税理士試験に失敗しているのに民間企業から内定が取れ、就職出来る人ってどんな人?

 

『税理士試験に失敗。民間就職に切り替えたいがやり方が分からない』

『税理士試験に不合格になった。諦めたいが人生終わってしまう』

『税理士試験に落ちた。その後も受からないので挫折して断念した』

 

 など税理士になる事を目指したが、試験に失敗してしまった為、職を得る為に民間就職を始める人はいると思います。しかし民間に就職する事は考えていなかった為、どのように就活をすれば良いのか分からないと思われます。

 

 民間企業の就職活動では学生時代に頑張った事以外に、自己PRと、頑張った事を2つをアピールしなければなりません。これにより『試験勉強しかやってこなかった俺がどうやって2つもアピール内容を用意すれば良いのだ!』とアピールするモノが無くて諦める人もいると思われます。

 

 しかし世の中には同じ条件下でありながら大手や優良企業から内定を取る就活生が存在します。その人達は具体的にどのようにアピールしているのか?

 

 ここでは実際に税理士を目指したが試験に落ちてしまい、民間就職から内定を取った先輩と相談しながら、税理士試験に失敗した後でも内定を取る方法について説明したいと思います。

 

 

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税理士試験に失敗した後はどのように民間企業の就活をしないといけないのか?

 

「先輩、お久しぶりです。実は私、このあいだ税理士試験に受けたんですが不合格になってしまいました。本来であれば来年もまた税理士試験に挑むべきなのでしょうが、家庭の事情で断念せざるをえない状況にあります。その為、民間企業への就職活動へと切り替えたいのですが、具体的にどんな事をしないといけないのでしょうか?

 

「これから民間企業への就職活動を始めるのであれば、面接対策が必要だ。民間企業への就職活動は税理士試験とは違い、面接が3回ほどある。だから如何に面接官との受け答えをうまくこなすかが鍵となってくる。だからこれから就職活動を始めるのであれば面接官がどんな質問をして、そしてどんな風に答えれば良いのか?想定問答が出来るようになるまで面接対策をするべきだと思うな」

 

「では先輩の場合、具体的に面接ではどんな質問をされたのでしょうか?」

 

「俺の経験上、1番よく訊かれたのは『どうして税理士試験に落ちたの?』だった。

 

 まぁ、当然だよな。就職をすると、その後も資格を取らないといけない。特にIT、建築、金融系ならなおさらだ。だから業務の傍ら『ちゃんとこの子は資格を取る事が出来るのだろうか?』と確かめたくなるだろう。だから当然税理士試験に失敗した原因について探りにくるだろうから『今回は失敗しましたが、就職後はちゃんと資格を取る事が出来ます』と思わせる言い方を用意しておくべきだ。

 

 そして他に訊かれた印象に残る質問としては『どうして税理士になろうと思ったの?』という質問だ。就活生の中には『資格を取れば就職に有利になる』とか『安泰・給料が高そう』など給料や待遇目的で資格を取る輩がいる。こういう輩って資格マニアと言って資格を取る事を目的にし、そして取得後にどのように活かせば良いのか分からないタイプである。そして中には『君、この資格取っていないの?』と見下す人もいるから、ちゃんと正しき目的をもって税理士になろうとしたのか?その人間性を確かめる為に志望動機を訊いてくる」

 

「確かに税理士が安泰で給料が高いなんて、IT化が進んでいる今のご時世、昔話なのに未だに信じている人がいますからね。優秀な人材かどうかを見極める上で、ちゃんと税理士の仕事を理解しているのか?確かめるように民間就職では行われているんですね」

 

「そうなんだが、ややこしいのは仮に立派な志望動機を用意していたとしても『そんなに税理士になりたいのであれば、どうしてバイトしてでも留年して、そして来期再チャレンジしないの?』と訊いてくる。だからこの手の質問をされた場合、税理士を目指した立派な志望動機を語りつつ、民間企業に志望するという両立した志望動機を言わないといけない。でないと実力があっても早期退職するリスクがあると見られてしまう」

 

「?・・・何で実力があっても早期退職するリスクがあるって話になるんですか?」

 

「分かりやすく言えば、仮に民間企業に就職しても仕事に魅力を感じなければ『仕事の傍ら、また税理士を目指して早期退職するかもしれない』って思われる。民間企業の就職活動って採用するだけで100万、そして使える人材に育て上げるのに3年と1500万円かかると言われているから、早期退職する事になると、折角の人材投資が無駄になる。だから民間企業から内定を取る為には、税理士への志望動機を壊さずに、かつ民間企業も志望出来る言い方を心得ないといけない」

 

「となりますと今までの話をまとめますと

民間企業に就職する為には

・ 税理士試験に失敗した立派な言い訳を用意しないといけない

・ 税理士への志望動機と民間企業への志望動機を両立させないといけない

 

 という事でしょうか?」

 

「その2つも重要なんだがあと大事なのは民間企業の就活って学生時代に頑張った事、2つ分用意しないといけないんだ。税理士の不合格者がその後の民間企業に入るのに失敗する理由として『学生時代はずっと試験勉強ばっかだった。あとアピール出来るのは生活費を稼ぐ為のバイトしかない。2つ分なんてとても用意出来ない』という理由だ。

 

 だから税理士試験に落ちた後に民間企業から内定を取る事は難しいとされ、これら3つの課題をクリアしない限り、民間企業から内定を取るのは難しいと考えた方が良い」

 

 

税理士試験に落ちた人でもなぜ民間企業は採用してくれるのか?

 

「先輩、これから民間企業への就職活動を行う上で、参考となるご意見ありがとうございます。ただ1つ気になる事があります。本来、人材採用というのは優秀な人材を採用するのが目的だと思っています。ですので税理士試験に落ちた私は優秀な人材ではないとして応募しても受からないと思うのですが、その点はどうなのでしょうか?」

 

「お前は大きな勘違いをしているぞ。確かに税理士試験に落ちた意味ではマイナスの印象を感じさせるだろう。しかしこの時期で考えると、お前は比較的、内定を取りやすい立場にいる

 

 なぜならこの時期になっても内定が取れない人というのは試験に失敗した人を除いて

① コミュニケーション能力が低い

② 遊んでばかりでアピール出来るモノが無い

③ ケガや病気で就活に参加するのが遅れた

④ 就活資金が足りなくてバイトして貯まったので今から参加した

 

 のせいぜい4種類に分けられる。③と④は比較的許容の範囲だがこれは明らかに少数で、大半の人は①か②のいずれかになる。となるとこの就活生の場合、厄介な質問として『どうしてこの時期になっても内定が取れないの?』がある。これを答えるのは中々難しく、一方お前は試験に落ちたのだから『この時期に内定がないのは当たり前』と思ってくれる部類だ。

 

 他にも『試験に落ちたショックで立ち直れなかったし、また来年再チャレンジするか、または民間就職するか迷っていたので、今から始めています』と、しばらくブランクが空いていたとしても許される。もっと言えば税理士試験を受けようと思った以上、税理士試験に受かる自信がある就活生と前向きに見てくれる企業もあるわけだから、この時期になっても内定が取れない学生の中でお前は比較的悪い印象を抱かない部類に入ると俺は思っているぞ」

 

税理士試験に失敗した悪い印象をどのように払拭すれば良いのか?

 

「先輩、落ち込んで暫くふさぎ込んでいた私に参考となる情報ありがとうございます。ただやはり先ほどの話していただいた3つの課題を克服しない限り、内定取得は難しいと思います。恐れ入りますが、先輩は一体どうやって試験に失敗した悪い印象を無くさせたのでしょうか?」

 

「一番良い方法は『学生時代では出来なかったが、社会人になれば問題を解決出来る理由』を述べられれば良いと思う。俺の場合だが、

私は税理士になる事を目標に勉強をしてきましたが、家庭は裕福な方ではなかった為、同じ参考書を使いまわして勉強していました。知り合いの先生からは『この参考書をマスターすれば大丈夫』と言われていたのですが、今回の結果を受け、もっと様々な資材を利用出来ればと思いました。

私の同級生は税理士試験に合格する為に塾や有料動画アプリを利用し、専門家の意見を踏まえながら覚えていました。事実、その先生から覚えやすい計算方法などを提示しており、私自身、お金があれば・・・と何度も思いました。

その為、今回の試験は失敗しましたが、社会人となりサラリーマンになれば一定の収入を得られる為、それを元に有料アプリなどを使用し、御社の仕事で必要な資格を取得し、改めて資格取得に励みたいと思っております

 

 学生時代にはお金がなかったが、御社に就職すればその問題が解決出来ると、試験に失敗した原因は採用するだけで解決出来ます、と思わせる内容が良い。

 

 くれぐれも『運が悪かった』『試験の問題が難しすぎる』など自分の非を認めない素振りは見せない方が良い。なぜなら資格試験は合格しなければ評価されないし、それはビジネス界でも同様だ。利益やノルマを達成出来なければ社会人として評価されないし、なのに『運がない』など言い訳する素振りを見せれば『この子は社会人になっても言い訳ばかりする人なのかな?』と信用出来ない人間として見られてしまう。

 

 だからこそ試験に落ちた理由としては『自分の力不足でした』と自分の非を最初に認め、その後『自分一人でやってしまったのが全ての原因』と、自分の頭の中で判断していたのが失敗の原因だと言って、今後の対策として、有料動画アプリや有料のメンターを利用して、自分の頭の中だけで考えず、大勢の人の意見を取り込みながら次の資格取得を目指したいと思っております、と答えれば良い。

 

 

税理士の受験生でも言える民間企業への志望動機とは?

 

「なるほど資格試験に失敗した言い訳というのはそうやって悪い印象をなくしていくんですね。となりますと次は志望動機についてですが、先輩はどうやって民間企業の人達が納得する志望動機を作れたのでしょうか?

 

「その答えを言う上で先ず立派な志望動機の作り方について説明させてくれ。志望動機を作る上では3人のレンガ職人という話をしているのだが、ある日、大聖堂を作ろうとしている3人のレンガ職人がいて、一人は『お金を稼ぐ為に働いている』と言って、もう一人は『家族を養う為に働いている』と言っていた。どれも良く聞く例だな。しかし3人目は『偉大な大聖堂を作っているんだ。これで多くの信者の拠り所になる。俺はそんな素晴らしい仕事をしているんだ』とこの仕事に誇りを持っている返答をした。

 

 このように仕事というのはお金を稼ぐ為でなく、何かしらの社会問題を解決してそのお礼としてお金を貰う互恵関係のスタイルを水面下では行われている。だから志望動機を言う上ではなぜこの仕事をしたいの?と誇りに思えるような言い方を探らないといけない。

 

 そして一方でお前は税理士を目指した立場だ。となると税理士を目指して志半ばで諦めたが、この思いを民間企業で実現するよう頑張ろうと言えるようにならないといけない。だから俺が言った例だが

私はもともと税理士になって節税対策や確定申告など税務的なサポートを行いたいと思っておりました。ただ今回、残念な結果に終わりました。しかし民間企業でも同様な事が出来るのではないかと思い、事実、御社では○○をしている事から、○○が出来るのではないかと思い、この度、志望しました。

 

 という風に答えたね。税理士って節税対策や確定申告などの業務を請け負うから、それらの作業を行っている金融やITが1つの候補になってくる。実際、さっきの例では○○をぼかしていたが、銀行の場合、『企業に対し、資金的なサポートをしており、節税対策や企業の財務体制を支援する意味でもお手伝いが出来るのではないかと思い、志望しました』と言ったり、証券の場合、株などを使ってお客さんの資産を増やす仕事をしている事から、こちらでも資金的なサポートが出来るとアピールした。

 

 ちなみにIT業界の場合、ITスキルは持っていないが『最初はSESとして働き、そして将来健全なシステム作りに携われるエンジニアになって社会を資金的にサポート出来る人になりたいと思っております』とアピールした。このSESというのはシステムエンジニアサポートと言ってIT未経験の立場でも先輩社員の指導の下、システム開発を進めるスタイルになっているから、『先輩達の指導を受けながら立派なエンジニアになります』と言えれば良い」

 

「先輩、色々と各業界でどのようにアピールすれば良いのか教えていただけるのはありがたいのですが、IT業界ってITスキルのない私にも入れる余地があるのでしょうか?

 

「さっきも言ったがSESって最初は先輩社員が作ったシステムが正しく動くかどうか確かめるテスト業務から始めるんだ。つまり俺達が見ているこのサイトが正しく動くかどうか操作するだけの作業を最初にするから、その際にエラーなどを見つけて『ここはこうやって直すんだよ』と教わりながらプログラミングスキルを磨いていく。まぁ、1年くらいかけてスキルを磨いていけば良い。プログラミングスクールの場合、1か月である程度Webサイトを立ち上げられるまで身に着けられるから、税理士試験に挑んで合格出来ると思える程、数字に強い自負があれば、そのくらい出来ると俺は思っている。

 

 またスキルを身に着ける点で自信がないのであれば、ITソフトを売る営業マンとして働くのも良いと思う。今の時代、リモートワークの登場によって海外の会社と共同して取引をしている中小企業が増えている。だから関連会社との連結処理、海外子会社の税務対応を中心に扱ってIT商品というものがあるから、税務の知識を生かして『このソフトウェアがあれば、税理士に頼むよりこのくらい安く、そしてこのくらい早く仕上げる事が出来ます』とアプローチ出来るだろ?税務の知識や計算の仕方を心得ていればどれだけ早く正確に出来るか説明出来るしな。

 

 お前がどういう目的で税理士を目指したのか知らないが、税理士の役割は何も税理士だけの特権ではない。今の時代、ITの普及により税理士関連の業務も人がやるより速く、正確に出来るようになっている。IT企業に就職し、健全な納税システムの実現に貢献したいというのも良い。または税制改正が起こる度に納税の仕組みが変わる為、時代の変化に合わせて最適な提案が出来るようなコンサルティング営業として働きたいと言うのも良し。運が良ければ『税理士の資格を取ってくれ』と社長から言われて、仕事の傍ら、税理士の勉強が出来るかもしれない。ある意味、一石二鳥だから、民間企業に就職するのも悪くない選択だと思うぞ。

 

 ただしどの企業を志望する上でも気を付けて欲しい事なのだが、間違っても『御社の経理部の仕事に携わりたいです』と言ってはいけない。この言い方をすると『では営業の仕事はしたくないの?』と言われるし、確かに企業は必ず納税するが、そんなのは本当の税理士か、税のパッケージソフトに任せた方が良くて試験に失敗した人がやるモノではない。だから『税の知識はあくまで手段で、その知識を元にこんな事を実現してみたいと思い、それが出来るのは御社なのではないかと思い、この度志望しました』という前提で志望出来る企業に応募した方が良い」

 

税理士試験に失敗し、アピール内容が2つもない場合どうすれば良いのか?

 

「先輩、試験に失敗した場合の志望動機の書き方について参考となる内容ありがとうございます。これを機に税理士の仕事が民間企業で今、どんな風に役立っているか調べた上で更に良い内容を作りたいと思います。ただもう1つの懸念点として実は先輩が仰った通り、私も学生時代に頑張った事が試験勉強とバイトの2つしかありません。そして民間企業でアピールしないといけない内容が2つ以上必要である以上、何とかしないといけません。ですのでアピール内容を2つ分用意出来ない私はどうしたら良いのでしょうか?

 

「となると比較的にアピールしやすい卒論かゼミ活動のいずれかをアピールした方が良い。お前は先ほど税理士の仕事が民間企業でどんな風に活用されているのか調べると言ったが、正にこの卒論やゼミ活動はその調査の一役を買う活動と言っても過言ではない。

 

 実際、俺もアピール内容を作る為に情報収集を行ったのだが『ついでに卒論で調べている事にして、2つ目のアピール内容に出来ないか?』と思い調べたんだ。すると今の時代、個人で会社を購入するM&A事業が増えているから、企業価値を算出する必要があるし、相続税や譲渡手続きに関して詳しくなる必要がある。

 

 更に日本の場合、年金が将来貰えない、老後2000万円問題、下流老人の影響で『老後は自分で稼げるようにならないとダメだ』と副業を行う人が増えている。副業の所得が20万円を超えると確定申告が必要だし、源泉徴収された税金の還付させる節税知識も必要になってくる。もしかしたらコンサル業務を行う際に役立つかもしれないし、その手のパッケージを販売している営業マンとして働ける事も出来るかもしれないが、市場調査や税法などを調べて『どうして知っているの?』なんて面接官に言わせたら評価が良くなる。

 

 正直、卒業まで時間がないから、就職活動を行いながら内定を取る為には学業の両立も必要になってくる。だからアピール内容を練る上で本当に卒論を作ったりして、短い時間で成果をあげる方法を取っておいた方が良いと思うぞ」

 

税理士試験に落ちた後、直ぐにやるべき事

「先輩、至らぬこの身に重ね重ねご厚情ありがとうございます。ただこれから就職活動を行おうと思っているので、オススメの就活サイトがもし何があれば教えていただけないでしょうか?」

 

「そうだなぁ、これから就活を行うのであればリクナビやマイナビも良いかもしれないが、それだと採用する気が所に応募するリスクがある。この手の大手就活サイトって採用人数を達しても求人票の掲載を取りやめない企業がいるから、不採用確実の所に応募して時間や金などを無駄にする就活生がいるんだ。

 

 だからこの時期になってもお前を採用したいと思える企業を見つけ出さないといけない。その為にも俺はお前にOfferBoxのようなスカウト型就活サイトを勧めようと思う。

 

 このスカウト型就活サイトというのはリクナビやマイナビとは違い、自分が事前に載せたプロフィールを見た企業がこちらに声をかけてくれるタイプの就活サイトになっている。だから仮に試験に落ちた学生だからとか、低学歴・女性など学歴や性別で差別される被害を避ける事が出来る。またこの時期になっても自分を採用しようとしてくれる企業が見つかるわけだから探す手間も省ける。また一番良いのはどうして自分を採用しようと思ったのか?訊く事が出来る点にある。

 

 この『どうして自分を?』と訊けるのはかなり大きい。なぜならさっき俺が話した金融系やIT系の内容って実際に俺が就活して来た時に企業側が話してきた内容なんだ。要は税理士になろうとしたわけなんだから、数字に強いだろうし、資金的なサポートをしたいのかもしれない。また同期に税理士の知り合いもいるかもしれないから、各方面の分野に強い人達とつながりを持っているかもしれないなど、どうして自分を採用候補として見てきたのか分かるようになる。

 

 事実、俺の場合、『PC持っている?』とIT企業の人達から言われてITリテラシーがあるかどうか確認してきたり、金融業界からは『銀行の場合、就職後も色々な資格を取らないといけないのだけど、仕事で勉強出来る時間帯が限られている中、どうやって資格の勉強をするの?』など様々な質問をされた。これで銀行は税理士試験に落ちた学生をを選定しているのか分かる事が出来た。俺の場合、さっき話した有料アプリを利用して

『私の家庭は裕福ではなく、満員電車の中、分厚い参考書を取り出して読み書きする事が出来ませんでしたが、スマホであれば電車内で出来ますので勉強時間を確保出来ます』

 

 と言って乗り越えた。だからどんな人材を求めているのか?どんな風に俺を見てくるのか?それを知るのには本当に助かる就活サイトだ。

 

 また話が弾めば、志望先の仕事について話してくれる所もある。俺がさっき言ったM&A事業や副業に関しても、実はITシステムを販売している企業の受け売りで『最近の高齢者は定年後、退職金を元手に会社を購入し、新たな収入源を確保する人が増えている。そして売り手も人口減少の影響により後継者を育てる、見つける事に苦労している所も多く『儂の年齢的な問題で名店を潰すのは忍びない』として有名店を売る所が増えているから定年までに培ったノウハウを駆使し、新たなビジネスを打ち出すご高齢の人が増えているから、そんな人達に向けて資金や経営のサポートが出来る人が欲しい』として節税対策を理解出来る人材を探していると言ってくれて、俺にどんな価値があるのか?も知る事が出来た。

 

 これでアピールの仕方もある程度把握出来、同業他社の面談においては事前にM&A事業や副業の市場について調べた後、まぁ、2つ目のアピールとして卒論をアピールする方法を取ったよ。このようにどんな人材を求めているのか?それを訊けるのはスカウト型就活サイトの大きな強みだ。リクナビやマイナビの場合、こちらが事前に用意した内容で勝負しないといけないし、もし予想と外れていたら『ウチラの仕事はこんな事をやっているんだよ』と言われて『今回は縁がなかったね』1回限りのチャンスでこの企業への応募が出来なくなってしまう。

 

 税理士試験に失敗した就活生が民間就職でも失敗してしまう理由に上記のような情報不足、または間違った考えを持って面接に臨んでしまう点にある。他の就活生は就活前半に説明会に参加し、『こんな仕事をしているんだ』とある程度把握した上で業界分析を行っている。だから就活後半から始めた立場からすると情報戦において不利な立場になっている。だからこの手の就活サイトを利用して、しかも税理士試験に落ちた立場でも採用しようと思ってくれる企業を直ぐに見つけられる点で言えば時間や情報収集においても役立つと言えるだろう。