パソコンがない為、苦労する就活生の例

 

「自宅にパソコンが無い為、パソコン無しでも内定を取る事は可能か?」

「就活ではパソコンが必要か?パソコンの有無で有利不利に繋がるか?」

「就活中にパソコンを利用出来る方法はないか?」

 

 と自宅にパソコンが置いていない為、パソコンがなくても大手から内定を取る事が可能かと判断したい就活生を最近見かけます。実際、パソコンがなくても内定を取る人は存在しており、あながちパソコンは就活において必要なモノとは言い切れません。しかし、残念な事にパソコン無しで内定を取るのは就活においては運要素が強く、狙ってパソコン無しで内定を取る事は極めて困難な事でもあります。

 

 ここではパソコンが就活において何故必要とされ、パソコン無しで内定を取る場合、どんな事をしないといけないのかを、実際にパソコン無しで就活をする就活生を例にその難しさについて説明したいと思います。

 

 

パソコンがなくても内定を取る事が可能か?

 

 俺は自宅にパソコンが無い為、主にスマホで就職活動を行っている。先輩方にあらかじめスマホで内定を取る事は可能かどうかを確認したところ、「取れるよ」と言ってくれたので就活を始める当初はパソコンがなくても大手から内定を取る事は可能だと思っていた。

 

 就活サイトに登録したり、エントリシートを入力したりする作業はスマホがあれば可能だった。しかし就活をやってみて思ったが、確かに先輩の言うとおり、パソコンがなくても大手から内定を取るまでのステップを踏むことは可能だが、パソコン無しで就活をすると志望出来る企業数が限られてしまうというのが分かった。

 

 就活では行きたい会社に行く為にはその会社が開いた会社説明会に参加する必要がある。その会社説明会の予約を取る分にはスマホで可能だが、その会社説明会に参加する為には予約票という一種の参加証明書というモノをプリントアウトして当日持っていかないといけないのである。無論、企業の中にはプリントアウトせずにスマホの画面を見せたり、自分を証明する学生証を見せるだけ通れるところもあるけど、紙による参加表がなければ入れない所もある。

 

 そして他にパソコンが必要とされるケースとして、エントリシートのプリントアウトをしたい場合だ。企業の中にはパソコンからデータ送信でエントリーシートを提出する所もあれば、ネット上の画面からエントリシートをプリントアウトして、その紙に内容を手書きで記入し、それを郵便で送付するよう求めてくる所もある。後者のケースとしては個人的に約半数の企業が実施しており、20社志望しようとしたら10社は紙による提出をしないといけない。それ故、スマホだけで就活を乗り越える事が出来ず、参加表やエントリーシートなどを紙で提出する方法について考えておかなければならないのである。

 

 もしこれが「弊社ではエントリシートや予約票は紙による提出を行っております。」と事前に告知していれば良いのだが、無論そこまで丁寧に説明している企業は1つもない。その為、仮にパソコンを使う事を避けて就職活動を行うとなると、20社ほど紙による参加表を必要としない会社説明会に参加したが、次の書類選考を行う際、エントリシートは紙による提出で求められ、それは出来ない為、仕方なく残りの10社で選考を行うという紙媒体が原因で志望出来る企業を選別しないといけない事が起こってしまうのである。

 

 無論、そんな事をするくらいなら、友達の家に行ってプリントアウトする手間をかけた方がましで、まぁ、当たり前だけどプリントアウトする方法を見出す方が圧倒的に良い。その為、紙による提出が求められた場合、就活生はネット接続されているパソコンからプリンターを通してプリントアウトするか、スマホから直接プリントアウト出来るプリンターを買う・借りるなどして対策を練らないといけないのである。

 

 

パソコン画面をプリントアウトする必要があった場合

 

 俺が取ったケースは大きく分けて3つある。1つは大学でプリントアウトする方法だ。大学ではお金のない就活生の為に無料でプリントアウトしてくれる場所もあるという。その為、俺もそのサービスを利用してみたんだが、当たり前だが在校生の学生証がないと使用出来なかったり、仮に出来たとしても、その無料のプリンタアウトサービスで使用される紙の裏には広告が掲載されていた。どうやら無料である代わりに使用する紙の裏側に広告を載せてコストを抑えようとサービスなのである。こういうサービスだと会社説明会への参加表ならまだ許容範囲だが、エントリシートでの利用となると非常識だと思われて落とされるのが目に見えている。

 

 その為、大学で他の方法でプリントアウト出来る方法がないかと探してみたが、大学のコンピューター室にスマホを直接つないでプリントアウト出来るプリンターがある事を知り、事情を話して使わせてもらった。一応これで予約票やエントリーシートもプリントアウト出来るようになったけど、わざわざ大学にいないとプリントアウト出来ないのが難点である。

 

 実際に就活をしてみると分かるが、例えば会社説明会の場合、時と場合によっては会社説明会の日の前日に予約が取れる事がある。その為、翌日に大学に行ってプリントアウトする形を取ると間に合わないケースもあるし、エントリーシートのプリントアウトでも、締切日ギリギリで作成する場合があるし、手書きの場合、ミスをする場合がある為、再度書き直す場合、またプリントアウトする必要がある。

 

 その為、大学以外でかつ前日でも直ぐ利用出来るプリントアウトサービスがないかを確認してみたのだが、セブンイレブンでネットプリントというサービスがある事を知る。このネットプリントなどのサービスはスマホの写真や文書をネット経由でコンビニのプリンターに送り、そこからプリントアウトをするサービスだ。

 

 コンビニは24時間営業な為、土壇場でエントリーシートが必要になったら近くのコンビニでプリントアウトする事が出来る。実際これを利用して2回ほど助かった事がある。これらの方法を駆使して何とか予約票やエントリシートをプリントアウトして、就活に必要な書類を集める事が出来、説明会や郵送の問題を解決する事が出来たのだ。

 

 

就活のweb適性検査はパソコンがないと受けられない

 

 参加表やエントリシートなどの紙媒体における対策は何とか乗り越え、これでやっと就活に集中出来ると思ったが、次に出てきたのはweb適性検査の受験である。

 

 web適性検査、場合によってはWEBテストと略される事もあるが、会社説明会が終わった後、このまま選考を希望する場合、学力を確かめる為、企業から必ずWEBテストというものを受けてほしいと頼まれるのである。このWEBテストは企業によってはテストセンターでの受験、つまり既にパソコンが用意されている場所で受けてくださいと頼まれる事があるけど、約半数の企業から自宅のパソコンで受けてほしいと頼まれる。

 

 その為、先ほどのネットプリントやスマホからの直接プリンターでプリントアウトする方法ではなく、パソコン自体が必要になってしまうのである。そして大学のパソコンはネット接続出来ないし、パソコンの借り出しは予約が一杯で取れず、それ以外の方法でネット接続出来るパソコンを用意する必要がある。

 

 スマホで受験出来ないの?と思ってしまうかもしれないが、スマホだと画面が小さすぎて文字が読めなかったり、問題を解く為に必要な図形やグラフが画面がはみ出てしまっている事がある。要はスマホで画面操作していると、その分、時間を食う為、明らかに全問解けない制限時間(速さを競わせる)形式上、スマホでなく、通信インフラが整ったパソコンで受けないとweb適性検査の合格は貰えないと考えた方が良い。

 

 そこで俺が取った方法はネットカフェを利用する事である。ネットカフェの場合、初回1時間の利用料は500円ほどかかるが、ネット接続が出来、かつ自分が必要とされる時間まで受ける事が出来る。

 

 その為、仮に45分のWEBテストを受ける場合、1時間を指定すれば出来るが、利用料金の事を考えれば、出来れば2つWEBテストを受けて節約したい。このネットカフェでは10分60円~80円単位で増加出来る為、自分が利用したい分の利用料を支払えれば自由に使える。ただネットカフェなので他の客もおり、店内は音楽も流れている為、周囲の音が気になってテストに集中出来ない場合がある。また他にもテスト時間ギリギリの時間を予約したせいで、WEBテストが終わりかけていた頃に後ろから「もうすぐ時間ですが延長しますか?」と店員の人が声をかけてきて、試験中に店員とやり取りしないといけないトラブルが発生する為、予約する時間は15分ほど余裕を持って予約した方が良い。

 

 店舗によってパソコン以外にも印刷機も置いてある場所もある為、印刷機が置いてあるネットカフェを見つけたら、その残りの15分はエントリーシートや参加表などを出力際に使用する時間として使えば、無駄なく金を使う事が出来る。

 

 

「パソコンスキルある?」と問われる就活

 

 紙媒体による提出、そしてWEBテストの問題を乗り越え、後は面接だけの状態になった為、これでやっとパソコンが無い事によるデメリットを乗り越えられたと思ったが、面接で思わぬ質問が飛び交ってきた。

 

「パソコンスキルってどのくらいある?」

 

 

 最近、パソコンを使った事がない就活生が増えているという事で、パソコンスキルについてチェックしてくる面接官が増えている。実際、採用後、パソコンのキーボードのボタンを探しながら、人差し指でボタンを叩いてパソコンを操作する人がいたり、業務報告書の作成が出来ず、報告が出来ずに支障が出る場合が増えている。その故、最近の就活では志望してきた就活生が業務に支障をきたさない程のパソコンスキルをちゃんと持っているのかどうかその辺について確かめるようになっている。

 

 無論、パソコンくらい出来て当たり前と思っている面接官も多い為、この手の質問をしてくるケースは少ないだろうと思っていたが、俺の場合、履歴書に大量のアルバイトの時間を記載していた為、「アルバイトを長時間続けない程、生活が成り立たない」=「パソコンなどの高級なモノを持っていない」とそう見られてしまう為、貧困生活を送っていたと悟られれば、パソコンスキルに関する質問は高い確率で問われてしまう。

 

 無論、ここまで来るまでの間、始めのうちはキーボードのボタンを探すのに手間取ってしたけど、今ではすんなりとプリンターでプリントアウトしたり、WEBテストを受ける事が出来る程、パソコンを使いこなせるようにはなっている。だから「パソコンは使えますか?」と訊かれたら「出来ます」と答えれば良いと思っていたが、

 

「エクセルやパワポの使用経験ってある?」

 

 とパソコンでしか使えないソフトウェアについての質問をしてくる面接官もいるのである。つまりパソコンが出来るかどうかの質問に対しては、ただ「出来ます」と言えれば乗り越えられるような問題ではなく、就活ではマウスやキーボードによる基本的なパソコン操作以外にもWordやExcel、PowerPointなどのマイクロオフィス系の知識やOutlookなどのメールに関する質問の対策をしないといけないのである。

 

 実際、会社勤めをしている父からエクセルやパワポがどれだけ重要か聞いてみたが、この手のソフトウェアは仕事においては業務効率化、例えばExcelの場合、給与計算したり、またデータを編集したりして、業務の見える化、円滑化を図ったりしている。その為、Excelをどのように使えば給料の計算ができ、またどのようにExcelでグラフや表を作る事が出来るのか、その辺の知識について心得ておく必要がある。他にも会議や企画などでプレゼンをする場合、PowerPointで図やグラフを編集し、場合によってPDFで出力して顧客先や上司に内容を届ける事をしないといけない。

 

 また最近では個人情報や社員のセキュリティによる意識も求められるようになっている為、どのような行為が情報流出を生み、かつ社員は具体的にどんな対策を取らないといけないのか、などセキュリティに関する知識も見られる。その為、パソコンスキルに関する質問が来た場合はパソコン上で使えるマイクロオフィス系のソフトウェアやセキュリティの知識について面接で答えられるようにしておく必要がある。

 

 

パソコンの経験がない場合の対策

 

 WordやExcelの使用経験が乏しい以上、下手な事を言えば足元をすくわれる。だからといってつけ刃で大そうな事を言えば、面接で乗り越えられたとしても入社後に足がつく為、出来れば出来ないという印象は持ちつつも、悪い印象を与えない言い回しをしたい。

 

 そこで俺が取った方法はWordやExcelが実際に業務でどんな形で役立つのか?その辺の知識を極力身に着ける事だった。

 

 具体的にはWordについては既に業務であまり使われなくなっているので、このソフトウェアの知識は置いておく。ただExcelは企業によっては社員の勤務表の記載や給料明細の記入などに使われる事がある為、入社後に覚えるべき知識だと思っている。後は自分が営業に訪問した際、自社製品の魅力を伝える為にPowerPointで商品の特徴や魅力について説明する為に画像の編集として使うと思われる。

 

 

 俺は未経験者なのであくまで概要だけで話すとするならば、上の写真のようにExcelというのは円グラフ、棒グラフ、そして表のカラーリングがしやすいソフトウェアだと言える。更にこの各数値は手打ちではなく、一部の数字をいじっただけで他の数値にも反映される。例えば消費税が5%から10%に上がったとすれば、各店舗の売上高も5%から10%分のコストを差し引いた数値になる為、膨大なデータを扱う場合、Excelの機能というのは少ない手間で済ます事が出来る。

 

 

 あと、PowerPointについては会社説明会などで目の前のスクリーンで出される求める人材や弊社の歴史などの図や文章を作るソフトウェアである。図やグラフについてはExcelでも作る事は可能だが、Excelでは表やグラフを作る事においては長けているが、会社説明会やプレゼンテーションのように話の進行を兼ねて、画面を切り替えていく、言わば皆に見やすく表示する機能は持っていない。

 

 PowerPointというのはそんなExcelで作ったグラフや表をコピペして、1つの画面の中にまとめ、ボタン1つで次のスライドに移り、言葉だけでなく目で見て説明しやすくするソフトウェアと言える。

 

 その為、この辺の基本的な概要だけを理解しつつ、俺は面接で「後は実戦で使い慣れるしかないと思っていますので、御社に入社して給料を貰ったらパソコンを買って実際に資料を作ってみるなど経験を重ねてみたいと思います。」とそう言えれば、何とかなる。

 

 

 後はセキュリティに関する知識もあれば良い。IT企業に勤める場合、5分間パソコンを動かさなかった場合、自動的にロックがかかるようにする、言わばスクリーンセーバーの設定をどうすれば良いのか?(画面を右クリックして、個人設定→スクリーンセーバー→待ち時間を5分に設定)という流れを知っていれば良い。

 

 後はコンピューターウイルスに感染しないよう知らないメールは開けないという基本的な知識を持っているかどうかだ。主に差出人は必ず確認する。メールの件名だけ見てみると「この前の飲み会の候補」「宅配便の証明書」「この間発注した資料の確認【緊急】」などありきたりな内容で来る場合があり、油断していれば差出人を確認せず添付ファイルをクリックしてしまいそうなタイトルばかりやってくる。こういう場合、迂闊にメールに添付してあるファイルを開かず、必ず差出人本人に確認し、安全かどうかを確認する事をしないといけない。この辺について言えれば何とかなるだろう。

 

 このようにパソコンのスキルについて訊かれたのであれば、エクセルやパワポなどのオフィス系のツールについて説明出来るようにし、知識だけはある風な言い方をした方が良い。後は実際に入社してどんな場面でその知識が必要なのかを言えれば、パソコンを持っていなくても入社後にどんな事を学ばないといけいないのか心得ている就活生として見てくれる・・・はずである。

 

パソコンの無い就活生が内定を取る為のまとめ

 

 パソコンを持っていない場合、就活で苦労する点は主に3つ。

1.参加表やESなどの紙媒体のプリントアウトをする場合。

2.WEBテストを受ける場合

3.パソコンスキルを面接で問われた場合

 

 この3つです。この場合、外部でネット接続されているパソコンと印刷機があるサービス施設を見つける事が重要であり、この場合、印刷機のあるネットカフェを予め探し出して、スムーズにWEBテストやプリントアウトが出来るよう準備をしておいた方が良いでしょう。また大学の図書館でPCの貸し出しやコンビニのプリントアウトシステムを上手く活用すれば会社説明会の開催日やエントリーシート締切日の直前であっても対応する事が出来る為、うっかりミスをしてチャンスを逃す確率も低くなるでしょう。

 

 後はパソコンを今まで使ってこなかった分、入社後どのようにその不足分を取り戻せば良いのかその辺について知識を蓄えていれば面接での質問も難なく乗り越えられるでしょう。ただ俺は当初、「パソコンを使わない仕事をすれば良いのでは?」とそんな風に考えていた事が会った。実際、パソコンのスキルよりも現場の声をきく方が客からの満足度を得やすい。それ故、当初は就活限りでのパソコンの勉強と思っていたのだが、どうやら考えは甘いようだ。

 

 というのも最近では自社の業務を別の誰かに委託したり、テレビ会議などを行って離れた場所で仕事をするケースが増えている。更にIT化が進んで今まで人がやっていた作業を機械に任せるようになっている為、何かしらの知的財産がないと今後生き残っていけないと言われている。

 

 つまりパソコンがないディスアドバンテージは就活限りの事ではなく、今後の業務においても大きな足かせになると思われる為、今後、どのようにその辺のデメリットを乗り越えられるかが課題になる。それ故、パソコンがない事に嘆かず、ひたすら出来る事をやって、必要なパソコン知識を身に着けていく事をやっていった方が良いと思っている。

 

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