、どのようにブランド力を強化すれば良いのか?そのアピール例を紹介したいと思います。
- 技術イノベーションの展示: 自動車メーカーの場合、例えばマラソン大会においてランナーの近くで自動車を走らせ、電気自動車の性能や騒音対策で商品の認知度を上げるなど、電動車や自動運転技術のデモンストレーション、ならびに消費者に対する印象の良さなどを企業向けにアピールしています。
- 持続可能な運営の強調: 環境への配慮は自動車業界において重要なトピックです。スポーツイベントを通じて、企業がどのように持続可能性を重視しているか、例えばCO2排出量を削減するための取り組みやリサイクル可能な材料の使用を前面に出すことで、企業の環境に対する責任感をアピールします。
〇IT企業のブランド戦略例
- データ駆動型のイベント運営: IT企業の場合、データとその活用が鍵となります。スポーツイベントの参加者データを収集・分析し、カスタマイズされたエンゲージメント戦略を見せる事で、自社のITソリューションが如何に企業運営の効率化や収益化に結び付くのかイメージできるようにアピールしています。
- セキュリティの重要性の強調: 法人向けの場合、顧客の情報を守るセキュリティを意識した需要もあります。その為、スポーツイベントにおいてはテロ対策、ならびに監視システムなどサイバーセキュリティ対策を厳格に行う事を強調しています。安全なネットワーク環境の構築、データ保護法規の遵守など、ITセキュリティの高い水準を保つことで、企業がどのように顧客とそのデータを保護しているかをアピールします。
このようにスポーツイベントを通じて、どのように自社のブランド力を上げれば良いのか?1つでも一例を知っていると面接でアピールすべきネタに困る事が減ります。
その為、もし面接でスポーツ観戦の趣味を語るのであれば、

「折角、スポーツ観戦を趣味としているので、そのスポーツ観戦をどのような企業が支え、そして自分もその一人としてどのようにブランド力を広げれば良いのか?後世に伝えられるよう成長出来ればと思っています」
とスポーツイベントを通じて、どのように自社のブランド力を上げればよいのか?今後、入社後のブランド力を築く上でのベースとなる経験がある事を面接で言えれば良いでしょう。
スポーツ観戦の趣味と仕事との両立についてアピールする就活生
ただ趣味について語る上で意識しないといけないのは

(あまりにも趣味に夢中になっているな?仕事に支障が出ないかな?)
と、仕事中でも趣味に夢中になって問題を起こすのでは?と考えてしまう面接官がいます。
事実、大谷翔平の翻訳を務めていた水原一平がギャンブル依存症でお金を使い込んでいた事件が原因で、スポーツ観戦による熱量をどのように抑制するのか?自己管理能力の高さを面接で見てみたいと考えてしまう面接官が結構います。
事実、就活生の中には上記のようにスポーツの知識やスポーツマネジメントの知識について披露するあまり

(こいつ、スポーツの事ばかり語っているな。もしかしたら入社後、顧客にも仕事じゃなくてスポーツの話ばかりして困らせるのでは?)
と、折角のスポーツの知識がマイナス評価につながる場合があります。
事実、新卒の就活生の中には入社後、スポーツ観戦が原因で仕事に支障が出る人が結構います。
ケース1:スポーツ観戦が原因で寝不足に
新卒就活生の中には海外の野球中継を見る為に、朝4時に起床したり、また夜遅くまで起きるなど寝る時間帯が定まっていない人がいます。その結果、朝早く重要な会議がある時に起きれないなど睡眠障害によるトラブルを起こし、迷惑をかけるのでは?と警戒されてしまいます。
ケース2:チームの連敗が原因でチームとの連携が疎かになる
新卒就活生の中には野球やサッカーなどチームの勝敗で翌日の業務の態度を変える人がいます。例えばチームが勝っていれば機嫌よく仕事を引き受けるのに対し、チームが負けていると仕事を投げやりで対応する人がいます。これだといくらパフォーマンスが良くても周囲の人を感情で振り回されたり、仕事をふる人からするとちゃんと仕事をしてくれるのか完全に信用出来なくなる為、チームでのパフォーマンス低下に繋がると警戒される可能性があります。
このようにタイムマネジメントやストレスマネジメントが出来ていないと業務に支障が出る為、良い大学を出ていたとしても不採用になってしまうケースがあります。
その為、スポーツ観戦を趣味として面接で語る場合、チームの勝敗で感情があらわになったり、またスポーツ観戦に夢中になるあまり「寝不足になった事がある」など面接官が警戒せざる得ない事象をうっかり話してしまう場合がありますので、自己管理の高さをうかがわせる話し方を心得た方が良いでしょう。
一例として以下のような言い方を心得た方が良いでしょう。

スポーツ観戦に夢中になるあまり、周囲が見えなくなるリスクがあるので、「試験前や就活の時は試合のハイライトを見るだけに留めています」「チームが負けても次は勝ってくれるだろう、と期待します」
など時間管理や感情コントロールが出来ている、と感じさせる言い方を心得ておいた方が良いでしょう。